モンスターとエンカウント
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お姉ちゃんへ。
そのあたりにモンスターが居るから、
試しにエンカウントして倒してみて?
天使様も『異世界のはざま』に連れて行けるか
試してみたいんだって。
それと、お兄ちゃんも連れて行けるか
試したいそうで…。
エンカウントする前に、
お兄ちゃんと手をつないで?
忙しいところごめんなさい…。
お願いします。
シルビィより。
・・・・・
う~ん…。
とりあえず、装備はドレスとナイフでいいかな?
でも、ユウスケを連れて行くって、何がしたいのかしら?
…まぁ、私の勇姿が見せられるからいいけど♪
「お母さん、ユウスケさんと散歩がしたいので、
外で待っててもいいですか?」
「そろそろ帰ってくる頃だし、良いわよ!」
「ありがとうございます。
行ってきます!」
「行ってらっしゃい!気を付けてね!」
…お母さんの目の前でユウスケを説得するのも、
なんか面倒そうだし…。
私は外で待つことにした。
「あれ?リノン、外で何してるの?」
「お帰り、ユウスケ♪
ちょっと散歩がしたいんだけど…。
付き合ってくれる?」
「いいけど…どうしたの?」
「ちょっと…ね。」
う~ん…。歩きながら話そ…。
私はユウスケの手を握り、
モンスターのエンカウントするところへ向かう。
「説明は歩きながらするから。」
「わかった。どうしたの?」
「えっとね…なんかこっちにモンスターが
流れこんじゃたみたいなの。」
「え!?」
「あ、心配しないで?
天使様が封じ込めてるみたいだから。
今日は試しに1体倒してみようと思うの。」
「そっか…リノン、大丈夫?」
「うん、私は平気だよ?
レベル99の勇者なんだから♪
…ちょっと装備には心もとないけどね…。」
「ナイフか毒針の差だけのような…。」
「でね、なんか知らないけど、
ユウスケも連れて来いって。
それが気になるのよね…。」
「僕を?」
「うん。
なんでだろうね?
終わったら聞いてみるね。」
「うん…よくわからないけど、言う通りにするね。」
さて…このあたりか…。
世界が割れて、私たちを別の空間へと導かれる。