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リノンのスマホ

「はい、これがリノンのスマホだよ。」


一通りのセットアップが終わり、リノンにスマホを渡す。


「使い方はね、こうやって…。」

「…なんか、これすごいね!」

「こうやるとほら!」

「え?なにこれ?絵が動いてる!!」

「動画だよ?

あと、こうやってわからない言葉を入れると…。」

「わぁ!大きなお魚!!」

「ごれがジンベイザメだよ?」

「へぇ…。」


リノンは目を輝かせながら見ている。


「じゃあ、使ってみて?」

「うん、やってみる!

えっと…、す…と…ー…。」

「…それは調べなくていいです…。」


リノンは慣れない手つきで「ストーカー」と

入れようとしていた。

…説明がややこしくなりそうだから、

調べるのを止めさせた。


「あと、これがLINE。

とりあえず僕とLINE交換しよう。」

「らいん?

線??」

「…なぜその単語が…。」

「教科書で勉強したから!」


リノンは胸を張って言う。

いや…違うけどね…。


「これは、メッセージや電話が出来るんだ。

ちょっと見てて。」


僕はLINEの交換方法を教える。


「じゃあ、スマホを振って?」

「こう?」


音が鳴り、交換が成功する。


「これ、魔法じゃないの?」

「違うけど…。

じゃあ、電話してみるね。」


僕は通話ボタンを押す。

リノンのスマホに着信が入る。


「こうすると、電話に出ることが出来るよ。」


リノンに見せながらスマホを操作する。


「こうやって耳に当てて?」

「こう?」

「聞こえる?」

「きゃ!!」


リノンはびっくりして、スマホをベッドに落とす。


「…気を付けて使ってね…。」

「…だって、急に声がして、びっくりしたんだもん…。」

「そっか…ゴメン…。」

「いいの。

でも、これわかるよ!!

マイクとスピーカーでしょ?

これでカラオケするの?」

「…いや、違うから…。」


そうだ、カラオケ行くのも約束してたな…。

音楽を入れとこう。


「リノン、スマホかして?」

「うん。」


ちなみに僕は、音楽とは買う主義。

動画でも聞けるけど、気に入ったら買う。

動画サイトで聞くのもありだけど、

やっぱりアプリの方が効きやすいから。

…まぁ、リノンは同居人だから、シェアってことで。

リノンのスマホに僕の好きな曲を入れる。


「こうやると、歌が流れるよ。」

「…すごい…これって…。」

「…中に人はいないからね。」

「わっ、わかってるわよ!!

でも、こうする度に、この人歌ってるの?」

「えっと…録音って言って、

歌った人の声を再生してるだけだよ。」

「う~ん…よくわからないけど、

何度聞いても歌ってる人に迷惑かけないってことでいいの?」

「うん、大丈夫だよ。」


…リノンの反応、初々しいなぁ…。

話ししてても飽きないや…。


「聞いて覚えて?

そしたら、カラオケで歌えるから。」

「うん、わかった!」

「あと、LINEの続きだけど…。

こうするとメッセージが送れるから、やってみて?」

「…なんだか、交換日記みたいね…。

こんなのあるなら、なんで日記でご両親信じてくれたのかしら?」

「あれは、普通のノートにしか見えなかったからだよ。」


…確かに、LINEってあの交換日記と同じような気がするな…。

リノンにとっては、僕が魔法を見るのと同じ感覚なのかな?

まだフリック操作には慣れてないみたい。

まぁ、そのうち慣れるだろう。


「スマホの使い方はおしまい。

わからないことあったら聞いてね?」

「うん、わかった!」


スマホでもこれなら…学校大丈夫かな…。

…まぁ、春休みでなんとかしようか…。


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