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いつか……

映画が終わり、映画館を出た真凜達は駅構内へ向かった。


「真凜さん。お腹空きませんか?」


「うん、空いた。真くんは?」


「僕も空きました」


「あ、あそこにカフェがあるよ?」


「本当ですね。入りますか? 結構並んでますね……どうします?」


「う〜ん……並ぶ? あ!」


「どうしたんですか?」


「あそこに観覧車がある」


 真凜は駅の窓から見えるそう遠くない場所に、観覧車を発見した。


「本当ですね、遊園地じゃないですね」


「うん、あそこ行きたい!」


「行ってみますか?」


「うん!」


 真凜の楽しそうな様子に真は嬉しそうな表情を浮かべる。



 真凜と真はカフェに入るを止め、観覧車に乗ることになった。



* * *



 観覧車に乗ると2人を乗せた観覧車は、どんどん上昇して行く。


「わぁ……凄い」


 真凜は窓の方へ顔を近づける。高い所から見下ろす風景は、真凜をワクワクさせた。


「真凜さん、あまり乗り出すと危ないですよ」


「え〜? 平気、平気」


 真はあまり動こうとしない。


「真くん? 大丈夫?」


「……はい」


 様子のおかしい真を真凜は心配する。


「もしかして、観覧車……苦手だった?」


「初めて乗ったので、分かりませんけど、苦手かもしれません」


「大丈夫だよ。観覧車ってしっかり作られてるから」


「はい」


「真凜さん、僕護身術でも習おうかと思います」


 突然真は真凛に告げる。


「え? 護身術?」


「はい、真凜さんのこと、守る為に」


「え?」


「今回、ストーカーのことで思いました。もっと強くなりたいって。だから……」


「真くん……」


 観覧車は上昇を続け天辺まで上り緩やかに下って行く。


「真凜さん、いつかヨーロッパへ行きませんか?」


「ヨーロッパ?」


「はい、エドワーズとマリアの過ごした所へ行ってみたいんです」


「うん! 行きたい。いつか行こうね!」


「はい。それと……」


 真は上着のポケットに手を入れると何かを取り出す。中から出てきたのは、長方形の手のひらに収まる濃紺色のケースだった。


「僕は真凜さんと出逢う為に産まれて来たんだと思います。だから……いつか……マリアとエドワーズの分も幸せになりませんか? 僕と大人になったら結婚して下さい!」


 そう言いながら真はケースを真凛に差し出す。

「真くん……ありがとう」


 真凜の瞳にはうっすらと涙がにじみ、真からケースを受け取ると、笑顔で真に返事をした。


「いつか、一緒に幸せになろうね」


「はい! 良かった……断られたらどうしようかと思いました」


 ホッとしたように真は真凛に告げる。


「断る訳ないよ。開けても良い?」


「はい、どうぞ」


 真凜がケースを開けると、中にはネックレスが入っていた。シルバーのチェーンに小さなドロップ型のローズクォーツが付けられている。


「可愛い……ありがとう、真くん!」


 真凜が嬉しそうに笑顔を向けると、真は照れくさそうに真凛に微笑む。


「さすがに指輪はまだ僕達には早いと思ったので……」


「そんなことないよ、凄く嬉しい!」


「良かったです」


 そうして、真凜と真は未来への約束を交わした。



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