ストーカー退治
匠の部屋に真、真凜、悟、匠がそろった。
ストーカー男子を何とかする為だ。
「僕、将来は法律家になりたいんです」
真は突然話し始める。
「へぇ? 弁護士とか?」
匠は真に質問をする。
「はい、目指そうと思っています」
「そっか」
「それでなんですけど。あのストーカーを脅そうと思います」
「脅す?」
「はい。おびき寄せる為に、真凜さんを1人で帰らせます」
「うん」
真凜は相槌を打つ。
「そして、1人になった所にきっと彼は現れます」
「……うん」
「そこに僕達が現れて警察に連れて行くんです」
「なるほど」
匠が反応をした。
「けどさ、危ないよね?」
悟は真に尋ねる。
「確かに、危ないです。でも、僕達がすぐ近くで待機していれば大丈夫です」
「真凜は大丈夫?」
匠が真凜に確認する。
「うん……怖いけど、皆もいるから大丈夫」
真凜は皆に向って笑顔を向けた。
「そっか。そしたら、明日早速やってみる?」
「そうだね、明日の帰りにでも」
* * *
翌日の放課後予定通り真凜は1人で帰り、真はストーカーにバレないように近くに待機していた。匠も後から駆けつける予定だ。
真凛が1人で歩いていると突然ストーカー男子が目の前から現れた。
「こんにちは」
真凛に向ってストーカー男子は微笑んでいる。その目は虚ろで光がない。真凜は背筋がゾワゾワしながらも、平静を装っていた。
「あのさ、あの男誰?」
「あの男って?」
ゆっくり真凛に近付きながら話しかけてくるストーカー男子から逃れるように、真凜は少しずつ後ずさりする。
「最近、よく一緒にいる、アイツだよ」
「友達よ」
「友達ねぇ?」
そう言うとストーカー男子は学生カバンをあさり始める。カバンから取り出したのはナイフだった。
「僕のこと好きじゃないなら……一緒に死のう?」
「嫌……嫌!」
真凜は方向転換して逃げようとするものの、足が思うように動かない。
ストーカー男子はナイフを真凛に向けながら近づいて来る。
――どうしよう?
「柏木くん!」
そう言った次の瞬間、真は飛び出して来て、真凜を庇うように立ち塞がった。
「うっ……」
真凛が真の様子を見ると、真がうめき声をあげている。
「ドサッ」
崩れ落ちるように真は倒れ、地面には真っ赤な血液が流れ始めた。
「嫌……嫌ー!」
その叫び声に近くまで来ていた匠が駆けつける。
「真凛!」
匠は真凛に声をかけた次の瞬間、真が倒れているのを目撃する。
「真くん! うわ、凄い血……えっと、救急車」
ストーカー男子は呆然と立ち尽くしている。匠が救急車と警察を呼び、そこへ悟も現れ、ストーカー男子を逃さないように、しっかり掴んでいた。
「真くん、今救急車呼んだからね、頑張れよ」
――柏木くん。ごめんなさい。あれ? 何か血の気が……。
「ドサッ」
「真凜!」
真凜は血の気が引き倒れてしまった。救急隊員が到着し、真は運ばれて行き、真凜は匠と一緒にタクシーで病院へ乗せて行かれた。
次に真凛が目を覚ますと、再びマリアになっていた。




