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新たな封書

呼び止められた真は真凜の方へ駆け寄った。


「先輩! どうしたんですか? まさか、また?」


「うん……」


 真凜は震える手で封書を真に渡す。2人は家の中へ入ると、まだ誰も帰っていない。リビングへ移動すると、真は封書を開けた。


 中には真といる写真が入っていた。そして、メモ用紙が入っていてそこには、『その男は誰? 僕のことを好きじゃないなんて、おかしい』と書かれていた。


「警察に言ったのに……」


 真凜は蚊の鳴くような声で呟く。


「今度は、私といる柏木くんだって危ないんじゃない?」


「大丈夫です。先輩、僕言いましたよね?

僕が先輩を守ります。まだ彼氏はいるかしれないですけど、守らせてください。年下の僕じゃ頼りないかもしれないですけど……」


 そう言った真の瞳には強い意志が感じられた。


「ありがとう……柏木くん。柏木くんは頼りなくなんてないよ。凄く頼りにしてる。とても頼もしいと思ってるよ」


「先輩……ありがとうございます」


 真は嬉しそうに微笑んだ。


 真凜はこんな時なのに真の言葉が嬉しくて、自分の放った言葉に恥ずかしくなってしまう。


「僕が話をして来ます」


「え? 危ないよ!」


「警察に話しても駄目なら、話をするしかないでしょう?」


「でも!」


「大丈夫です、安心して下さい、先輩」


 真は真凜を安心させようと優しく真凛に微笑んだ。


「あ。そうだ……先輩」


「何?」


「今度……花火大会ありますよね?」


「うん」


「一緒に……行きませんか?」


 真は真凛に少しでも元気になってほしくて、デートの誘いをかけた。

 突然真凜の心臓はドキドキし始める。


「……行きたい。あ、でも」


「彼氏……ですか?」


「うん。別れ話はしたんだけど、甲子園終わるまで待ってって言われて。多分、誘われるんじゃないかな?」


「そうなんですか……それなら皆で行きますか?」


「皆で?」


「はい、友達とか皆で」


「……うん、声かけてみる」


――皆でって言われてがっかりするなんて。気持ちを伝えたいけど、別れてないし……。



 真凜は翌日、菜帆と駿に声をかけた。菜帆も駿も喜んで行くと答えた。その話をどこからか聞きつけたさやかは、私も行くと誘ってもいないのに言い出した為、断るわけにも行かず、さやかも行くことになった。


「先輩、花火大会楽しみですね」


 さやかは部活帰りに真凛に声をかけてきた。


「さやかちゃん」


 さやかは突然真凜の近くに寄ると小声で囁いて来た。


「私、花火大会で告白します」


「え……」

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