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姉と真

 真は家へ帰り部屋にいると姉が帰っていて、借りたいものがあるからと部屋へやってきた。真の本棚にある“運命の人”という本を見つけて真に聞いてきた。


「それ、その本。真が買ったの?」


「ああ、うん」


「珍しいね、現実的なあんたが」


「うん、そうなんだけど」


「ちょっと見せてもらって良い?」


「うん」


 そう言うと姉の恵美は本をパラパラとめくり始める。


「前世からの繋がりね……運命。もしかしたらあるかもしれないよね」


「姉さんは信じるの?」


「え? まあ、分からないけどないとも限らないでしょ? 私は信じるよ」


「異世界転移とかは?」


「う〜ん……それは……物語だけの話じゃない?」


「そうだよね」


 真はちょっとだけがっかりする。


「どうしたの? 本当。そんな質問してくるなんて」


「別に。ちょっとした劇の参考に」


「なるほどね? でも、ロマンチックではあるよね、運命の人って」


「うん、ロマンチックだけじゃないけどね」


「え? 何で?」


「前世から繋がっているからって、すんなり上手く行くとは限らないみたいだし?」


「……まあね。でもそれは、前世どうこうじゃなくても、普通の人達だってすんなり行くかどうかは分からないよ?」


「そっか……そうだよね」


 恵美は真をじっと見つめると、突然ひらめいたように言った。


「真……もしかして」


「え? 何?」


 突然探るような言い方をされてドキリとしていると、恵美は続きを話した。


「……好きな子でも出来た?」


「え? 何言ってるの?」


「違うの?」


「ちっ、違う、違うよ」


「ふぅん? 怪しいなぁ……いるなら協力してあげるよ?」


「え? 本当に?」


「やっぱりいるんじゃない」


「あ……」


 口を滑らせた……と気づいた時には遅く……姉にバラしてしまった。


「どんな子なの?」


 何だかこのやりとりはエドワーズの時を思い出す。


「同じ部活の……先輩」


「へぇ? 演劇部のねぇ?」


「凄く演技が上手で努力家で、尊敬してる先輩」


「素敵ね」


 恵美は何やら嬉しそうに微笑んでいる。


「良いじゃない、何か微笑ましいなぁ」


「でも、彼氏がいるから」


「そうなの?」


「うん……」


「良いじゃない、好きでいても」


「え?」


「結婚してるわけじゃないんだし」


「……確かに。上手く行ってないみたいだけど」


「それならチャンスじゃない」


「え?」


「頑張りなよ。応援するから」


「うん、ありがとう。アプローチしてみようかな」


「うん、そうしてみなよ」


「でも……アプローチって何をしたら良いのかな?」


「う〜ん……そうだね……デートにでも誘ってみたら?」


「突然?」


「話したことないの?」


「話はするけど……断られないかな?」


「分からないけど、何もしなければ何も変わらないよ?」


「うん……そうだね。誘ってみようかな」


 真は姉と話して良かったと感じていた。


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