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現代へ

 自分の体へ意識が戻った真凛は、久しぶりに会う母親に懐かしさを感じていた。


「……お母さん」


「何? 気分はどう?」


 何か言いたいことがあるのかと母親はベッドに顔を近づける。


「大丈夫。何か……久しぶりな気がする」


「丸1日寝ていたのよ」


「え? 1日?」


「そうよ」


 もっと時間が経っていたと思っていたのに、意外な事実に真凛は戸惑っていた。


「お母さん、今……何時?」


「今? 今は10時よ」


「そう……」


――エドワーズ様……じゃなくて、柏木くんは?


「気分はどうかな?」


 真凛が考えていると医師が話しかけて来た。


「大丈夫です」


「君と柏木くんは2人とも突然意識を失ってしまったんだよ。ただ、調べても原因が分からない。数日入院を続けてほしい」


「……分かりました」



 お昼ご飯を食べ終え、看護師のお姉さんに真のことを聞いた真凛は、病室を教えてもらった。


「ありがとうございます」


「彼氏?」


「え? ちっ、違います! 同じ部活の後輩です!」


 クスクス笑いながら看護師のお姉さんは病室へ案内してくれた。


「失礼しまーす」


 真凛が中へ入ると、病室には真しかいなかった。


「先輩」


「柏木くんも戻ったんだね」


「はい……」


 今までずっとマリアとエドワーズとして過ごしていたせいか、真凛と真として久しぶりに顔を合わせるのも不思議な感じがしていた。


「今、話せる?」


「大丈夫ですよ。エドワーズとマリアのことですよね?」


「うん」


「どうしたら結末を変えられるかな?」


 真凛は真の近くに椅子を持って来て座る。


「エドワーズは令嬢と婚約させられましたし……」


「え? そうなの?」


「あ。そうですよね、まだ誰も知らないですよね」


「そっか……」


「先輩?」


 真凛は胸が苦しくて俯いてしまうと、真は気付いたようだ。


「ごめんね……マリアとして過ごしていたから、エドワーズ様のことが本当に好きになってたみたい……」


「……僕もです。エドワーズとして過ごしていたからマリアのことが本当に……」


――私はエドワーズ様が好きなの? それとも中身が柏木くんのエドワーズ様が好きなの?


 真凛と真は何も言わずに見つめ合ってしまう。数分見つめ合った後、2人は我に返ると真凛は誤魔化すように話し始めた。


「えっと……それで、どうする? 今度いつ行くか分からないけど、もし行けたら何かあがいてみる?」


「婚約しちゃいましたからね。エドワーズ。それをくつがえすんですか?」


「……くつがえせないかもしれないけど、やれることをしよう? とにかく、マリアの病死とエドワーズ様の自暴自棄を止められたら違うのかな?」


「そうですね、やれるだけやりましょう!」


 それから退院までに検査をした結果異常なしというとで、2人は退院した。



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