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いつもの朝

初回だけ3話更新です。

「約束しよう。もし、生まれ変わりがあるのなら……いつか生まれ変わったら……その時は必ず……必ず! 逢いに行くから!」


 誰かに言われる言葉を耳にしながら、少女は眠りから覚める。辺りは静寂に包まれ、窓から日差しがかすかに差し込んでいる。爽やかな鳥のさえずりが聞こえ、空気に夏の名残りをかすかに感じる、少し肌寒い朝。

 何故か泣きそうな気持ちになりながら、少女はベッドから体を起こし、大きな伸びをした。


「……いつか、必ず……」


 夢で聞いた言葉を少女は無意識に呟いていた。

 少女は紺色のセーラー服に袖を通し、腰まである長いゆるくウェーブがかった黒髪を1つに束ね、身支度を整えると顔を洗いに部屋を出た。

 



 リビングへ入ると両親と兄がすでに(そろ)っていた。鼻をお味噌汁の香りがくすぐる。


「おはようございます」


「おはよう、真凛(まりん)


「おはよう」


「お、真凛、おはよう」


 真凛が挨拶をすると、母、父、兄が挨拶を返してくれた。


「真凛、ご飯は?」


「うん、もらおうかな」


 席へ付くと、母がお茶碗にご飯をよそって渡してくれる。


「ありがとう」


 朝食はご飯にお味噌汁、納豆や卵、焼き魚などの和食だ。


「いただきます」


お味噌汁を一口飲むと温かさに、体がほわっと緩んで行く。“美味しい”と呟き、他のおかずを口に運び、あっという間に食べ終えた。


「ごちそうさまでした」


「真凛、今日も部活?」

 真凛が食器を流し台に入れると、母が何気なく聞いてくる。


「うん、今日も遅くなるかも」


「そう、分かった」


「俺も。今日はちょっと遅くなる」


「そう、(たくみ)もね、分かった」


 真凛は壁時計を見ると、時計の針が出かける時間を差していた。


「そろそろ行かないと……」と真凛は呟きながらパーカーを羽織りつつ玄関へ向かう。


「行ってきます!」と言った真凛は玄関のドアを開けて、木枯らしが吹く肌寒い空気を感じながら外へ足を踏み出した。



* * *



 高校は徒歩10分前後。海沿いの街に住んでいて、観光地にもなっている。最寄り駅は森倉駅(もりくらえき)で、海や山に囲まれている。

 潮風を感じながら真凛は1人高校へ向かう。     

 高校へ着くと、シューズボックスの前で菜帆(なほ)の後ろ姿を見かけた。


「おはよう! 菜帆ちゃん!」


 菜帆はサラサラのボブの黒髪をなびかせながら振り返ると、真凛に向かって笑顔を向けた。

「おはよう、真凛!」


「真凛!」


 スリッパに履き替えていると、遠くから真凛を呼ぶ声が聞こえた。

中世ヨーロッパと現代を行き来します。

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