EP.5 日本錬金術総合連盟第四支部
僕は嘉神 悠。小学四年生。
今日は見張りくんと一緒に藍元センパイに会いに来ています。
「ここだ。」
見張りくんが指差す所には大きなビルが建っていた。
「ここは日本錬金術総合連盟塔と呼ばれる場所だ。
日本錬金術総合連盟には、お前のようなピープフェローや錬金術士、
魔術士や陰陽術士、召喚術士なんかも加盟してるんだ。」
「ピープフェロー?ねぇねぇ見張りくん。ピープフェローって?」
「見張りくんじゃない...炬燵。山田 炬燵だ。」
「わかった。『炬燵くん』ね。」
「ピープフェローっていうのはな...簡単にいうと僕やお前のようなピープと話せる者だ。」
「炬燵くんもピープフェローなの?」
「ああ、言ってなかったか。僕には蜜柑っていうミラーがいるんだ。
お前は生まれつきだからミラーとゴーストか?」
「そこまで知ってるんだね。でも僕は鏡くん...えっとねミラーと影くんっていうシャドーさんだよ?」
「⁉︎そうなのか。スゲーな。」
炬燵くんと話しているうちにいつの間にか連盟塔のエレベーターの前についていた
「藍元先輩は第四支部第一部長なんだ。」
「そんなにすごいの?」
「ああ。第四支部はピープの支部なんだが、
先輩は第一部長つまり総督含め第四支部の中で二番目に偉いんだ。
でもそれだけ忙しいんだ。でも凄いんだぞ。忙しいのに仕事は丁寧で、部下にも優しい。」
「へぇ...そうなんだ。凄い先輩だね。」
「そうなんだよ。特別加盟者であまり周りからいい目で見られなかった僕にも優しくしてくれたんだ。」
「特別加盟者?」
「ああ、それはな。この組織は対象年齢が20歳以上で加盟するのも加盟者と親子の場合が多いんだ。
だけど、時々僕のような明らかに20歳以下で全く加盟者と血縁関係がない者が加盟する場合があるんだ。
そういう人をまとめて特別加盟者と呼ぶんだよ。」
「そうなんだ。」
「そうなんだよ。それで...。あ、もう部長室だ。入るけど、準備はいいか?」
「うん!」
「失礼します。炬燵です。嘉神 悠を連れてきました。」
「どうぞ。」
「こんにちは。嘉神 悠くん。日本錬金術総合連盟第四支部第一部長の藍元 南と言います。」
「こんにちは。藍元さん。」
「ささ。立ち話もなんですし、こちらにどうぞ。炬燵も座っていいよ。ありがとう。お疲れ様。」
「では...失礼します。」
「では...失礼します。」
!?
「あらあら、ずいぶん仲がいいのね。...では、本題に入りましょうか。」
「それで...何の用ですか?」
「あら、気づいていたんですか?」
「どういうことです...?藍元先輩、用とは...?」
「では率直に。嘉神 悠さん。貴方に、この日本錬金術総合連盟に加盟していただきたいのです。」
「⁉︎ちょ、ちょっと待ってください‼︎そりゃ、僕含め20歳以下の特別加盟者もいますが...
これ以上増えると、対象年齢を下げてしまいますよ‼︎」
「そこで‼︎この機会に日本錬金術子供連盟もとい第十支部を立ち上げることになりました‼︎」
「「え〜⁉︎」」
「で、でも先輩。もしそれが本当だとして、本部からの許可は...?」
「大丈夫‼︎第一支部総督から直々に本部へ連絡してもらって許可を取っています。ね、第一支部総督様?」
「...というわけなんだ。私からも頼むよ。悠くん。」
「ひ、響お兄ちゃん⁉︎」
「お、おい悠。もしかして第一支部総督と知り合いなのか?」
「うん。隣の家のお兄ちゃん。」
「スゲーな。✨」
「ゴホン...話は戻るけど、本当は第十支部の総督になって欲しかったんだけど、
悠くん以上の歳の子達も加盟すると思うんだ。
だから、一旦湊を総督にして、次に悠くんに...と思ったんだけど、総督ってそう易々に変われないんだ。
だから悠くんは一旦第一部長になってもらって、悠くんがが18歳以上になったら
湊と悠くんに共同総督として活動してもらうことになりそうだけど、大丈夫?」
「うん!湊お兄ちゃんとなら、大丈夫!でも響お兄ちゃん。湊お兄ちゃんにはこのこと話したの?」
「簡単には説明したから大丈夫だよ!」
「ということで三日後設立記念に総督及び部長を招集することのなったので、悠さんには詳しくは三日後説明するわね。炬燵、貴方は第十支部第一部に転属することになりそうだけど、大丈夫?」
「悠と一緒なら大丈夫です!」
「あら、頼もしいわね。あと貴方は部員だけど、三日後の招集に一緒に来てくれる?早く終わったら悠さんと遊んでもいいわよ。」
「いいんですか‼︎じゃあ悠、三日後、また会って遊ぼ!」
「了解!炬燵くん!」
ーその後、とある部屋にて
「...明後日か。どんなやつなんだろう?...楽しみ。」
ー次回へ続くー
この物語含め全作品を少し編集しました。読んでいただけたら幸いです。