表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

98/189

第91話 村人たちは?

急ぎ朝から書いて見ました。誤字脱字がいつもよりも多いかもしれません。

 話を終えた俺とスルトさんは今はまず目の前の事から対処していこうと意見を合わせた後に、少しでも早くスルトさんの領地を目指して進行速度を早めていた。そうする事でようやくスルトさんが治める領地へとたどり着いたのだが、そこには見ていて気分の悪くなる光景が広がっていた。



 馬車から見下ろす光景は悲惨な物だった、フォースター領に入ってまもなく、小さな村が見えたが、そこに建つ家のほとんどが焼き払われていた。いつ襲撃されたのかは知らないがブスブスと黒い煙を各所で上げているのが見える。畑はグチャグチャに荒らされており、何より人影が全くと言っていい程に見えない。まさか魔物の集団に襲われて既に死んでしまったのだろうか?念の為、人がいるかもしれないから確認をしようと思いスルトさんに聞いてみたところ、スルトさんも自身の目で確認したいので少し時間が欲しいとの事だったので降りて確認をする事にした。



 村の大きさはちょっとした運動公園のグラウンド並くらいで家の間隔はかなり距離がある。先程説明した大きさに対して家は10軒程度しかないみたいだ。ほとんどが焼き払われているせいで正確な軒数を数える事ができなかった。



 全員が降りて村の全域を確認してみる、本来は生存者を探す為だが、これだけの被害だし、おそらく既に息絶えている人もいるだろう。そう思いスルトさんを含む全員で村中を確認したが・・・遺体の一つも確認することはなかった。

 みんなで集まり情報をまとめるとおかしな事であるという答えが出た。その説明をモニカやシェイラがリーダーを務める戦乙女ヴァルキリオンのみんながしてくれた。



「ユーラ殿、ここまで村中くまなく探して生存者はおろか遺体の一つも出てこないのは流石に不自然だ、もしかしてここの村人は襲われる前に逃げ出したのでは無いだろうか?」



 シェイラのその言葉に一応考えていた意見の一つではあると頭の中で考えてはいたが、それはあまりにも希望が含み過ぎている気がした。そんな俺の考えに同調するかのようにモモリスがシェイラの言葉を否定してきた。



「シェイラの言うことが絶対無いとは言わないけど、それはそう有って欲しいからという思い込みでもあるわ。魔物に喰われてしまったと言ったほうがまだしっくりくるわ。」


「いやいや!それはおかしいぞモモリス?それなら血溜まりや血飛沫ちしぶきの一つも見つかりそうではないか?だがこの村のどこにも血の跡すら無いじゃないか。ならば皆逃げたと考えるのが当然なのではないか?」


「それは・・・まぁ確かにそうなんだけど・・でも逃げ出したと断言するのはまだ早いと思うわよ?」


「だが他に何かあるだろうか?きっとこの村には機転の利く者がいてうまく逃げ出させたのかもしれないぞ?」



 シェイラの言葉にうまく反論する事ができないモモリスを見て、モニカがシェイラの言葉に待ったを掛けた。



「シェイラちゃん?それもどうかと思うよ?そもそもこれって魔物の襲撃を受けたのかな?もしそうだとしたらあまりにも違和感があるんだ。」



 自分の言葉で纏まると思っていたシェイラは師匠であるモニカの言葉に少しムッとした表情を見せたが、すぐにその表情を繕いモニカに詰め寄った。



「師匠まで・・では一体村人は何処へ行ったと言うんですか?」


「わからないよ?でも魔物に襲撃されてというよりは、どちらかというと盗賊のたぐいにやられたと思ったほうがしっくりくるんだよね、ボクは。」



 おや?また変わった意見が出たな?この意見は俺は予想していなかったな。一体どういう事なんだろう?



「まず見て欲しいのは家だけど・・・何か可怪しくない?」



 家を見る・・・火を放たれてしまったせいだろう、今だ煙が燻っており周りには焼け匂いが広がっている。それがどうしたのだろう?



「これだけの広さがあるのに的確に家だけが燃えてるよね?もし魔物が火を使ったなら家だけじゃなくて他の場所も燃えてても可怪しくなはなさそうじゃない?それなのにあまりにも正確に家だけが燃やされている・・果たして魔物がそこまで正確に家だけ狙って燃やすものかな?どう思う?」



 言われてみればそうだ、確かに家は燃えてるがそれ意外はほぼ全くと言っていい程に燃えていない。モニカの言うように盗賊に襲われて家を燃やされたあげく連れ去られてしまったのだろうか?



「・・・でも師匠、それだと更に可怪しい、私辛うじて燃えていない家の中も見たけど金目の物がかなりあったよ?色々調べたらお金とかも出てきた・・ホラこれ。」



 ルティアが見せたのは小さな布袋に入ったお金だった、開けて中身を見てみると銅貨や銀貨、1枚だけだが金貨も入っていた。確かに金目の物を盗賊が取らないのはおかしすぎる。盗賊なら金目の物は根こそぎ持っていきそうなものだが・・・強奪する時間がなかったとか?



「オレもそう思うぜ?師匠。盗賊なら食料なんかも持っていきそうだろ?それなのにあの半壊した家から大量の干し肉が見つかったぞ?」


「そうですよ師匠、向こうの小屋からはかなりの量の小麦を見つけました。私も盗賊だとは思えないのですが。」



 ニーナが干し肉を見つけたと言ったかと思えばウィリルは大量の小麦を見つけたと言ってきた。そうなると確かに盗賊の線が薄れてくるな。でも人身売買目的の盗賊って可能性は無いんだろうか?疑問に思ったので聞いてみる事にした。



「その盗賊が人身売買目的の盗賊の可能性とかは?そんな事は無いのかな?」


「それは無いと思いますよ?ユーラさん。基本的に盗賊は金目の物や食料は徹底的に根こそぎ奪っていきます。ユーラさんの言うように人身売買・・まぁ奴隷ですね、それ専門の盗賊もいるにはいるみたいですが金目の物は必ずと言っていいほどに奪っていきますね。」



 とここで今まで黙って聞いていたスルトさんが気まずそうな表情で俺たちを見ている事に気がついた。なんで気まずそうな表情?と思ったがこの後に発したスルトさんの言葉で俺たちは一斉に脱力してしまった。



「あぁ・・その・・な?そこまで俺の領地に住む村人の事を考えて色々意見を出しくれているところ悪いんだが・・村人全員無事だぞ?」


 『えっ?』



 全員が一斉にスルトさんを見た、相当バツが悪いのかうまく俺達に視線を合わせないがそれでもなんとか話を始めた。



「いや、だからな?村人は全員無事なんだよ・・うん。」


「いやいや!スルトさんそれだけじゃ現状をよく理解できないですよ?ちゃんとどうして無事なのかまで説明してくださいよ!」


「わかった、わかったからそんなに詰め寄るな!お前が近寄ると圧が強くてしんどいんだよ!少し落ち着けって!」


「それならさっさと説明をしてください、適当な事言わないでちゃんとしてください。」


「はぁ・・やれやれ貴族を脅すような真似をするとかお前くらいだぞ?だからそう睨むなよ、ちゃんとこれから説明するんだからよぉ。あぁ・・ウゥン!では率直言うと村人は全員無事だ。その理由としてだが、そこのさっき小麦が保管されていたところを確認したお嬢ちゃんに質問だ。小屋の中をしっかりと確認してみたか?」



 指摘されたのはルティアだ、指摘された事に対してルティアはしばらく考えてから答えた。



「見た・・・様な気がする。」


「ルティアちゃん?情報は正確にね?」


「よく見てない・・かも?」


「ルティアちゃん?」


「ヒッ!ちゃんと見てないです!」



 モニカの一言めでしっかりと伝えなかったルティアは二度目の指摘でハッキリ見ていないと言ったな、それにしてもあの怯えよう・・昔に何かあったのだろうか?



「ま、まぁ見てないって言うのが重要だったんだ。お前達戦乙女ヴァルキリオンくらいの一流の冒険者なら見抜かれても可怪しくなさそうだったんだが、お前らの目を欺けるならこの手段はかなり有効なんだな。今まで自信がなかったが今回の事で悪くない方法だとわかったからこれからも非常時の手段としては使えるだろうな。っと説明がまだだったな?」


「そうですね一体何がどう関係しているのかを早く教えて欲しいですね?」


「あ、あぁ・・それで村人達は地下に居る。」


「はぁ・・って地下ぁ!なんで地下に?それにこんな村に地下があるんですか?」


「あるぜ!これを思いついたのはかなり前なんだが以前に別の村が魔物の集団に襲われた事があったんだがな?そこの村人全員が誰一人欠けることなく無事だったんだよ。救援に言った奴らの話ではそこの村人全員が地中にあった未確認のダンジョンに隠れていたんだよ。その話を聞いて非常時には地下に非難するように俺の領地では広めているんだよ。」


「スルトさんの領地はそんなにあっちっこっちにダンジョンや地下があるんですか?」


「ん?いやそんな訳ないだろう?作らせたんだよ。俺のとこの兵士にやらせたんだよ。その村ごとの人数に合わせて非難できるだけの地下を作らせたんだよ。もちろん村の手すきの連中にも手伝わせてな?」


「へぇ~それはまたなかなかいいアイデアを出しましたね?そちらの話も興味はありますが今は取り敢えず村人の安否が重要ですね。本当に全員無事なんですよね?」


「あぁ無事だった、それは間違いないぞ。」


「なら何故誰一人出てこないんですか?魔物もいなければ盗賊も見当たらないのに今だに地下に籠もっているのは何故です?」


「あぁ・・話を聞いたらどうやらここの村の連中は怯えているのさ。」


「怯えている?何にですか?」


「魔物もだが・・・盗賊にもだな。3日前くらいに畑仕事をしていたやつが魔物の集団がこの村にむかってきているのを確認したらしいんだが・・・それと同じくらいのタイミングで盗賊もこの村に向かってきていたらしい。それを見た村人が村長に話して地下に非難するって話になったみたいなんだが、まだ襲われてもいないのに一部の村人が魔物や盗賊に奪われるくらいならって家に火を放ったらしいんだよ。で今の惨状になったって訳だな。はぁ~頭が痛いぜ。」


「それはまた・・・何というか。」


「まぁ今回は村人が無事だったから良かったが・・二度とないようにしてほしいもんだ。」


「そうですか、でこの後どうしますか?スルトさん。」


「ん?あぁ・・ここの村人には悪いが先を急がせてもらおう。ここの村人も俺の領地の大事な領民だが今のところは領都の方が危険だ。今でもこうして此処に居るのが落ち着かないくらいだ。ここの村の連中はしばらく地下で過ごしてもらって領都の問題が片付いたら後で俺の方でどうにかする。今はとにかく領都へ向かおう。」


「ではその事は村長さんあたりに伝えてから出発しましょうか?」


「大丈夫だ、すでに今言った事を話してあるから問題ない。ユーラ此処に止めてもらった俺が言うのも何だが急げるか?正直領都の現状を見ないと全然落ち着きそうにないんだよ。」


「わかりました、今までよりも更に急ぐ事にしましょう!」



 そうして俺たちは再度馬車に乗り込み空を翔けていく、その際にたまたま地上の様子を確認する為に出てきていた村人が馬車を指差して何かを言っていたが聞こえなかったので気にしない事にした。さて?義父を落ち着かせる為に先程よりも急ぐとしようか。 

早く領都に着けよ!とか思うかもしれませんが、この話がちょっとした伏線になってたりするので書きました。もうそろそろフォースター領都です。今しばらくお待ち下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ