第50話 契約は慎重に!
今回で50話目達成です!次は100話を目指して頑張っていきたいと思っていますので、これからもよろしくお願いします。
それと、初めて感想を頂きました。それに関して後書きで説明したい事がありますので、もしよければ確認していただけると幸いです。
俺は一体何に見守られているというのか?見守ってくれるのは有り難い事なのだろうが、正体を知らない人物に見守られているというのはなかなかどうして落ち着かないものがある。今だけのサービスだよ?みたいな感じで姿を現したりなどはしてくれないものだろうか?
『それは流石に無理があるじゃろうな、幾ら見守る対象である優良が頼んだとしても姿を見せるような事は絶対にせんであろうな。これに関しては諦めたほうが良いじゃろうな。』
確かになぁ…あまり見せろ見せろと言って相手の反感を買うのも馬鹿らしいしな。完全に気にしないようにするのは難しいけど、どうせ姿が見えないんだ元から居なかった者として扱おう。
俺の精神衛生上それが一番良い気がしている。
『それが良かろう…儂が言っておいて何じゃが気にしないで過ごすのが一番じゃよ。』
『わかった、おじいちゃんありがとうね。』
『何…構わんよ、大事な孫の為を思えば大した事ではない。さて儂も用を済まさねばならんのでな、また次の機会にでも会う時間を作るとしよう。ではな優良。』
『うん、おじいちゃんもまたね。』
さて、おじいちゃんとの話は終わった訳だが…今の問題はルティアに新しい魔法を教えるという約束を守るのが難しくなってしまった事だ。しかし、おじいちゃんも言っていたがスキルの【魔力制御】を教えるというのは意外と悪くないのではないかと思っている。
おじいちゃんも言っていたが【魔力制御】を覚える事で魔法そのものの威力だったり精密さが上がるらしいので覚えておいて損は無いはずだ。
まずは【魔力制御】の習得を進めてみてその反応を見てからどうするかを判断しよう。
「…ユーラ?急にボーッとしてどうしたの?」
「あぁ…いや、何から教えようか考えていただけだよ。」
「…そうなの?それで何から教えてくれるの?」
「教える前に聞きたいんだけどルティアはスキルで【魔力制御】を持ってる?」
「…持ってない…あれは特に必要ないスキルって聞いたから覚えなかった…けど…駄目なの?」
「ん~駄目というよりは覚えている方が魔法全体の威力や精密さが上がるから【魔力制御】を覚えるだけで覚えていない人に比べるとかなり差が出るよ。」
「…じゃあ時空魔法はお預けなの?」
「お預けというよりも恐らく覚えられない、が正解かな?」
「…どうして?さっきは教えてくれるっていった。」
「言われるよりは試したほうが早いかな?ルティア、俺が使った時空魔法を見たよね?それをイメージして使ってみて?」
「…わかった!やってみる!」
何かあって魔法が暴発しても問題ないように【個人結界】を俺とルティアの周辺に展開する、馬車の中は前におじいちゃんが訪れてくれた時に空間拡張をしてくれたおかげでトライフルにあるマシイナ伯爵の屋敷がある敷地並みに広がっているので、暇な時間を見ては仕切りを作っていた。
今いる部屋は特に何も置いておらず何に使おうかと模索してる最中の部屋だった。ここであれば他の部屋に居る皆に被害を与える事もないだろう。
ルティアが一生懸命時空魔法を発動させようとしているが、やはりうまくいかないようだ。先程から魔力を集めようとしているが、集めては霧散してを繰り返している。おそらくだが、どんなに頭の中にイメージがあっても俺以外が使おうとすると魔法の発動そのものを阻害されてるように感じられる。
「…はぁはぁ…どうして?頭の中でしっかりとイメージしてるけど発動が出来ない?…まるで何かに邪魔されてるみたい…。」
「やっぱりかぁ…ルティア、悪い事は言わない。自分にあった魔法を習得したほうがいい。今かなり無理して発動しようとしてるよね?無理に発動を続けると魔法そのものを使えなくなる可能性があるよ?」
「…え?嘘?本当に?」
「あぁ俺も魔法を習った人に教えて貰ったんだけどね、元々その属性に対して適正がある人は少なからず何かしらの反応があるらしいんだ。逆にその属性に何の適正も無い人は魔力を集めて発動をしようとしても発動そのものが失敗するか、イメージの段階でうまくいかないらしいよ。」
「…そう言われて見ればイメージもそんなにうまくいってない気がする…さっき見た筈なのに、今はうまく思い出せない。どうして?これが適正が無いって事なの?」
「おそらくそうだと思うよ?ルティアは普段はどの属性魔法を使っているの?」
「…火と風が使えるけど…得意なのは火が得意かも?」
「えっと…もしかしてよくわからない、とか?」
「…あまり考えた事無かったから…よく分からないかも…。」
つまり…今まではずっと何となく使っていたって事か…適正魔法って鑑定でわかるものなのかな?ちょっと試してみるか。
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ルティア
【性別】女性
【年齢】23歳
【種族】人族
【職業】冒険者 魔法使い
【称号】火炎好きの魔女 新石優良の恋人 風の精霊の加護(仮)
【レベル】23
【HP】1380/1380
【MP】2760/2760
【魔法】
生活魔法 LV.-(灯火、飲水、微風、)
四大魔法 LV.-(火-・風+)
【スキル】
【魔法威力10%アップ】【魔力回復・微】【???】
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【備考】
風の精霊に好かれているが本人に自覚なし。
何度も風の精霊に話しかけられているが、本人にその自覚が無い為に風の精霊がそろそろ諦めてしまいそう。なるべく早くその声に耳を傾けるべき。それにより得られるスキルが増える可能性大。
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え!ちょっと火が得意とか言ってたけど、本当の得意って風じゃないか!それに風の精霊の加護が(仮)ではあるが付いてるし…。これは早く本人に教えてあげないと!
早くしないと風の精霊も離れていってしまうな。
「なぁルティア、もしかしてルティアって風の魔法を使っている時とか何か聞こえたりしない?」
「…う~ん何か聞こえたような気がするけど…風切り音かと思って気にしてなかった…だけどどうして知ってるの?」
「まぁ…俺のスキルだよ。ってそれは良いんだよ!ルティア風の魔法を使って見てくれないか?もしかしたら何か聞こえるかも知れないからよく耳を傾けてみて。」
「…よくわからないけど…わかった。じゃあやってみる…。」
ルティアが少し俺から離れて風の魔法の詠唱を始めたのだが…なんか火の魔法の時より威力が強くね?まだ詠唱段階だよね?鑑定したとおり風の適正が大分高いみたいだな。
ん?何かルティアの側に3~4歳ぐらいの子供がフワフワと漂っている…もしかして、あれが風の精霊なのだろうか?
「……?ユーラ、何か言った?」
「いや俺じゃないよ、もしかして風の精霊じゃない?その声に耳を傾けてあげたらどうかな?」
「…わかった試してみる、あなたは風の精霊なの?もしそうならもう一度私に話しかけて?」
何か囁く様な感じで俺の方にまで声が聞こえるな…ん~何々?
『………きこえる?るてぃあ…きこえる…あたしは…ぜの…いれ…の…ふぁ…だよ…。』
「…!?ユーラ!今!今何か聞こえてきた!これが風の精霊なの!」
「落ち着けルティア、もう一度よく風の精霊の声を聞いてあげるんだ。」
「…わかった!もう一回やってみる!」
「……もう一度だけ聞かせて…あなたは風の精霊なの?」
『るてぃあ!あたしはかぜのせいれいのシファだよ?ねぇきこえるならへんじして?るてぃあ!』
「!?聞こえる…聞こえるよ…シファって言うの?ちゃんと聞こえてるよ?シファも聞こえてるなら返事して?」
『やっと…やっときこえた!るてぃあ~。シファね?ずっとずっとまってたんだよ?るてぃあにきづいてほしくてずっとそばにいたけどね?シファのこえるてぃあにきこえてなかったの。』
「…大丈夫、今はちゃんと聞こえてるよ…でもシファはどこにいるの?声は聞こえるけど姿がどこにも見えないよ?」
「いまね?るてぃあのめのまえにいるけどね?シファとけいやくしないとるてぃあはシファのすがたはみることができないの…ごめんね。」
「…契約?私はシファと契約する事ができるの?なら契約しようシファ!」
おいおい…契約内容も聞かずに契約しようって…仕方ない、面倒な事になる前に口を出しておこう。
「ルティア、契約する前に契約内容ぐらいはしっかりと確認しておいたほうが良いぞ?こういう契約にはメリットだけでなくデメリットもあるはずだからな。」
「…メリット?デメリット?それってどういう意味なの?」
「え?あ~マジで言ってる?」
「…マジ?…もしかしてユーラ、私がわからない事言って契約させないようにしてる?…駄目だよ?折角私の為にシファが契約してくれるって言ってるのに…邪魔しないで?」
「いや…邪魔をしたいんじゃなくて契約の内容をしっかりと確認してからのほうが良いんじゃないのか?って思ったから何だけどね…あとメリットって言うのは自分にとっての利益になる事で、デメリットって言うのは自分にとって不利益になる事を言うんだよ。その上でもう一回聞くけどその確認をしないで本当に大丈夫?」
「…う!そ、それは…その…ねぇシファ?契約の内容を聞いてもいい?」
「けいやくのないよう?う~ん、ごめんね、るてぃあ~。シファよくわからないの…ごめんなさい…。」
明らかにしょげた声が聞こえてきたが…俺にはどうしようもないしなぁ。ちょっとだけ細かく聞いてみるかな?
「ねぇシファ?シファとルティアがもし契約をすると何かしないといけない事とか無いのかな?」
『ん?え~と…ゆーら?がいってるとおりだよ。るてぃあがシファとけいやくするならね?シファにまりょくをくれないといけないの。でね、るてぃあがシファにまりょくをくれたらこんどはシファがるてぃあにまりょくをあげるの!そうするとね?けいやくかんりょうなの!』
今聞いた感じだとこれといったデメリットは無いが…一応他にも聞いておくか。
「ねぇシファ、他には何も無いのかな?シファと契約したら何かしなくちゃいけない事とかは?」
『ん~…ない…とおもうの!シファもね?はじめてけいやくするからね?よくおぼえてないの!』
「えっ?覚えてないの?」
『うん!おぼえてないの!100ねんくらいまえにね?せいれいのじょおうさまがね…う~んと~じぶんがね?いいとおもうひとがいたらけいやくしてもいいよっていってくれたことしかおぼえてないの!』
こ、これは…また…見た目幼女のくせに100年前から生きてるとか…まさにファンタジーの生き物だな、こりゃ。さて?どうするかなぁ、契約する相手が契約内容を覚えてないときたもんだ。
もう少し詰めて聞いてみるか…。
「え~とじゃあ…シファと一度契約するともう契約の解除とかはできないの?」
『ふぇぇ…るてぃあはシファとけいやくしたらすぐにけいやくやめちゃうの?』
「!ユーラ!シファを泣かすと許さない…!」
「え?いや…泣かすつもりはないんだけど…一応本人が覚えてないって言ってるからさぁ。何かあった時の為に契約解除が出来るかは聞いておいたほうが良いんじゃないかなぁって思っただけなんだけど?」
「大丈夫だよシファ?私は契約解除なんてしないよ、だから泣かないで…。」
『ほんとう?シファのこときらいになったりしない?』
「…うん大丈夫…だから私と契約しよう?」
「ちょい待ち!ルティア…契約内容はしっかりと確認してからがいい…そうじゃないと後で取り返しの付かない事になったらどうするつもりだ?」
「…大丈夫…こんなに可愛い子が悪者なわけがない…。」
「言わんとする事はわからんでもないが…でもそれだけで全てを判断するのは危険すぎる。本人は契約内容を覚えてないと言っていただろう?もしかしたら本人にそのつもりが無くても精霊自体に定められた契約が契約する相手に危険なものもあるかもしれないだろう?だからちゃんと確認してから契約するべきだ。(俺も前に辞めた会社で酷い目にあったからなぁ…)」
「…契約するのは私…ユーラには関係ない…。」
あら?また同じ事を繰り返すつもりなのかね?そうやって人が言うのを聞かずに死にかけた事をもう忘れたのか?…はぁやれやれ…前とは違い彼女も俺の恋人の1人だから勝手にしろとは言えないんだよな…もう一度しっかり説得しないと…。そうしないと俺も後悔しそうだよ。
「ルティア…また同じ事を繰り返すつもりか?もしまた同じ事をして仲間を巻き込む様な事をしたら…その時はルティア自身も辛い思いをするよ?」
「あ…それは…その…ごめんなさい…でも!この子が可哀相だよ…どうにかしてあげたいの!だから……。」
「あールティア、俺は契約をするなとは言ってないよ?ただ契約をするならしっかりと確認しておかないと何かあってからじゃ遅いって言いたかっただけなんだよ。」
「…じゃあ…じゃあ私はどうすればいいの?この子を…シファを見捨てたくないよ…。」
う~んせめてなぁ契約の内容をこの子の代わりに説明できる子がいないのかなぁ?…いっそのことシファ本人に聞いてみるかな?
「シファちょっと良いかな?もう一度だけ聞くけどシファは契約内容を覚えてないんだよね?それは合ってる?」
『うん…ごめんね。シファはけいやくないようをおぼえてないの…。』
「あぁ大丈夫だよ、責めてる訳じゃないんだ。それでねシファに聞きたいのはシファの代わりに契約内容を説明できる人は居ないのかな?って聞きたかったんだけど…どうかな?思い当たる人がいる?」
俺の質問に頭をコテンっと横に倒した後、う~んと唸り始めてしまったシファ。その仕草はなかなかに愛らしい姿だ…今だけは紳士の気持ちが分かる気がした。見て愛でる分には良いもんだね。
ようやく何かを思いついたらしく短い手をパタパタさせながらこちらに近寄ってきた。本当に可愛らしいね、思わず笑みが溢れてしまいそうだ。
『あのね、あのね?ゆーら。シファのおねえちゃんのセラおねえちゃんならしってるとおもうの!だからね?シファね?セラおねえちゃんをよんでくるね?じゃあ、いってきまーす!』
「あ!ちょっとシファ!って居なくなっちゃたよ…どうすれば良いんだ?」
「…ユーラ?どうしたの?シファの気配が無くなった様な気がするんだけど…。」
「あぁ…何でも契約内容を覚えている『セラおねえちゃん』なる人を連れてくるから待ってて欲しいみたいだな…どうする?そのまま待ってるか?いつ戻ってくるか分からないけど…。」
「……少しだけ待ってみよう?少し待って来ないようならまた気配を感じた時に契約の事を聞けばいいと思う…。」
「そうか…じゃあしばらくはここで待っていようか?来なくてもまたルティアの側に来るだろうしな。」
「…来る…かな?」
「ん~来るんじゃないかな?ルティアの事かなり気に入ってたみたいだしな。信じて待ってて上げたら良いんじゃないか?」
「…わかった、シファの事信じて待ってみるね。」
「あぁ…そうして上げると良いよ。」
そうしてしばらくの間無言の時間があったが、不意にルティアが話し始めた。
「…ユーラ?」
「ん?何だルティア?」
「…さっきはごめんね?私また勝手な事言って…私…自分達だけじゃなくて師匠までユーラに助けて貰ったのにあんな酷い事言って…ユーラには関係ないって言った事…そのごめんなさい…。」
「ルティア…もう良いよ、俺もちょっとキツイ言い方しちゃたしさ?ただ、少しだけ慎重に行動してほしいなって思ったんだ。」
「…うん…それはもう大丈夫…次からはもう少し考えてから口に出すようにする…ユーラにはいっぱい…その…優しくしてもらったから…だから…もう変な事は言わない……ように気をつける。」
「言わないと断言はしないんだ?」
「…もしかしたら口が滑る…かもしれない…。」
「まぁいいさ…今はわかってくれてるみたいだしな。もしまた忘れるようなら俺がその時に教えるさ。」
「…うん、お願いね?ユーラ。」
「あぁ、任せておけ。俺も覚えていたら教えるから。」
「…二人共忘れたら大変…その時はどうしよう?」
「これだけ仲間が居るんだから他の誰かが教えてくれるんじゃないか?あまり気にしなくても良さそうだな、俺よりもしっかり者はいるしな…リィサとかレナリアさんとかあと…一応モニカ…かな?」
俺がモニカと言った瞬間ルティアがピクッとした。なんで?
「…ユーラは師匠を贔屓しすぎ…もっと私達にも構うべき…。」
「え~?俺ちゃんとモニカ以外も構ってるだろ?」
「…ダメ!もっと師匠よりも構うべき!今の師匠は昔よりも若返ってる上に胸が一番大きいからユーラが夢中になっている!…もっと私達に夢中になるべき!」
そう言いながら俺に抱きついてくるルティアを何とか宥めながらも、軽くイチャつきながらシファの帰りを待つ事にしたのだった。
前書きでも書きましたが、初めて感想を頂いたのですがそれに際して主人公の性格に対しての意見がありましたのでここで補足説明をさせて頂きたく思います。
ここで書く理由は活動報告で書くと見ない方もいらっしゃるのではないかと思っての事です。
主人公が自分勝手すぎるとの指摘を受けました。その理由ですが率直に申しますと優良の性格が日本において様々ないじめや批判等の中傷を受けて歪んでしまったからです。その為人を見下すというよりは単純に近づけたくないが為にという設定です。
作者が思うに一度歪んだ性格というのは簡単に治るものではないと思っております。もしかしたら人によるのかも知れませんが、それでも決して簡単な事ではないと思ってます。
その為主人公は徐々に自身の周りに集まる人達によってようやく…と言った展開を考えてますので、出来ましたら広い目で見てくれると助かります。
本来ならもっと何処かで説明を入れておけば良かったのかもしれませんが、何分初めて小説を書きますのでうまくいってない部分も多々あると思っています。ですので、それでも構わないから見ても良いかな?と思ってくれれば幸いです。
他にも説明しないといけない事もあると思いますが、いずれ機会を得てまた書きたいと思ってます。
長々とした説明を読んで下さりありがとうございました。至らぬ事も多いかと思いますがこれからもよろしくお願いします。
あ!それともう一つだけ、感想を頂いた場合読む事はしますが、返信に関しては控えさせて頂きたく思います。執筆速度が遅いので小説に時間が取れなくなりそうなので…すいません。




