第20話 レナリアさんの告白と新スキル
見てくれる人がいるというのは嬉しいのですが、書くのが追いつかないですね。もしかしたら毎日の更新ができなくなりそうです。それでも2日に程度にしたいですが。
ふぁぁあ~よく寝た~。と言っても20分程しか寝てないけどね。今は一体何時だろうか?う~不便だなぁ。時計が欲しいな。おっと?そう言えばこの世界の時間をちゃんと説明してなかった。と言ってもハッキリ言って向こうの世界と何も変わらないけどね。何故変わらないか?それは単純にこの世界には俺が来るまでハッキリとした時間の概念が無かったらしい。明るくなったら起きる。暗くなったら寝る。と言う具合にまるで原始生活の様な状況だったらしい。
今回俺がこの世界に来る事で、時間の概念が無いと生活がし辛いだろう。と言う事でおじいちゃんがこの世界の人達に時間の概念を刷り込んだらしい。よってこの世界に生きる人達は、俺が来た事によって時間のある生活を始める事になったようだ。なので時間を示す時計のようなものは存在していないのだ。そういう事なので今度時間がある時にでも魔道具として作ってみようかと考えている。ちなみに1年も一緒で365日にしてくれたそうです。
「それにしてもリィサとレナリア王女はどうしたんだろう?今だに戻ってこないな。そろそろ夕食の時間だと思うんだが…探しに行ったほうがいいかな?うん、探しに行こう!なぜなら暇だからだ!」
その掛け声とともに部屋を出ようとした所で、リィサとレナリア王女が戻ってきた。戻ってきたのはいいが、なんかやりきれない思いだ。
「あら?ユーラ何処かに行こうとしてたの?駄目よ、ちゃんと部屋に居てって言ったでしょ?話があるんだからここに居て頂戴ね。」
「うん?あ、あぁ分かったよ。ただ2人が戻ってこないからどうしたのかと思って探しに行こうとしただけだから。」
二人共一体どうしたんだろうか?何かこうなんて言えばいいのだろうか…妙な緊張感があるんだけど、嫌な雰囲気というわけではない。とりあえずは様子を見てみよう。
「ゆ、ユーラしゃん!き、聞いていただきたい事があります!聞いてもらえましゅでしょうきゃ!」
オイオイ、口調がカミカミだな!マジでどうしたんだ?見てる分には可愛らしくていいのだが、この状態でまともに伝えられるのか?そう思って状況を見守っているとタイミング悪く別の声が掛かった。
「―コンコン 失礼します。ユーラ様、リィサ様夕食の準備が整いましたので、お声を掛けさせていただきましたが、お時間は大丈夫でしょうか?それと失礼ながらこちらにレナリア王女様が御出になられてはおりませんでしょうか?部屋を訪ねたのですが、居られないようでしたので…。」
「あぁはい!時間は大丈夫ですよ。それとレナリア王女も一緒です。リィサと女性同士話がしたかったようで、この部屋にいますよ。折を見て食堂に行きますので先に行ってて貰えますか?」
「………畏まりました。出来ればお早めにお願い致します。ではお先に食堂でお待ちしております。」
「仕方ないわね…レナリア王女とりあえず夕食を食べに行きませんか?マシイナ伯爵も待っているかもしれないから…だからまた後にしましょう。」
「……そうですね。マシイナ伯爵を待たせるわけにはいかないですからね。わかりました、ユーラさんまた後で話を聞いて貰えますか?」
「えぇ時間が取れれば問題ないですよ。」
そうして一緒に夕食を取ることになったので、3人で食堂に向かう事にした。なんだろう?妙な空気になっているんだが…。リィサはレナリアさんと小声で話をしている。なんかたまに「ためらったらだめ」とか「迷ったら押し倒せばいい」とか言ってるが、何の話やら…。俺が2人と話す間もなく食堂に着いてしまった。リィサと話をしたかったのに…。まぁしょうがない、女性同士で話したい事もあるのだろう。
「レナリア王女様ユーラ様そしてリィサ様どうぞこちらへいらして下さい。御席へご案内させていただきます。」
そうしてセルディオさんの案内で席についた俺達だが、伯爵の姿が見当たらないようだ。何か用事でもあるのかな?気になったので聞いてみる事にした。
「セルディオさん少しいいですか?マシイナ伯爵の姿が見当たりませんが、何か用事でもあるのですか?もしかして、自分達に気を使っていたりするのでしょうか?」
「あぁ…旦那様は少し用事があり遅れておりますので、お客様方には先に夕食をしていただくようにと仰せつかっておりますので、どうかお気になさらずに。」
「そうでしたか。では、お言葉に甘えて先にいただかせてもらいますね。」
それではと一言残して準備に向かったらしいセルディオさん。どんな食事が出てくるか楽しみだね。
夕食はかなり豪華なものだった。流石にチャージラビットの丸焼きなどは出てこなかったが、確か…クワイエット・モウのステーキだったかな?を食べたりしたのだが、絶品だった。向こうにいる時は高級な牛肉なんて食べた事は無かったが、これはその高級な牛肉にあたるのではないかと思うほどだった。噛むと肉の食感はしっかりとあるのに、噛んでいくと肉汁がしっかりと溢れてきて、硬すぎず柔らかすぎずといった感じでとても美味しかった。他にもベビーキノコのソテーもよかった。キノコは好きなので、かなり嬉しかった。あとは、モイストコーンとかいうやつのスープも美味かった。どれも魔物らしいのだが、見つけるのが困難で市場に流通するのは稀だとか。そんなものを食べさせてくれたのは、裏があるのかそれとも単純にレナリアさんが居るからなのか。どちらにせよ、運良く美味いものが食べれたので良しとしよう。いつか機会があればこの魔物を探して見るのもいいかもしれないな。
さて、夕食を終えて食堂を後にしたのはいいのだが、何故かレナリアさんが自分の部屋に戻らずこちらへ着いてくる。あ~もしかしてさっきの話の続きとかいうやつかな?だとしたら真面目な話かもしれないな、そうなったらリィサとイチャイチャする時間も取れないかもしれないな。とほほ…。
部屋に着いてしばらく立つのだが、誰も喋らない…なぜ?この沈黙に耐えられそうにないので一度外の空気を吸いに出ようとしたのだがリィサに止められて出るに出れないでいる。それならとせめて話でもしようかと思って2人に話しかけるが、返事は無い。…沈黙が辛い…精神的に辛いよ。どうしたんだよ~頼むから何か返事ぐらい返してくれよ。それでも続く沈黙に耐えきれなくなってきたので、どうせ今日はリィサとのイチャイチャは無理だと思ったので、一足先に眠らせてもらおうと思ってベッドに近寄っていくと何故かレナリアさんがビクッとした。なんで?俺レナリアさんに何もしてないよね?それとも、ただびっくりしただけか?まぁどちらでもいいかと思い着ていた上着を近くの椅子に放り投げてベッドに横たわるとリィサに話しかけられた。
「ユーラ待って、まだ寝ないで欲しいの。さっきも言ったけどレナリア王女から話があるから、もう少しだけ待ってもらえる?」
「いやさ、そうは言うけどなかなか何も言ってこないから、流石にしびれを切らしたというかね?俺もお腹いっぱいになったから眠いんだよ。だから、今話すのが無理なら明日とかでもいいんじゃない?」
「だそうよ?レナリア王女。どうしますか?諦めますか?私はどちらでも構いませんよ。」
そう言われたレナリアさんは首を思いっきり横に振っている。すごい拒絶の仕方だな。それだけ伝えたいのなら早く言えばいいのに。よくわからん人だ。胸に両手を当ててすぅ~はぁ~と深呼吸をしている。それを終えたのか俺に向かい合う形で話しかけてきた。
「ユーラさん!そ、その、私は、ゆ、ユーラさんの事がシャキでし、ちゅりあってくらせい。」
え、なんて?シャキでし?ちゅりあってくらせい?ナニソレ?この世界の用語か何かなのかな?よくわからないんですが?それとも俺の聞き間違いか?ちゃんと聞き直したほうが良いか?そう思っていると横からリィサが進み出てきてレナリアさんに小声で何かを言っている。だから、さっきからなんなのさ。
「(レナリア王女!いくらなんでも緊張しすぎです。どうしたんですか?告白ぐらいならすぐにでも出来ると思っていたのですが、流石に無理でしたか?覚悟が決まるまで延期します?私達がいつまでこの街にいるかわかりませんよ?それでもいいのですか?それが嫌なら今!ここで!覚悟を決めてもう一度告白して下さい!)」
「(ヒィィィ!こ、告白がこんなに緊張するとは思わなかったんです!思うように口が動いてくれないんですよ~。私はどうすればいいんですか~。)」
「(大丈夫!あなたならできます、やるんです!さぁ!もう一度です。)」
眠い…このままだと寝てしまうかもしれん。レナリアさんは必死かもしれないが、俺はとても眠いのだ。まだゴショゴショ言ってるが正直きっついのだ。もう寝てもいいよね?それじゃあ、おやすみなさい、zzz~。
「あ、コラ!ユーラってば寝たら駄目でしょ!ホラ!レナリア王女、早くしないとユーラが完全に寝てしまいますよ。早く伝えて下さい!」
「お、女は度胸でし!いえ、度胸です!ユーラさん、聞いて下さい!私レナリアはユーラさんの事が好きです!どうか私の恋人になって下さい!お願いします!」
…んあ…なんて?今なんて言ったの?小指と?濃ゆい人?気の所為か、よく聞こえなかったな?もう一度言ってくれないかな。
「もうユーラったらあのね、レナリア王女はあなたに恋人になって欲しいって言ったのよ。で、あなたはそれにどう答えるの?乙女の一世一代の告白よ?よく考えて答えてね?ちなみに私がどうとかそんなのはいらないからね。ちゃんとユーラがレナリア王女を好きかどうかだけで答えて上げてね?」
「へぇ~俺の恋人になりたいのか~そうなんだ~…………え!恋人!何で!どうしてさ?リィサは俺と別れちゃうの?俺嫌だよ、リィサと別れるのとか!絶対に嫌だーーー!」
「ちょっと落ち着いて、ユーラ!別れたりしないから、ユーラが私の事を嫌だとか言わない限りずっと一緒に居るから、落ち着いて、ね?今はちゃんとレナリア王女の告白に返事をしてあげて出来れば今この場で。」
どうやら別れ話を切り出されたようでは無いようだ、ふぅ~安心した。落ち着いたのでよく聞いてみると、どうやら夕食前に後を追いかけて話をした時に、レナリア王女も俺の事を好きだと言ってくれたらしいのだが、リィサより先に出会ったのに恋人になる切っ掛けを自分でなくしてしまった事。
盗賊呼ばわりした事から俺に嫌われているのではないかという事や出会って助けて貰えた事が自分の理想とする恋人の条件に当てはまる事などなどいろいろ話して今に至るらしいのだが、正直困ったな。
別にレナリアさんに思うところは無いのだが、彼女の立場がマズイ気がするのだ。いくら王位継承権が低いとはいえ存在してるという事は、それなりの立場にはなれるはずなのだ。仮にレナリアさんがこの大森林近くで死んでしまった事にしたとしても、既にマシイナ伯爵が王都に連絡を入れているかもしれない。そうなったらまた話が複雑になってきて、最悪俺達は継承争いに巻き込まれてしまうかもしれないからだ。俺はまだいいとしてもリィサを巻き込みたくない。どう答えるべきかを迷っていると、いつの間にか目の前にいたリィサに助言を受ける形になった。
「いい?今から言う事をよく聞いてユーラ?今は余計な事を考えなくていいの。ただ、レナリア王女が好きか嫌いか、それだけ考えて?ユーラ私に言ってたでしょ、同じ後悔するなら行動して後悔したほうがマシだ!ってだから今は余計な事を考えずに返事をしてあげて。」
確かに…余計な事を考えるとどこまで言っても答えが出ない気がする。それなら俺の信念になりつつある、行動して後悔するほうがいいだろう。グズグズ考えても仕方ないな!俺が思ってるように答えさせてもらおう。
「レナリアさん…俺には既にリィサという恋人がいますが、それでもいいですか?もしそれでもかまわないなら俺の恋人になって下さい。」
「…いいんですか?本当に?~~~~やったぁ!やりましたよ!リィサさん!私ユーラさんの恋人にして貰えました!」
「よかったですね、レナリア王女。なら次の作戦に移りましょう。準備はいいですか?できたのなら突撃です!」
「わかりました!私を受け止めて下さい!ユーラさ~ん。」
そう言って俺に向かって飛び込んできたレナリアさん。いくら不意をつかれたとはいえそのままベッドに押し倒されてしまう俺。一体何なんだ?と思っていたら何と!いきなり服を脱ぎだすレナリアさん、おぉ~スッゲ!目の前でお胸様がブルン!ってなったぞ!!リイサも大きいと思っていたがそれよりも大きい!よくメロンがついてるとか言う表現をするが、アレはマジだった。やわらかメロンが目の前で俺の視界を塞いでいる。これは、一体どういうつもりなんだ。良いものを見られて嬉しいが、いきなりすぎるのでは無いだろうか?こういうのはもうちょっと段階を…あ、俺段階踏まずにリィサを押し倒したわ。
「フフ逃しませんよユーラさん?私の全てを受け取ってくださいね?それじゃあどうぞ!」
そう言って自身の胸に俺の顔を埋めていくレナリアさん、これはヤバイ!俺の中に潜む野獣が目を覚ましてしまう!や、やめろ!やめ……ガ、ガオオオーーー!………。
あれからどれくらいの時間が立ったのだろうか?俺の横になっているベッドには2人が疲れ果てたように眠っている。そう2人だ俺は2人を相手にして今だ元気な状態だ。おかしいな?どう低く見積もっても4~5時間は経ってるはずだ。始めの内は確かにレナリアさんだけを相手にしてたはずだが、側で見ていたリィサも引き込んで無双した気がするのだ。その結果2人は疲れ果てて眠り、俺は元気な状態でお目々ぱっちりになっている。流石におかしい。向こうに居た時はいわゆる性行為をした事がない。お一人様の行為ぐらいはもちろんした事はあるが、前の職場で働いてる時にはそれすらもしなかったのに。どう考えても異常だ。少し気になったのでプライベートモードでステータスを見てみる事にした。そこにはとんでもないスキルと称号があった。とりあえず気になったスキルと称号だけをお見せしよう、まずは称号からどうぞ!
【性を極めし者】
自身の恋愛対象または婚姻関係にある者に対して枯れる事のない体力・精力・性欲を持って挑む事ができる。デメリットが一切存在しないので、可能であれば永久に相手をする事が出来る。
追加効果:相手に何かしらの状態異常がある場合はそれを強制解除し完全快復を促す。一回の行為に付きステータス+1上昇。称号所持者と関係が断ち切れない限り永久に効果あり。
なんじゃこりゃ?デタラメにも程があるが、こんな称号がこの世界には存在するのかという驚きもあるがそれを自分が所持していることに更にびっくりだよ!まぁそれはとりあえずいいとして、スキルがもっと非道い。俺が性獣だといわんばかりのスキルばっかりだよ。それがコレ。
【性技の味方】
このスキルは行為に至ると自動発動し、行為をしてる相手に対して的確な技を持って対処可能。
技の精度大幅アップ・スキル使用者の精力・体力・性欲極大アップ
【性者の祈り】
行為をしてる人数に応じて体力・精力の常時快復量が増えていく。使用者の最大値を常に維持するように快復を続けていく。また性欲の減衰を防ぎ上昇させる効果がある。
【性者の施し】
行為をしてる相手の体力・性欲を回復させる。人数により回復量が決まる。スキル所持者には効果が無い。
非道い。自分で創った覚えも無いし、大森林にいる時はこんなスキルは無かったのに…。これは遠回しに俺がエロの権化だと言いたいのだろうか?否定しづらいのがなんとも言えないけどね。現に2人は完全にノックダウンしてるし、やり過ぎちゃった?だがそれでも俺は控える事はしない。無理だね!38年間童貞を貫いた俺をなめんなよ!ってそんなのはどうでもいいんだ。いつまでも性的な称号やスキルを紹介しても意味はない。今の問題は王族の第一王女に手を出した事なんだが、俺大丈夫かね?ほぼ間違いなく面倒に巻き込まれるだろうなぁ。でも、もうレナリアさんは俺の女だからね、彼女が助けを求めるならいくらでも手を貸そう。必ず守ってみせるさ!リィサもレナリアさんも。
さて、朝までまだ時間がありそうだし2人が起きてくるまではこの絶景を見ながら俺も睡魔に身をまかせるとするかな?おやすみ~。
シリアスも悪くないと思いますが、基本的には長続きさせずにバカやったりしてるのが好きです。




