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第18話 リィサを迎えにイってくる

驚きです!PV数が3000を超えてました!!こんなに見てくれてるなんてとても嬉しいです。見てくれてる皆さん本当にありがとうございます。これからも頑張って書きたいと思いますのでよろしくお願いします。

「バレブロの馬鹿は何処に居る!今日という今日は絶対に許さんぞ!細切れにして魔物に食わせてやる。」



 ドアを開け放つと同時に怒号を放ったのは、背中に大剣を背負ったおっさんだった。何だコイツ?頭がおかしいのか?いきなり入ってきて大声で怒鳴るとか何考えてんだよ。



「む?そこにいるのはマシイナ伯爵ではないか、家のバカ息子は何処だ!微塵切りにしてくれるわ。ここへ連れてこい。」


「落ち着いて下さい。叔父上。客人の前です、コレ以上は失礼に当たりますので後にしていただけると…。」


「おぉ!すまない、これは大変失礼した。儂はそこにおるマシイナ伯爵の叔父にあたるゴリニテ・セクス・インペスタと言う。一応侯爵をやっとる。」


「叔父上!ここにはレナリア王女様もおられるのですよ。そのような乱暴な言葉使いをしてはなりません!」


「いえマシイナ伯爵問題ありませんよ。これぐらいは気にしませんから、ゴリニテ侯爵お久しぶりですね。相変わらずお元気なようで。」


「これは姫様!申し訳ない。ウチのバカ息子がとうとう大きな問題を起こしたと聞いたので急ぎこの街に来たものなのでな、頭に血が上っていたようだ、大変失礼した。して姫様の隣りにいる御仁はどなたかな?姫様がお連れした騎士団の者にはおらんかった気がするのだが?」


 俺の事を聞かれたレナリアさんは国境と大森林の視察の帰り道に盗賊と魔物に2度襲われた事、そして自身も魔物に殺されそうになった所で俺に助けられた事そしてこの街に向かう途中でバレブロに絡まれた事そしてそれを収めるために伯爵が迎えに来た事を告げた。そうするとゴリr…ゲフンッゴリニテ侯爵は騎士団を失ったレナリアさんを思って泣き、自分の息子であるバレブロのしでかした事を聞いて激怒するといった感じで喜怒哀楽を見事に表現して話を締めくくった後に一言だけ言い放った。



「殺す…。」



 おぉっと!自分の息子を完璧に殺る気満々ですよ!しかし同情の余地はない。兵士達を前に第一王女であるレナリアさんを俺の妾にしてやる扱いしたんだがらな。さようなら豚貴族よ。君の事は…気が向いたら覚えておいてあげよう。おや?侯爵がなにやら覚悟を決めたような顔つきをしている?



「バカ息子は何処だ…王都に連れ帰るまでもない、見せしめにここで血祭りに上げてくれるわ!」


「それに関しては叔父上に一任するが、王都に連絡をせずともよろしいのですか?あとで問題になるかもしれませんよ。」


「構わん、儂が責任を取る!あの馬鹿をこれ以上生かしておいたらろくな事にならん!処刑場はあるか?あるなら貸してくれ、儂自ら手を下す。せめてもの慈悲だ。親として責任も取らねばならん!」


「ゴリニテ侯爵、あまり思い詰めて過ぎたる行動を取られませんように。我が国はまだゴリニテ侯爵を必要としてますので、無謀な事をされては困ります。せめて王には連絡を取るべきです。」


「姫様…しかし儂は親としてあの馬鹿を躾けきれなかった責任がある。その責任を取らねば貴族として民に示しがつきませぬ。」


「分かっておりますよ、ですが侯爵という地位にいるあなたが規律を守らず横紙破りをすれば他の貴族にも示しがつきません。それともゴリニテ侯爵は私が言う事は聞くに値しませんか?」


「…わかりました。姫様のご指示に従い王には連絡は致しましょう。ですが、あの馬鹿の処分だけはさせて下さい。聞けばあれは無抵抗の民にも手を出したとか、しかも勝手にトライフルの名を語ったとも聞いております。流石にそれは許容出来ませぬ。ですから、私に任せていただきたく思います。」


「…ふぅ仕方ないですね。わかりました、そちらに関してはゴリニテ侯爵にお任せします。せめて苦しまぬようにして上げて下さい。」


「はい、ご配慮ありがたく思います。それとそちらの御仁。名を聞いても良いか?」


「俺ですか?俺は優良といいます。」


「そうか…ユーラ殿この度は姫様を助けていただき感謝する。では、これにて。」



 短っ!それだけ言うと頭を下げて部屋を出ていってしまった。マジか!はぁ別に良いけどな。お礼が欲しくて助けたわけじゃないからさ。

さてそろそろ俺もここを立ち去りたいんだけど、もう良いかな?ちょっと聞いてみるか?



「ユーラ殿短いのでは?と思われた筈だが、許していただきたい。私からすればあの叔父上が頭を下げたのは見た事がないぐらいなのでね。是非大目に見てくれると非常に助かる。」


「まぁ別にそれは構わないのですがね、それよりも俺ももう良いですかね?俺も街を出て直ぐにまた引き返して来たので、次の目的地に行きたいのですが。」


「えっ!?ユーラさんもう行ってしまわれるのですか?もう少し一緒にいていただくわけにはいきませんか?どうせなら途中まででもいいので一緒にいきませんか?」



 それは困るなぁ、そもそもこの街を出るのもリィサを見つからないようにする為だからな。事情を知ってそうなやつが居たりしたら面倒な事になる。もうリィサは俺のモンだからな。今更返してくれと言われても絶対に返さんぞ。そういう事だからこのお話は無かった事にしてもらおう。



 今の考えをマシイナ伯爵に伝えようと思って近づこうとしたら、逆に伯爵のほうから俺に近寄ってきて俺の耳元でこう言った。



「(ユーラ殿、あなたが隠密のリィサを連れて行ったのは知っています。もしあなたがレナリア様を王都に護衛を兼ねて送って下さるのであれば、リィサとユーラ殿に追手を差し向ける事をしないよう致しますよ。無論送った後に差し向ける様な事は致しません。王都に送って下さるのであればリィサはユーラ殿の好きにして下さい。)」



 …まさか気付かれていたとはな。しっかりと隠して連れ出したつもりだったのだが…。どこかに見落としがあったかな?



「(ユーラ殿追手が必ず1人とは限りませんよ?他にも幾人かはいるかも?とこれからは注意したほうがいい。あなたは強いが経験が足りないように思う。我々はあなたの様にとんでもない強さを持ち合わせてはいないが、それでもあなたより長く生きてきた経験がある。何処かで出し抜く事ぐらいは出来るものですよ。少なからずあなたは貴族の世界に知られてしまった。あなたを見張っていたのは私だけじゃないんです。この街に入っただけであなたは数人の貴族にその存在を知られている。これからどうするかは知りませんが1つだけ。私達じゃなくてもいい。何処かで貴族の後ろ盾を手に入れたほうがいいと助言させてもらいますよ。)」



 はぁ~マジかよ。どうしてこういう貴族関係の事って巻き込まれてしまうんだ。ラノベを見てる時にも思ったが、こういうのは主人公の行動が悪いんだ!と思っていたが、アチラコチラにまるでゴキブリの様にいる奴らからは逃げようが無いという事なのか?くそ~順調に躱してきたつもりだったのに既に手のひら状態だったのか。仕方ないコレに関しては諦めよう。せめて人格者の貴族に巡り会えるように祈っておこう。今のところはそう考えておこう。そうじゃないとストレスを抱えてしまいそうだ。



「あの~ユーラさん、いつまでマシイナ伯爵と話されているのですか?私と一緒に行ってくれないのでしょうか?一緒に行ってくれるのでしたらどんなお礼でも致しますよ?」



 え?じゃああなたのオッ…ゲフンッ!危なかった。どんなお礼でもと言われて速攻で肉欲を望んでしまった。俺って本当にどうしたんだろう?一度経験したせいなのかな?抑えが効かなくなってきてる気がするんだよな。今でも早く街から離れてリィサとイチャイチャする事ばっかり考えている。既にレナリアさんの事やこの街で起きた出来事がどうでもいいと思い始めている。どうしたんだ?俺!



「あの…ユーラさん…駄目…ですか?」



 上目遣いはずるいよ~。なんか胸の前で手を組んで見上げてるのが、あざと可愛い。あ~無理だわ~。こんなの断れるほど俺はまだ経験豊富じゃないし、女性に対する抵抗値も高くない。これは…あれだ断るのは無理だね。諦めよう!だが、せめてリィサには相談しよう。俺が出来るせめてもの抵抗だ。よしまずはその旨をレナリアさんに伝えよう。



「あ~実はですねレナリアさん、俺は1人ではなくてもう1人一緒に旅をしてくれる人とこの街で出会ったのでその人と行く予定だったんです。だから、その人が一緒に行ってもいいと言ってくれるならいいですよ?」


「それは本当ですか!ではさっそくその方に許可を貰いに伺いましょう!」


「ちょ、ちょっと待って下さい。いきなり第一王女のレナリアさんが訪ねてきたらびっくりしてしまいますよ!ここは俺がその人に聞いてくるので、レナリアさんはそのままここで待っていて下さい。

そうですね…明日の朝にもう一度ここに来ますので、その時に一緒に行くかどうか伝えますから。」


「本当に来てくれますか?置いていったりしません?」


「大丈夫です!ちゃんと来ますから。」



 このままいけば丸く収まる。そうなれば、明日の朝を待たずにトンズラこいてやる。そう思っていたのだが、俺の目論見はそばで話を聞いていたマシイナ伯爵によって打ち砕かれてしまった。



「そんなに心配なのでしたら、是非我が家のゲストルームをお使い下さい。それなら一緒にいられますから、問題ないでしょう。」


「まぁ!それは本当ですか?マシイナ伯爵。」


「えぇ構いませんよ。どうせ普段から客人などおりませんからね。放置するよりは使われたほうが部屋も嬉しいでしょう。ですから是非お使い下さい。ユーラ殿も是非に!お連れの方もここに呼んで下さい、部屋は余っていますので。」


「それは嬉しい配慮です!伯爵。ありがとうございます!とても助かります。」


「ではレナリア王女様は先に部屋へご案内致しましょう。ユーラ殿はお連れの方を呼びにいらして下さい。部屋を準備してお待ちしておりますので。」



 やられた!この狸め!レナリアさんの護衛も兼ねて俺の監視も考えてるな?面倒な…。今のうちに街を離れてやろうか!そうすると部屋を出ていくレナリアさんを見送って、俺に近づいてきた。



「ユーラ殿先程も言ったが、あなたは貴族の後ろ盾を持つべきだ。面倒だからと何もかもが避けて生きていく事などできはしないだろう。それともあなたは人のいない場所での生活を望みますか?愛する者を伴って。あなたはまだいいかもしれない、だがあなたのそばにいて共に歩むものにもそれを強いていくつもりですか?よく考えたほうが良い。もし、リィサ君を連れてくるなら準備をしておくので連れてきてあげて下さい。今も何処かに匿っているのではないですか?いつまでも閉じ込めておくのは可愛そうですよ。では、良き返事を期待してます。」



 …クソッ!そんなのわかってるよ!!だけどムカつく事に変わりはないのだ。しかし、伯爵にいわれた様にいつまでも人を避けて生きていくのは無理がある。特に俺はこの世界の建築技術を取り入れておじいちゃんの元に行って家を直して上げたいという目標がある。何処かでそれを受け入れて行かないといけないのもわかってるつもりだ。…結局俺は権力に踊らされるのか?また、都合の良いように扱われるんじゃないのか?せっかく異世界に来たのにあんな思いをするのはもう嫌なんだ!



 俺がそうやって自分自身を追い詰める様に考えてたからだろうか。俺にやすらぎを与えてくれる声が聞こえてきた。



『優良よ、そんなに思い詰める必要はないぞ。別に急いで直さなければいけないものでもないのじゃ。

なんなら儂が魔法で手を加えてしまっても良いのじゃ。だからな、せめてこの世界では自由に生きなさい。無理をする必要は何処にも無いのじゃ。無理に俺等の願いを叶えようとしてくれなくとも良いのじゃ。ゆっくりと後悔をしない生き方をしなさい。自分を押し込めて生きてはイカン!』


『そうですよ優良ちゃん。思い詰めてはいけません。あなたが自分で悩んで考えてそれでも良いと思える行動をしなさいな。私達はそれを見守りましょう。自由に誰に縛られる事なく、あなたらしく生きるのが一番ですよ。』



 …おじいちゃん、おばあちゃん。その言葉を聞いて俺は不覚にも涙が出てしまった。自分では気にしてないつもりだったが、どうやらだいぶ気を張り詰めていたようだ。それが、おじいちゃんとおばあちゃんの優しい言葉でほぐれていったのだろう。…そうか昔は昔だよな。今の俺は自由に生きてもいいんだ!誰に縛られる事なく、俺が思ったように!それならもう一度だけ思い直そう。自由に誰にはばかる事なく生きていくんだ!よし!それなら…。



「(おじいちゃんおばあちゃんありがとう!俺を見守ってくれて、これからはもっと自分らしく生きていくよ!見ててくれ!!)」


『あぁ…見守っとるよ、ずっとな。だから一生懸命に生きなさい。儂等の事は気にするでない。まずは自分の事を考えるのじゃ優良よ。』


『えぇあなたらしく素直に生きてくれる事が、あなたをこの世界に呼んだ私達の願いですよ。さぁ、思いっきり楽しみなさいな。この世界を…優良ちゃん。』



 よし、それなら酌に触ると思っていたが、貴族のコネを作ってやろうじゃないか。俺らしくな。

俺にそう思わせたんだ、マシイナ伯爵…アンタもただで済むとは思うなよ…。



「すいません。どなたかいらっしゃいませんか?少しお願いがあるのですが…。」



 部屋を出て直ぐに廊下で俺がそう声を出していたら、すぐに返事が返ってきた。先程の執事の確か…そう、セルディオさん!が来てくれた。



「ユーラ様如何されましたかな?」


「あぁセルディオさん、ちょうど良かった。実は旅の相方を連れて来たいのですが、部屋を教えてもらえませんか?準備をしてから連れてきたいので。」


「左様でしたか。それではこちらへどうぞ、ご案内させていただきますので。」



 そう言われたついて行った部屋はかなり大きめの質の良さそうな部屋だった。しかも部屋の作りが結構しっかりしてそうだ。これなら多少騒いだりしても音が漏れたりはしないだろうな。これならちょうどいいな聞かれたくない話とかもあるしな。今度はもう少し人や魔法による監視が無いかを確認してから行動しよう。



 とりあえずここでいきなり【マイシェルター】を開くとどこで誰が見てるか、わからないので一度外に出て人気のない場所に行こう。そこで、リィサに出てきてもらってから、ここに戻ってくることにしよう。フフフ、やると決めたからには自重せずに行かせてもらうからな。



 伯爵の屋敷から出る時に門番に出掛けてくると声を掛けて街に繰り出した。買い物などは後回しにして人気のない場所を探す。あちらこちらと歩き廻りながら少しずつ自身の気配を消していく。やはりと言うべきなのだろうか、俺の後を着いてくる輩がいるのでおちょくりながら巻いていく。…振り切れたな。あまりにも簡単にいったので拍子抜けだ。あとは人気のない…そうだな。空き家なんかあるといいんだが、それとも逆に人目に付くか?まぁバレたら適当に誤魔化せばいいだろ。自重しないと決めたのだから。



 ここで良いかな。さっそく【マイシェルター】を開いてみる、やはりピンクの渦だな。あの後実は気になっていたのでおじいちゃんに尋ねてみた所、時間帯とか場所は関係なく俺自身の感情や思考に左右されてる可能性があるとの事。ピンク色は何を表してるのか?と聞いた所『お主も男じゃからのう、フォフォフォ。』とだけ言われた。まぁ何が言いたいのかと言うとまぁナニを考えてたせいだと言う事ですよ。だって男の子だもん…。



 何はともあれ今は中でお待ちになっているリィサだ。早く出して上げなきゃと思って入り口を開けているのだが、なかなか出てこない…どうしたんだろうか?気になっって入り口を潜ろうとした瞬間中から手が出てきて引きずり込まれてしまった。



「うぉっと!リィサ急にどうしたんだよ?びっくりしたじゃないか。」



 俺がそう言ってリィサに詰め寄ろうとした瞬間ベッドまで引っ張って行かれて思いっきり押し倒されてしまった。本当にどうしたんだ?



「ごめんねユーラ…あのね、私もう我慢できないの…ここにいたら…なんか…ね…落ち着かなくて…早くユーラにして…欲しくて…我慢が…できないの…だからしよう?」



 リィさが妙に興奮?してる気がする。どうしたんだ?と問いかけようとしたら思いっきり抱きつかれて服を脱がされていく。おいおい、嬉しい展開だが何で急に?と考えてる間もどんどん脱がされてとうとう全部脱がされてしまった。いつの間にかリィサも服を脱ぎ去っている。この展開はそのままいけば「アーーーッ!」ってやつになるんじゃ…。



「余計な事を考えないで…今は私だけを見て…ユーラ!」


「ちょ、リィサ!待って、落ち着い…アーーーッ!」



 もしかしたら今日は屋敷には戻れないかもしれない…。



そろそろストックが尽きてしまいそうですが、とりあえず出せる分は全部出してそれから後の事は考えます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 成り行きとはいえ声を掛けてきた貴族が話の分かる伯爵で良かったがな(笑)記憶が確かなら伯爵はそれなりの地位だったはずだし叔父は侯爵でまともそうだから後ろ盾で苦労はしないと思う。
2019/12/06 11:51 退会済み
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