第166話 前準備だ!~加工編~
鉱石採取を終えた次の目標は材料の加工である。
材木は角材や壁材、天井材と様々な部分に使用するために。そして、鉱石は一部を残し錬成しインゴットにしてから各部に必要な修飾や補強材に使用するためだ。
その加工を今まさにしている最中だ。久々にほんっっっっとうに久しぶりに女神様から頂いた道具を使い作業中である。
額に汗をかきつつ一点ずつ丁寧に仕上げていく。昔とは違い道具の使い方にも芸が出たと思う。ただ使うのではなく時に道具に合わせてまた時には素材に合わせて加工をしていく。
意味がわからない?意外と単純で材木にしろ鉱石にしろ全てが同じ作りではないということ。だからそのそれぞれの個性ある形に沿った加工の仕方があるというだけの話である。
材木の場合はその木目や節の位置を見極めて、どうするのが見栄えが良いかを考えて加工する。鉱石も似たような感じで箇所によって異なる硬度などを錬成を行い不要な部分をより分けていくのだ。
そんな作業を黙々と繰り返す俺の補佐を皆が交代で行ってくれている。と言ってもしてくれているのは俺の汗を拭いてくれたりだとか、作業に夢中になってしまっている俺に水分補給や休憩を促すというのが主な内容だったりする。俺の直接の作業には影響を及ぼさないが、これはこれで嬉しいので問題なかったりする。
「んーーー……はぁようやく一段落ついたか。しかしながらよくもまぁこれだけの素材を一人で加工できたもんだね。自分を褒め称えたいくらいだ」
自分で自分を褒めるとか若干ナルシストっぽいがそう思いたくなる程の結果が目の前に山積みになり成果を物語っている。各種加工木材&石材、金属部材が文字通り山積みである。しかし……これを今から組み立てていき形として成さねばならないのだから……うん、まぁ本当に一段落でしかない。
「材料の加工はこれで終わりですか?優良くん。もしそうならば2~3日は休まれてはどうですか?もしかして気づいてないかもしれませんが優良くんはもう5日は寝てませんよ?私達の声がまるで聞こえないかのように作業に没頭してたので敢えて止めませんでしたが……体調は問題ありませんか?」
えっ……5日っ!嘘でしょ?俺そんなにずっと起きてたの?まったく眠気も無ければ疲労すら感じなかったんだけど?
「その様子ですとどうやら自身の事にまったく気づいてなかったのですね?まぁ仕方ありません。似たような事は大樹や連枝にもありましたから……はぁ、本当に職人気質というのも時には考えものですね?」
「あぁ……いや、えっとぉ~それはまた何と言えばよいのやらで……すいませんとしか」
「優良くん私は別に謝ってほしいわけではありませんよ?ただ言いたいのは物事には何事も限度があるというのを知ってほしいというだけです」
「はい、以後気をつけたいと思います」
「まぁそう言った職人の発言が守られた試しはありませんでしたが……まぁ反省の弁が聞けたということで今は良いという事にしておきます」
あらぁ~どうやら先駆者がいたらしく俺の言葉は信用に値しなかったらしい。きっと似たような事を何度も言ってそのうえで全く守らなかったんだろうなぁ。
まぁとりあえずは休憩と軽く睡眠を取ろうか。言われたせいなのかどうなのか知らないが若干眠気と疲労感を覚えてきたので休もう。……少しだけかる~くだけイチャイチャするくらいなら問題ないかな?大丈夫だと思おう。直接的な事を避ければ問題ないよね?
皆様お久しぶりです。けだるまです。
早速ではありますが言い訳を聞いていただけると幸いです。
以前に掛かった病気にようやく一段落つきお医者様からもそろそろ問題ないとのお墨付きを得たけだるまは仕事に精を出すことにしたのですが、今度は熱中症になってしまいました。そしてそれだけでは終わりませんでした。なんと今度は熱中症からのコロナに感染してしまいました。
もうねなんというか……しんどいっス。
それからなんとか完治して今にいたります。もう何も無ければ良いなと思ってます。