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第155話 いいニュだなっ!


 バシャッバシャッ――


 パシャ、パシャ――


 シャーー――


 妙に静まり返る浴室に体を洗い流す音が響き渡る。どうも皆様自分のスケベ心を抑えきれずに脱出の機会を失った愚か者……優良です。


 でも聞いてほしいんだっ!静梛さんのあの大きく柔らかく且つあの温もりは以前の俺のささくれ立ち疲弊していた頃に受けた思い出の一品なんだ。再度ソレを感じてフリーズしてしまったのは仕方のないことだとは思わないか?


「って言ったところでこの状況が改善できる見込みは欠片も無いわけで……」


 一人ブツブツと言っていたところで俺の眼の前にいる人物は語りかけてくる。


「ん~、どうした優?アタシの魅力にメロメロかぁ~?ウリウリィ~」


 今俺の右腕に凶悪な物体を押し付けているのは千梛さん。顔を赤らめながらも先程からずっと俺にボディタッチという精神攻撃を行ってくる難敵である。


「魅力を売るならもっとしっかりと売らなきゃダメ。恥ずかしがっては意味がない」


 そう言いながら魅惑の谷間に左腕を埋没させてくるのは和泉梛さん。やたらと流し目を送ってくるので非常にマズい気分になる……流されちゃいそうで。


 大きな浴槽であるにも関わらずこの二人が俺に密着状態でいるのは、監視もとい逃走防止のためのようだ。どうやら姉妹たちは俺がどれほどの力を持っているのかは既に他の女性陣から聞き出しているようで、能力的には勝てないと踏んだ姉妹たちはどうすれば俺を取り押さえる事ができるのかと考えたのは非常にシンプルで且つ抗うのがひっっっっっっじょーーーに困難な物だった。


 そうダイナミックな色仕掛けだった。まぁ、なんのひねりも無いくらいに単純な事だ。要は俺がスケベだから密着して置けば絶対に逃げ出さないだろうという事からだった。


 まぁ実際に抜け出せなくなっているのだけど……なんか悔しい。嬉しいし腕が気持ちいいけど……。


「俺いつまでここにいるの?」


 何気なく呟いた言葉に側にいた二人が反応する。


『嫌なの?』


「いえ、全然!」


 というのをさっきから何度も繰り返している。実際全く嫌では無い。特にのぼせそうとかもない、そこら辺はきっと熱耐性とかが仕事をしてるんだろう。だが一つどうしても我慢出来ないことがある。


 息子さんが急成長して高止まり状態になっていることだ。これ以上はヤバイ!っていうくらいになってるからどうにかして宥めようと頑張っているが、その急成長の点火剤となっている人たちが両サイドで燃料をムニムニと送り込んでくるので中々相殺できないでいる。……これをどうにか出来る男はいるのだろうか?


 どうにか現状を打破しようと藻掻いている?俺を更に追い詰めるかのように体を洗い終えた葉津梛ちゃんと和津梛ちゃんまでがやってきてしまった。こらっ!二人共!しっかりとタオルで隠しなさい!ハシタナイよ!という言葉を心の中でのみ呟く。実際の俺?そんなの初めてみる二人の姿に釘付けに決まってるじゃないか!


「うぅ~隠さない私が言うのもなんだけどゆう君ガッツリ見過ぎだよぉ~。目力が凄すぎるぅ~」


「そそ、そうですね!もう少し柔らかな感じでお願いします」


 無理ですね!えぇ無理ですとも?失礼ながら俺だって男だから何度か二人の体に欲情した事もある。以前はそれでも自制できていたけど……眼の前に「ハイッ!どうぞ!」とばかりに来られたらそらもう自制なんざ皆無ってもんだよ。……なんだけど一応。


「ごめんね二人共。気をつけるよ」


 と、言いながら視線を逸らす。両サイドには千梛さんと和泉梛さんがいるので視線は若干天井を見上げるように視線を逸らすが……スキルで上から自分を中心に俯瞰して見ています。せっかくの機会なので脳内メモリに刻み込んでおこう。とゲスな思考を巡らせていた。


 すると目の前の二人に動きが俺の前に葉津梛ちゃんが背後には和津梛ちゃんが……そして、まぁ当然というかなんというか案の定、俺に密着してきた。視線を戻して眼の前の葉津梛ちゃんを見ると俺の事を顔を真っ赤にして見上げている……かわいいな。って、なんか俺も恥ずかしくなってきた。


 そんなやり取りを見ていたのだろう。背後にいる和津梛ちゃんからむぅ~という声と同時に更に密着度が増してきた。拗ねてる?こっちもこっちでかわいい。そして、そんな状態を見ていた両サイドの二人が更に密着してくる。ヤバイ!はち切れそうだ!


 だが、そんな俺にトドメを刺そうとでもするかのように最終兵器が近寄ってきていた。アレはマズい!今でも色々と限界なのにアレがここまで辿り着いたら……俺はもうすべてが限界突破してしまう!


 しかし、時既に遅しというか俺は既に前後左右を塞がれている。この状態では俺は力を封印?されているも同然だった。ならば!俺も男だ!堂々と迎え撃ってやろうではないか!この世界に来て強くなった俺を見せる時がきた!


 徐々に近寄り、とうとう目の前まで来た最終兵器その名も静梛さん。前後左右を塞ぐ姉妹たちも凄いが静梛さんはなんというか格が違う?感じでもうヤバイ!色々ヤバイし俺の語彙もヤバイ!


 前後左右を塞いでいた姉妹たちは俺の正面を開けるように包囲をずらした。いよいよ最終兵器との真っ向勝負の時!覚悟を決めて受け止める!俺の強さを!覚悟を!今こそみせてやるっ!!



 ムニュウゥ――






















 無理でした。

お久しぶりです。色々詰めようとして失敗して書き直しばかりしてたら時間ばかりが経過してしまいました。これなら大丈夫かな?と取り敢えず投稿しておきます。きっと大丈夫……だよね?

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