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第144話 面倒事が向こうからやってきた

本日2本目で御座います。確認してから読んでね(人∀・)タノム

 結界内部へとレナリアさん家族を案内したら早速作業へと取り掛かる。万が一作業に影響が出る様なことが起こらないとも限らないし……というか起きるだろうなぁ。


 あの鬱陶しい視線は相変わらず感じてるし、その正体にも気づいてはいるけど今は放置だ。作業優先で行こう。


「さてとそれじゃあまずは生命探知で王城内部に取り残された人がいないかの確認をしようか。どれどれ……あ~なんかいるなぁあれだけ出しておいてくれって頼んでおいたのに……まさか態とじゃないよな?ちょい確認しておくか」


 レナリアさん達の元へと移動して取り敢えずは確認をしておく。まぁ多分……だろうけど。


「レナリアさん確認です。城の内部に一人残っているようですが、誰か覚えはありませんか?確か俺は全員退城するようにお願いしましたけど……伝え忘れた人でもいましたか?」


 人が残っていると聞いたレナリアさん達は驚きの表情を見せていた。この様子だとやはりレナリアさん達は関係がないな。余計な足を引っ張ろうとする輩で間違いなさそうだ。


「ユーラさん伝え忘れたと言う事はないかと思います。連絡は徹底的に周知してきました、それことしつこいくらいに城へ住む者と出入りをしている者たちへ徹底的にです」


「しかし実際に一人ではありますが残されているのは確かですよ?」


「それは……一体誰が残っているのかしら?……少々時間を頂けませんかユーラさん?具体的な場所を教えていただければ誰かを確認に向かわせますので」


 それでも構わないけどそれじゃあ時間を取ってしまう。もしかしたらこれが誰かの足引っ張り作戦なら大成功になってしまうので、ここは俺が手を貸そう。


「あぁレナリアさんそれには及びませんよ。俺が対処します。今から人を送っても時間を取られるだけでしょう?かは知りませんが無理矢理ここに連れ出しますよ」


 無理矢理連れ出すと聞いたレナリアさんはほんの一瞬困った顔をしたが俺の表情を見てニッコリ笑ってお願いしてきた。


「そう、ですね。ユーラさんなら事も無く対処可能ですね。ならお願いしてもよろしいですか?」


 どうやらレナリアさんは何かが起きている事を理解したようだ。満面の笑みを浮かべて対処を頼んできた。


「えぇ自分で言い出した事なので構いませんよ。それじゃああまり時間を掛けたくないのでチャッチャと済ませましょう」


 もう一度城の内部を確認、やはり先程と同じ場所から動いておらずジッとしているようだ。それでは……。


「え~とまずは【生命探知】で再確認して位置を割り出してコイツを【マーキング】と。それで~何かあったら困るからコイツを結界で囲んで暴れないように【束縛】からの【強制転移】っと!」


 相手の動きを取り押さえてから俺の目の前に強制転移をさせてみるとそこにいたのは貴族服を着た何者かだった。なんで曖昧な言い方してるって?だって俺がやった束縛とは別に荒縄でギッチギチに縛られた上頭には布袋を被されているからだ。この状態じゃあ誰が誰やらわかりゃしないって……まぁ貴族の誰々家の者です!とか言われてもわからんから、どっちにしろわからなかったとは思うけど?


「まぁ何はともあれ確認だけはしとくか……俺が見てもわからんか。レナリアさ~んちょっとお願いしてもいいですかぁ~」


 担ぎ上げるのも面倒だったので浮遊を使って浮かせレナリアさんの元へと確認をお願いしにいく。


「え~とこの人が城の中に残されていた人ですね。俺が動けないようにしてありますが、まぁ念の為俺が布袋を剥がしますので確認だけお願いします」


 荒縄で縛られている人を見たレナリアさん……達は驚いていた。俺が転移させてきた事に驚いているのか、それとも縛られている貴族服の人物に驚いているのか?まぁ俺としては確認だけしてもらえればそれでいいんだけど。


「じゃあ剥がしますね?どれどれ~……無駄に締め付けが強いな、面倒な。……千切っちゃおう、えい!」


 一応言っておくと千切ったのは布袋の縄であり某さんの首じゃないよ?勘違いしないでね?


「ほいっとそれじゃあご開帳~っと。(うん、やっぱ誰かわからんわ誰だろうこのオッサン)」


 だがオッサンの顔を見たレナリアさん達は違ったようだ。その顔を見た瞬間引きつった表情をしていた。お知り合い?……ではあるのだろうけど、表情を引きつらせる程なの?


「あなたは……シュツヘル公爵ではないですか。何故この様な状態に……いえ、そうではありませんね。確かあなたは国家転覆の容疑が晴れるまでは別の施設で囚えていたはずです。それが何故人払いをした城の中にいたのですか?」


 質問をしたレナリアさんに答えたそうにしているが、猿ぐつわをされているのでフゴフゴとして聞こえない。何故俺が猿ぐつわを取るまで待たないのか……あぁ平然として見えたけどそれなりに動揺しているのか。まぁ知ってる人間がいきなり縛られ顔を覆われた状態で目の前にいたら動揺もするか。


「レナリアさん今猿ぐつわを外すので待ってください。……っとこれでオッケーです。もう一度質問をどうぞ」


 自分がしていた事に気づいたレナリアさんは恥ずかしそうにしながら咳払いで誤魔化して同じ質問をした。


「……それでどうなんですか?シュツヘル公爵」


 あぁ今思い出したこのオッサンって悪魔憑きだったオッサンだ。なんか見たことあるような気がしないでもないと思っていたら……まだ、いたんだ。てっきりモブい人かと思って気にしてなかったよ。内心俺が失礼な事を考えているのを他所に話は進んでいた。


「……と言う理由で私は無抵抗であの様な状態になりました。……レナリア様ッ!恥を偲んでお願いしたい!どうか……どうか私の妻と子供達を助けてくれっ!私は、私はどうなっても構わない!だから……どうか、私の家族を……お、おぉ……」


 どうやらオッサンの家族に何かあったらしい。うん、大変そうだな……じゃあ俺は仕事の続きでもしよっと。と考えて続きをしようとしていた俺をレナリアさんが止めに入った。


「ちょ、ちょっとユーラさん!?なんで何事もなかったかのようにしてるんですか?今!ここで!重要な!話を!してるじゃないですかっ!」


 叱りつけるように詰め寄るレナリアさん。……グイグイ来るのはベッドの上でだけがいいなぁ。


「また碌でもない事を考えてますね?ユーラさん面倒かもしれませんが先にこちらに手を貸してください……(あとでちゃんとご褒美をあげますから)」


 何っ!ご褒美となっ!それならそうと先に言ってくださいよぉ~(ゲス顔)それならちゃんと頑張りますぜ!


「任せてくださいレナリアさん!不肖この優良がレナリアさんの力になりましょう!」


「もうっ!……でもお願いします。私達では間に合いそうになさそうなので……早速ですがお願いしてもいいですか?其処には私の大事な人もいるんですっ!」


 間に合いそうにない?ってなんだろう?途中からちゃんと話を聞いてなかったな。オッサンの話に興味がなかったから完全にスルーしてたわwww。とそんな俺の考えている事が顔にでていたのだろうレナリアさんが――。


「まさかとは思いますが……話を聞いてませんでした、とか言いませんよね?ユーラさん?」


 そう問い掛けられた俺はスーッと視線を逸らすことで誤魔化すことにした。


今回はお詫び投稿も込めて2本投下しました。次からはまた?不定期になるかと。

暇を見てちょくちょく書き溜めていこうと思っておりますのでこれからも何卒よろしくお願いします。

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