表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

139/181

第128話 フン命の出会い

お久しぶりでございます。ちなみにタイトルは誤字ではありません。

 ひたすら何かを期待しつつ歩いていた優良であったが、結局何も起こる事もなく時間だけが経過していた。



「おかしい……フラグが立たないなんて。葉津梛ちゃんの言う通りにしてみたのに……」



 そこで何かを期待していた優良の進む先にようやく変化が起きた。長く続いていた広大な平原に岩場がまじり始めた。



「おっ!ちょい岩場が見えてきたな。しばらくぶりの変化だ。もしかしてこの場所特有の魔物とか出てきたりするかな~」



 ここに来て起きないはずだったイベントが発生し掛けていた。優良が待ち望んでいたフラグによるイベントである。そのイベントとは……。



「うん?何かの気配を感じるな。なんだろう?ん~……魔物、だな。どんなタイプの魔物だろう、念のため気をつけながら進むか」



 警戒している優良だが、はっきり言って今から出会う魔物は敵ではない……のだが、少しばかり厄介というか面倒な敵であり、人によってはマッハでストレスがMAXになるような奴だったりする。



「お~いたいた。どれくらいぶりの相手だろう?見た目は大きめの猫っぽいな。ただ何だあの魔物?なんか目つき悪いなぁ」



 優良は目つきが悪いと言っているが、正確には目つきが悪いというよりはどこかひねくれた感じに見える。というのもこの魔物ひっじょーーに性格が悪い。強さでいうなら大した事はないDランク冒険者が3~4人もいれば十分すぎる程だ。


 この魔物を相手にするのは性格の悪さ以外は特別注意する事はない、のだが……それは決して簡単ではなかったりする。



「うっし!では早速……接近戦でって、あれ?どこに?って、ぐはぁーー!」


「コイツ今何処から来たんだ!?気配を感じなかったぞ?今度こそ本気でぇってブハッ!なんだコレ!くっさ!ってこれなんだよ!」



 鳴き声だけは可愛くニャ~ンと鳴いてはいるが、している行動は不愉快の極みだったりする。ちなみにこの猫タイプの魔物がしたのは優良の顔面に他の魔物のフンを叩きつけていたりする。



「コレってもしかして……う◯こじゃねぇか!これ絶対そうだろ!何てことしやがるんだコイツ……悪魔の所業じゃねぇか。ぜってぇ許さねぇ!やっつけてやる!」



 一刻も早く仕留める為に素早く魔物に近寄り素手で捕まえよう……としたら急に目の前が真っ暗に!?なったと思ったら……これ落とし穴だ!なんでこんなところに落とし穴が!そう気づいた瞬間にはすでに落とし穴の底まで落ちていた。


「落とし穴って言ってもせいぜい3~4mってとこか?これならひとっ飛びってなんか落ちてきた!?あれはまさか!またう◯こかよ!クソ!【シールド】!」



 シールド越しに上を見上げるとあのクソ猫め!どこから持ち出したのか大量のフンを脚で掻き落としてやがる!なんて奴だ!



「最強のステータスを持っててこのザマは相当恥ずかしいぞ。ぐぬぬ!こんな屈辱を味わうことになるなんて……もう許さん!確実に仕留めてやるぞ……フヒヒ!」



 若干ダークサイドに落ちかけつつある心を落ち着かせながらあのクソ猫をどうやって仕留めるかを算段する……よし、シンプルではあるが奴にも俺と同じ目にあってもらおうか!ただし!規模は奴よりも大きくなるがねフフ。


 今の奴は俺が落とし穴の底にいるので、かなり油断しているはずだ。だからここから仕掛けるとしよう。



「簡単にとどめを差してなんてやらないぞ…【拘束バインド】!からの【盲目ブラインドネス】!からの~【感電ショック】!フフフここまでやれば逃げられまいて」



 一気に穴の底から飛び上がり猫の魔物の前に降り立つ……奴を睥睨しつつその様子を見る。そこにはまるでしまった!と言う感情と半ば悔しそうな思いが入り混じった表情をした猫がいた。



「そういえばお前のステータスをまだ見ていなかったな。とりあえず見ておくか……どれどれ、ほう?正に名は体を表す、でいいのかな?ふざけた奴め」



――――――――――――――――――――――――


プランクキャット


【LV】55


【HP】2400


【MP】―


【種族】悪戯猫


【魔法】―


【スキル】悪戯LV1


【状態】恐慌 


――――――――――――――――――――――――


【備考】プランクキャットの生態

イタズラ好きな猫タイプの魔物。

率先して人を襲うことはなく、自衛の為にのみ攻撃を仕掛ける。非常にイタズラ好きで人間を見掛けるとイタズラをしたい衝動に駆られてしまう面倒な魔物。


【備考2】プランクキャットをテイムする条件

前述にある通りイタズラ好きな為毎日とは言わずとも定期的にイタズラ衝動を解消してあげる必要がある為。イタズラができる環境を提供してあげる事を歌えて上げると高確率でテイムが可能


――――――――――――――――――――――――


「ム?こいつテイムできるのか?……本来なら俺をひどい目(顔面う◯こ)に合わせた事の罪を償わせるところなんだが……なんだろう?何かコイツをテイムして連れ帰ったら面白い事が起きそうな気がしてならない……よし!決めたぞ」



 俺はそのままクソ猫……プランクキャットを見下ろす。俺の視線を受けた猫は一瞬ビクッとしたが、拘束されていることもありその場を動けないでいる。そして、その状態にあるプランクキャットへ俺は声を掛けた。



「よく聞け、お前には2つの選択肢がある一つはここで俺にとどめを差されて素材になる事。そしてもう一つは俺にテイムされて一緒についてくる事だ。その際俺の命令に従う事、俺を不愉快にさせない事それと俺の周囲の人に迷惑を掛けない事だ。今からお前を開放してやるそれでどっちかを選べ。1つ目なら左手2つ目なら右手に触れるんだ、いいな?」



 俺の問いかけにコクコクと頷くプランクキャット。一応こちらの言葉を理解しているようなので拘束を開放して選ばせてやる。


 立ち上がりフラフラとしていたが、どうやら迷う事はなかったようで一直線に右手に触れてきた。先程までの憎らしさは何だったのか思うほどに頭を手に擦りつけて猫特有の愛らしさを発揮している。



「よしよし、お前を仕留めないで良かった気もしているからな。さっきのイタズラ?は大目に見るとする。だが……次はないからな?わかったか?」



 ニャ、ニャ~ン!と若干怯えを感じる返事に苦笑を浮かべて今後のプランクキャットとの付き合いを考える事にした。



台風災害の名残でしばらく暇がとれず毎日クタクタになるまで動いていたので更新できませんでした。ようやく時間がとれるようになってきたのでとりあえず投稿してみました。申し訳ありませんが次回は未定とさせて頂きます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ