第124話 彼女達の……
お久しぶりです。
作業は快適なままに進んだ為、少しくらいはと思い一人休憩をしていると、ふと思い返す事がある。それは……。
「ふぅ……そういえば葉津梛ちゃん達は元気にしてるだろうか?仕方ない事とはいえ、あんな中途半端な別れ方しちゃったからなぁ~。せめておじいちゃん達と連絡でも取ることができれば、なんとか俺の無事を伝えてもらうこともできるのに……あぁいけないいけないあまり考え過ぎて落ち込むのも駄目だな」
できないことを考えても仕方ない。それを振り切るように休憩を切り上げて作業を再開することにした。さて、続き続きっと。
順調に間違った方向へと進む作業をする優良とは別行動をしているヒロインズはというと?
「さぁ!みんな今日の目的を達成する為の行動を開始します!準備はいいですか!?」
『おぉ~!』
「うむ!元気があってよろしい!それじゃあ行くよ!」
さて、ここにいるのは優良を除いたすべてのヒロイン達だ。彼女達が何故一人残らず優良とは別行動をしているのか?それは、彼女達にとっては大切な事でありながら今後を左右する事なのだ。その出来事とは……。
「さて、ここにお集まりの皆さんはおおよそ理解しているとは思いますが、こうやってユーラくんの彼女一同が揃っているのは理由があるのはご存知ですね?」
当然知ってるよね?と言うように語りかけるモニカ。それに対しての反応はというと?
「ん~、そういえばこれってどういう集まりなんですか?師匠」
「そう言われれば確かにそうだ。なんか師匠に言われてなんとなく集まったけど、これってなんの集まりなんだ?」
ただ師であるモニカに呼ばれたというだけで集まった戦乙女の面々。目的に関しては全く理解はしてなかったようだ。ならリィサ達はというと……。
「あら?私達はシェイラに誘われて集まったのだけど……何をするか知っていて呼んだわけではなかったの?」
「……う~ん、そういえば何も聞いてない様な?」
その言葉を聞いたモモリスは呆れ気味にシェイラを見やる。
「シェイラ……あなたねぇ、少しは落ち着いて行動しなさいと普段から言っているでしょう?一体なんの目的で集まったのかわからなきゃ集まる意味がないじゃないの」
「うぅ……すまん。だ、だが、師匠に集まるように言われたらすぐにでも集まるのが弟子というものだろう?」
「バカ言わないの!師匠だろうがなんだろうが意味もなく呼ばれるのはゴメンだわ。そういうのはちゃんと理由を聞いてからにしなさいな」
モモリスによるお説教により軽く凹まされてしまったシェイラは項垂れた犬のように落ち込んでしまった。
「え~っと、そのだいぶ話が横道に逸れた気がするのですが、結局なんの集まりなんでしょうか?」
場を仕切り直し掛かるのは王女であるレナリアだ。
「コホンッ!話を戻すとだね。ユーラくんを含む私達は此処最近とてもとーっても忙しい日々でした。それこそ一日も休む暇もないほどに。でしょ?」
その言葉に間違いはなかった。特に王都入りしてからは色々と問題が起こり、全くと言っていいほどに暇がなかった。
悪魔の乗っ取りによる現公爵の謀反やそれにより発生した市街地の破壊、それが収まったあとは復興支援などなど細かいものも合わせるとキリがないほどだ。
その一連の物事がようやく目処がついた事でモニカはとある考えが頭よぎった。
「最近ユーラくんがおとなしい気がする……」
モニカの言う優良がおとなしいというのは当然といえばおかしいがアレな事だ。ユリーナの実家にいた頃から大分経つが、あれからそういったアクションは一切起こしていない。と、なれば……。
「なるほど……ユーラがそろそろ暴走してもおかしくはない、と。そういう事で合ってる?」
「そう!そうなのよ!いくらなんでもここまで長い事放置された事はなかったでしょ?そうなればそろそろユーラくんは限界が近いと思うの!でも、このままでは私達ってまたユーラくんにされたい放題になっちゃうでしょ!だから……私達はそれ相応の出立でいるべきだと思うのよ!」
フンス!と胸を張り意見を主張するモニカに皆も一応の納得をする。
『あぁ~なるほど!十分有り得そうだ!!』と。
そして始まるは性……聖戦に向けた女性メンバーの装備一新に向けた行動の始まりである。
ちょい体調を崩しておりまして遅れ気味でしたが、ようやく書けましたので。
今回も少ないですが……これでご勘弁を。