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第110話 王都鎮圧中

隙を見て書きなぐりました。誤字脱字がいっぱいかもしれません。

 催眠状態はなんとなく可能性の一つとしては予想してはいたけど、ズバリそうだったか。黒音の報告にもそれに近いものがあったしね。



「あれこれ考えても仕方ないし催眠状態にあるならばさらなる催眠を施せばいいよね?さっくりと眠らせるか【シープソング】」



 【シープソング】はお気づきかもしれないが、羊の数え歌をなぞってつけた。俺の印象として眠りに誘うと言えば?といわれるとすぐに出てきたのコレだったからだ。おじいちゃんにはイメージが大事と言われていたので、パッと思いつくものにした。下手な考えをするよりも単純な方が良いだろうと思ってだ。



「ぐっ!……ふっ、すぅすぅ」


「どれどれ念の為に確認をしておかないと」



 王国騎士A


状態:睡眠(深)



 どうやらかなり深い睡眠状態にあるらしい。効いてくれて良かったよ。ちょっと子供っぽい魔法名にしたから効くかどうか心配だったんだ。ここまで深く寝ているなら当面の間は問題ない、と思いたい。この深い睡眠状態がどれくらいの時間寝ているのかわからないし、それとももっと深く見ればわかるかな?ん~別にそこまではしなくても良いかな?催眠を掛けた相手のものを上書き出来た時点で俺の力量が上だというのはわかってるし、仮に目が覚めても俺の支配下にあるだろうし。



「結果はこの騎士さん一人で得る事ができたから、取り敢えず目に入る騎士さん達は寝かせてから次に移動するとしよう。というわけで【羊の歌】」



 今度は俺の視界に入っている敵全てに【羊の歌】を使用する。彼らはあくまでも操られているだけなので殺してしまうわけにはいかない。それに万が一ではあるがこの争いが終わった後に俺が王やその側近達・貴族などに責任を取れ!みたいに言われる事もあり得るからだ。

 俺自身は言われたとしても気にしないが、この国の第一王女であるレナリアさんや俺を頼ったスルトさんゴリr…ゴリニテ侯爵それにマシイナ伯爵はマズイ事になりかねない。せっかくできた縁をわざわざ自分から駄目にする事もないだろうし、ここは配慮をした行動をしていく事を心がける事にした。



 俺を中心にドンドンと眠っていく騎士達、見える範囲とは言ったがコレって結構面倒かも?建物の所為で俺の視界に入らない騎士さん達もいるので思ったより時間が掛かりそうだ。



「う~む意外な欠点だったな?俺としては結構いけてると思ったんだが……まだまだうまく力を使いこなせてないみたいだ。もっとうまく使いこなせるようにならなきゃだな」



 一応は視界の範囲内とは言え成果は出せたし、次へ向かおうとした所でそばで騎士さん達の相手をしていたスルトさんの派閥の人達が近寄ってきた。



「もしかしてあなたがスルト様の仰っていた冒険者か?助太刀感謝する!ここは我らに任せて他の場所へ応援に向かってもらえないだろうか?」


「任せておいてください!けど本当にこの人達はおまかせして良いんですか?もしよければ一緒に運ぶお手伝いをしますけど?」



 本当は置き去りにして移動しようとしていたけど……。一応ね?



「大丈夫だ。我らでは拮抗するのが精々であったが、あなたは我らが苦労した相手をたった一瞬で無力化してくれた。ならばその力を是非とも今も抗っている同胞を助けるために駆けつけてほしい。どうかお願いする」



 年齢としては50~60歳くらいの人に頭を下げられるのはどうにも落ち着かない。ましてや頭を下げているのはこの人だけでなく周りに居た30人あまりの人達が下げている。こんな光景を目にして悦に浸る趣味はないので、さっさと移動するとしよう。



「ではここはお任せします。自分はこれから他の場所へ移動します。皆さんのお仲間がいらっしゃる場所とか教えていただけませんか?」



 だが俺の質問に目の前にいる貴族のおっs…方は困ったような顔になった。



「申し訳ないが、わからない。何分この襲撃も突然のものだったんだ。……始めのうちは今日も普通の一日が始まると思っていたのだが、王城あたりから妙に甲高い耳鳴りのような音が聞こえたかと思ったらそこら辺で警らに当たっていた騎士や駐屯地方面から来た騎士達がいきなり平民や貴族問わずに襲い始めたのだ。私達もまともな準備が出来ずに急しのぎで装備を身に着けた対応しているんだ」


「なるほど、だから冒険者のような格好をしているんですね?」



 予想を立てて返事をすると、目の前の貴族は微妙な表情をしつつ答えた。



「……この鎧は一応ちゃんと準備した物なんだ。私達が言ったのはその下に来ている服のことなんだがね」


「そ、そうでしたか。これは失礼しました」


「謝らないでくれ、自分達でもわかってはいるが余計に惨めな気持ちになる。貴族なのにまとな鎧を準備できない事がね、はぁ」


「……」



 気不味い空気にしてしまった。これ以上はろくな事になりそうもないので当初の予定どおりさっさと移動しよう。



「そ、それじゃあ自分はそろそろ行きますね?他の方達も手助けをしたいので」


「あぁ、そうしてくれると助かる。じゃあ後は頼んだよ」


「では、これで」




 俺が離れたあともショックが抜けきらないのか緩慢とした動きを始める貴族達。余計な事言わなきゃ良かったな。あとで何かで埋め合わせでもさせてもらおう。だから今は頑張ってね?そんな事を思いながら次の場所へと移動していった。





 街の中を移動しつつ平民の人達が無事でいるかを確認しつつ見て回る。周りに被害が出ない程度の速度で移動していると建物の一角から悲鳴が聞こえてきた。そちらへと視線を移すと数人の女性達がガラの悪そうな男達に捕まっており、無理やり建物の中へと押し込められて行くのが見えた。



「いかにもな場面に遭遇したなぁ。この後の展開がありありと予想できるよ」



 古今東西ガラの悪い男の考える事は大方決まっているものだ。街中が混乱しているのをいいことにどさくさに紛れて暴行を働こうというのだろう。だが、それはあくまでも誰にも見つからなければの話であって俺に見つかった時点でソイツらの運命は決まったも同然だった。


 素早く女性達が引きずり込まれた建物へと近寄る。案の定中からはイラつかせる様な声が聞こえてきた。



「オラッ!痛い目に遭いたくないだろ?だったらおとなしくしてろっ!」


「そうそう、俺たちがちゃ~んと気持ちよくしてやるからな?ギャハハハ!」


「オイ!くだらない事言ってないでさっさとヤル事ヤッちまおうぜ?誰か来たらどうすんだよ」


「それもそうだな、よし!俺からいかせてもらうぜ?良いよな?」


「何いってんだコノヤロー!おめえは前に一番だったろうが!今回は俺からだっつーんだよ」



 聞いてるだけでムカついてきた……しかも話を聞いてると今回以前に似たような事をしているみたいだ。……これは許されないな。しかしコイツラはどっちの派閥なんだ?明らかに貴族ではないが。応援の冒険者とかだったりすると、それはそれで面倒ではあるが……まぁ関係ないか!たとえどっちかだとしてもやっていい事と悪い事がある今回に関しては完全にギルティ、逝ってよし!だ。


 こっそりバレないようにドアを開けて中の様子を伺うと今にも女性達が暴行されそうになっていた。させてたまるか!



「お前たちに慈悲はない!くらえ!【点打撃ポイントインパクト】」



 この魔法は読んで字の如く打撃を一点に絞って与えるもの。狙う場所はもちろん!



「誰っ!……グッギャーー!----!」

「おっ!ぉぉ・・・・」

「(ジタバタ)」

「(ブクブク)」

「ホホっ!ホォォォ~」



 成敗完了!これで奴らのムスコは逝ってしまっただろう。だがこれも報いよ。抵抗できない女性に暴行を働くなどと以ての外!これは正当な性器……失礼。正義執行といえるだろう。


 すでにまともに動く事はできないだろうが、汚いモノをぶら下げている奴らを女性たちに見せる訳にもいかないので、ひとまとめにして閉じ込めておくことにしよう。



「これ以上お前らの被害者を出すわけにはいかないから閉じ込めさせてもらうぞ。……【鉄牢アイアンジェイル】その中でせいぜい5人で仲良くしててくれ。全てが終わった後に回収しにくるから」



 魔法により作った鉄の箱(空気穴付き)に閉じ込めると中からか細い力の入ってないドンドンと叩く音と「ここから出せ!」という何故か強気な発言が聞こえてくる。もちろんそんなモノは無視して女性たちに近づくと皆一様にビクッ!と反応するがなるべく見ないように(まったく見ないとはいってない)しながら彼女たちにマイバッグから取り出した毛布を掛けていく。



「あ、あの!ありがとうございます!おかげ助かりました。争う音が段々とここまで近寄ってきていたので怖くなって家から出て近くの知人の家に避難しようとしていた所をあの男達に捕まってしまいまして……本当にありがとうございました!」


「いえ気になさらないでください。それよりも何処か安全な場所へと避難しましょう。閉じ込められてるとはいえこんな奴らとは一緒にいたくはないでしょう?」


「その、助けていただけるので?」


「まぁコイツラと同じ男ですから信用出来ないかも知れませんが、そのつもりです」


「そんな事はありません!こんなゲスな連中と私達を助けてくれたあなたが同類な訳がないじゃないですか!」


「そ、そうですか?わかりました。では俺と一緒に避難すると言うことで良いですか?」


「はい、できればお願いします。私達じゃいくら武器を持っていても男性相手ではどうにもなりそうにないので……」


「それなら行きましょう。移動先は先程あなたが言っていた知人の家という事で良いですか?」


「はい、おそらくそこなら問題ないかと」


「わかりました。では先に自分が外の様子を伺いますので合図を出したら出てきて下さい」


「はい、わかりました」



 気配探知で外が問題ないのはわかっているが、念の為目視でも外の状況を確認して外に出る。問題ないのを確認したあと女性達に合図を出し外へと誘う。周囲を警戒しつつ女性達を代表して答えてくれていた人物、名前をメリーという方の誘導で目的の場所へと向かう。


 結局そのあとは何事もなく目的の場所へとたどり着く事ができた。どうやらここら一帯まで俺の魔法の範囲に入っていたようだ。周囲には王国騎士さん達が魔法の効果により眠り込んでいた、視認できた範囲ではないのに何故?と思いはしたが、検証はあとにして女性達を預け目的の家の方と助けた女性たちから再度のお礼を受け取ると次を目指してその場を後にした。



「やれやれお礼は良いんだけど、色目を使うのはやめてほしいよ。あんな事があった後だから気を使っていたのに、女性たちにそれをされると何らかの罠なんじゃないかと思いたくなるよ」



 これは事が収まった後からスルトさんから聞いた話になるが、一度でも男性に暴力を受けた女性はたとえどんな美人の女性でも好まれないらしく、そうなった女性はそんなお手つき状態になった自分達を受けて入れてくれる優しい男性を探すそうだ。それがたとえ自分の好みから多少離れていても……それを聞いた俺は一瞬可哀想だと思いはしたが、スルトさんの「ならお前はこれから先そうやって傷ついた女を全部囲っていくつもりか?」という言葉に戦慄を覚えてしまった。その後の「確かに可哀想だし助けて上げたくもあるが、俺たち一人一人にできることは限られているんだ。誰も彼も救おうと思わないほうが良い。第一そんな事ができたらそれは最早神の所業だ」と言われた。言われた事には納得しつつも神に等しい力を持ってますとは口が裂けても言えなかった。




「あの人達はこれで良いだろう。次は何処ら辺に向かうべきだろう?せめてもう少し相談しておくべきだったんだけど、俺にそんな事を求められても困るしなぁ。ラノベに出てくる主人公って奴はどうしてああも機転が利くんだろう?どうしたら良いかわからんないし、取り敢えず外周から王城に蚊取り線香方式で行くか。あとはまぁなるようになるだろう」



 無理に力んでも自分にできる事は限られてるし、出来る事をしながら進もう。取り敢えずの目的として金属のぶつかり合う音がする方へと向かう事にした。


王都鎮圧は今まであまり触れなかった女性メンバーズにも触れていこうかと思ってます。やっとかよ!とか言わないでね?色々学んでからが良いかな?と後回しにしていたらこんな話数になってしまったんです。(´;ω;`)

それと誤字脱字の報告大変助かっております。修正していただいた方ありがとうございます!修正された言葉を見て思ったのは思い込みって大変だなって思いました。自分では間違ってるつもりはなかったので調べる事をせず普通に書いてました。なのでこうやって他の方に修正して頂いて初めて自分の間違いに気づくと……。

これからも気をつけて行きたい所ですが、先程も申し上げた様に思い込んでそのまま投稿してしまう事もあるかと思いますので、厚かましいとは思いますが誤字脱字報告をしていただけると非常にありがたく存じます。

いつも読んでくださりありがとうございます。ブクマ・評価もしていただけると大変嬉しいです。


こう書いてる文章にも誤字脱字報告をされたらどうしよう?と思ったりするけだるまです((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル

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