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第109話 王都鎮圧に向けて

 ちょっとしたトラブルはありはしたが無事全員に武器を渡す事ができた。モニカ率いる戦乙女ヴァルキリオンにも全員配布する事ができたし、俺たちは足早に王都へと降り立った。早速とばかりにならず者達を成敗しに向かおうとした所でリィサから提案を受けた。



「ねぇユーラ?もしよければなんだけど全員別行動を取るのはどうかしら?私達が全員で一塊で行動していたら過剰戦力もいいところだと思うのだけど?」


「そうかな?……う~んでもなぁバラバラに行動してもしもの事があったりするのも嫌だしなぁ。う~んどうしようかなぁ」


「いやいや!ユーラ君それはないよ。だって考えてもみてよ、このメンバーって確かに元々のレベルは大した事なかったけどさぁ……君自分が私達にした事忘れてない?」


「俺が皆にした事?うん?イマイチ覚えがないけど?」



 俺が見に覚えが無いと言うと全員がため息をついて呆れた表情で見てきた。そんなふうに見られても覚えがないのはしょうがない。



「あれだけの事をさせておいて、まさかの自覚なしとは恐れ入るよ。あのねユーラ君?君がこの王都まで来るまでの期間にした強制レベリングで私達がどれだけ強くなったと思っているの?ハッキリ言って普通にそこら辺いるような魔物やならず者程度が相手なら傷を負うのも難しいよ?その上……」



 まだあるのか?それくらいだったはずだけど?



「この過剰に強化された装備の数々!一体これだけで幾らするの?っていうくらいに私達の装備っておかしい代物になってるからね!?そこの所わかってる?」


「えぇ……そんな事ないでしょ?だって俺武器や防具の職人じゃなくて大工……っていうか家を作る職人だよ?そこまで専門的な知識ないし、作りも適当だと思うよ?だから余計に心配なんだよ?」



 しかし俺の発言は通らず更に状況を加速させるだけの結果になってしまった。



「ち・が・う・の!これはどう見ても一流に相応しい武器と防具なの!私達が買った時より格段に違う物になってるの!そもそも見た目を違ってる上に素材すら違ってるでしょコレ!何をどうしたらこれで心配される状況になるのっ!」


「でもなぁ、流石に一人はきけ…」


「でもも何もなぁーーい!わかった!なら少しだけユーラ君に譲歩します。まず私はこの子達戦乙女と行動します。それとレナリア様はユリーナ様とあとリィサさんで組んで下さい。そしてユーラ君は一人でお願いしますっ!以上組分けはこれで終わりです。それぞれ頑張って下さい。では出発!」



 俺がグダグダと引っ張っていた所為で勝手に組分けをされてしまった上に出発までしていったモニカ率いる戦乙女達。しかし、あちらはまだ良いがこっちのリィサを筆頭にした組はあまり?戦闘が得意では無いはずなので俺も同行しようとしたのだが……。



「ユーラ悪いけど私達だけで行かせて頂戴?ユーラからしたら私達は保護の対象かもしれないけどそれでも多少は戦えるのよ?私達だってユーラに守ってばかりいられる存在じゃないっていうのを証明して見せたいのよ。だからお願いユーラ」



 お願いと言いながら上目遣いを巧みに使ってくるリィサ達。ぐぬぬ!……はぁぁ、こうなったら仕方ないな。とにかく怪我だけは気をつけるように言い含めて送り出すとしよう。



「わかったよ、仕方ないけど……仕方ないけど!送り出させてもらうよ。ホント怪我とか気をつけてよ?あと変な男とかついていかないようにね?忘れ物はない?俺とか?」


「もうユーラ?私達はこれでも成人を迎えた大人なのよ?そんな事言われなくてもわかっているわ。それとユーラは忘れ物じゃないでしょう?全くもう……フフ」



 呆れた感じを見せながらも俺の冗談に笑ってくれるリィサ達。あまり言いすぎてもそれはそれで駄目だろうしここは一応・・素直に見送るとしよう。



「じゃあ本当に気をつけて。もし何かあったらすぐに呼んでね?いつでも【ハイ・テレパシー】で呼んでくれて良いからね?」


「えぇわかったわ。ユーラも気をつけてね?変な女の人についていっちゃダメよ?それともユーラの場合連れてきちゃダメ、の方が合ってるかしら?」



 冗談めいた言い方をしつつ目がマジなのは気の所為だろうか?それに俺って言うほど女の人を連れてきた事は……あるなぁ、とても見に覚えがある。コレに関しては反論の余地がないな!よし、スルーしよう。



「ふぅ…まぁ自覚があるみたいだし、これ以上は見逃しあげるとするわ。私もユーラに助けられたクチだしね。……そろそろ行くわねユーラ、それとカミラは本当に馬車の中で待ってると言っていたのね?」


「うん、今の状態の王都には行きたくないってハッキリと言っていたよ。何かがあるのかそれとも会いたくない人でもいるのか。どちらにせよ嫌がってる人を無理やり連れて行くのも何だしセラとシファと一緒に留守番を頼んでおいたよ」


「うん?セラはわかるけどシファもなの?シファはルティアと契約をしているのだし連れて行くべきだったんじゃないのかしら?」



 その疑問は俺も思ったのでルティアに訪ねた所……。



「俺も気になっていたから聞いてみたんだけど、聞いてみたらなるほどって思ったよ」


「そうなの?」


「うん、街の中でシファが力を使うと……周囲が瓦礫の山になるってさ」


「あぁ、そういう事なのね。でもある程度コントロールはルティアの方で出来ないのかしら?」


「どうもかなり難しいみたいだね。セラならうまく範囲を限定してできるみたいだけど、シファはまだまだそこら辺がうまくできないみたい」


「そうなのね、っといけないそろそろ私達も行かなきゃね。じゃあユーラ行ってきます」


「行ってらっしゃい、ホント気をつけてね?」


「大丈夫よ。なにせ私達には神様の加護もあることだしね。きっと見守って頂けてるはずだわ」


「それもそうか……でも一応ね。俺がリィサ達を心配なのは変わらないから」


「ならユーラに心配されないようにしないといけないわね。じゃあ行くわ、レナリア、ユリーナ行きましょう」


「えぇ、急ぎましょう!」


「フフ~これがあればどんな相手も一網打尽ですから心配いりませんよ~」



 リィサやレナリアさんも心配ではあるのだが、別の意味であなたも心配なんですよユリーナさん……。


 常人に比べればかなりの速度で離れていくリィサ達。あれぇ?あんなに速く動けたっけ?リィサ達が駆け出していく一瞬パンッ!って何かが弾けるような音が聞こえたけどアレってまさか空気の弾ける音とか?まさかなぁ、幾ら異世界とは言え人間に音速を超える事ができるなんて……あるかもしれないなぁ。



 さてとこれで残るは俺だけだ。馬車は下手に魔法や弓矢などが届かないように高い位置に待機させてある。グズグズしてないで行くかね。


 周囲の状況を見ながら進んでいく。今の所はスルトさんの派閥が追い詰められていたりだとか平民の人たちが危険な状況にあるというのは見られないので、しばらく進んでいくと派手な剣戟音が聞こえてきた。どうやらこの先で誰かが戦っているようだ。


 キンッ!キィン!と金属音が鳴る発生源へと行ってみると割と見た目の良い鎧を身にまとった騎士の集団と冒険者のような格好をした集団が戦っていた。どちらがスルトさんの味方なのかを判別するために鑑定をしてみると、どうやら冒険者の様な格好をしたほうがスルトさんの派閥の貴族達らしい。一見その姿からは貴族には全く見えない。方や騎士の連中はどうかというと思いもがけない情報を目にした。



 王国騎士A


状態:催眠状態



 重要だと思われれる一部のみを抜粋した。それ以外は割とどうでもよかったからなんだけど……それにしても困ったな。敵はすべて叩きのめしてやろうと考えていたけど、この状況はどうするべきだろう?

ようやく王都に来ることができた。今回は少なめですが次回からはもう少し文字数多めで頑張ってみます。いつも見てくださりありがとうございます。あと誤字脱字報告助かります!ありがとうございます。またブクマや評価をしてくださりありがとうございます。評価点が上がるごとに見て頂けてるんだなぁと嬉しくなります。今だ拙い文章ではありますが、これからも見ていただけると嬉しいです。

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