4、パピアとグリーゼ
「で、これを、一滴、アルの体に垂らせはいいわけね?」
「そうです、パピアのねえさん。そこの、ちょうど一番症状のひどい所、水のたまってるところと乾いてるところの境目の先端に滴下して…」
「きゃっ、何これ、一気に増えてってるけど?!」
「そうそう、それでいいんですよ」
「やだ、何これ、ちょっとコロニーみたいなのが出来てるけど?!本当に大丈夫なんでしょうね?!」
「パピアねえさん、アルねえさんのこと、心配してらっしゃるんですねぇ」
「何よ、当たり前でしょ?!」
「いや、メルさんたちから、パピアねえさんが、アルねえさんが抜け駆けしたって怒ってるってうかがってましたから…」
「それとこれとは、別問題でしょ!いくら生意気な妹でも、こんな目にあってたら可哀想じゃないの」
「妹さんなんすか?」
「そ、妹よ。私のほうがお姉さんに決まってるでしょ!見てわかんないの?」
「そうでしたか…?」
「やだ、何かパチパチ跳ねてるんだけど」
「おっと、言い忘れてやした。その跳ねたのには触らないでおくんなさい。伝染る危険があるんで」
「ちょっと、早く言ってよ!もう触っちゃったんだけど?!」
「少しくらいなら、大丈夫ですよ」
「この薬、本当に大丈夫なんでしょうね?」
「…実は、多少、副作用がある場合もあるんですが…」
「何ですって?!」
「いやいや、しかし、実際にこの薬を使って、失敗した例はありませんので。安心なさってください」
「本当でしょうね?!」
「大丈夫ですよ。ほら、この覆われているところを見ておくんなさい。元々の下地の部分は枯れてきてるでしょう?」
「あ、本当だ。だんだん、薬の部分以外が消えてってる…」
「どんどん、下地を食いつぶしてってるんですよ。これなら、うまくいきますでしょう」
「でも、この薬そのものはどうなるのよ?覆われたままなの?洗い流せるの?」
「はい、それが、この薬のすごいところでして…」




