エルフの森の周りだって、十分恵深い自然豊かな環境ですから。
乙女の寝顔をまじまじ見つめるのは、大変失礼なことだと思います。
こんにちは。
居眠りしちゃった自分の過失は、見なかったことにしたいリルチェです。
………のんびり種族の竜なんだから仕方ないじゃないか……と開き直れない未熟者です。
少年ら二人は、兄弟だそうです。
今、彼等の住んでる村……というか国は、流行り病でエライことになっているらしいです。
病自体は薬で治せるものですが、流行の始まりが、第2の王都と呼ばれる程大きな都からだったこと、潜伏期間が10日~20日程と長く、かつ体力があると、感染に気づきにくい……ということもあり、気づいたら国中に蔓延、薬が足りない状態だとか。
体力があると気づきにくい……というように、元気なら大して気にする程でもないようですが、問題は体力のない、老人・子供に病人達………けっこう深刻な状態の者もいるとか。
国もそういった者達を優先に、薬を回すようにしてるものの、大都市優先になっちゃってるようで、少年達の村には届いてないとか。
……というより、ここまで深刻になる前に、国の徴収にあって、備蓄してた薬だけでなく、村人総出で周囲の野山・森から薬草をとって送ったとか………
村から最低限の薬しかなくなってから、村での病が表在化、国に慌てて訴えたけど、薬草を献上したという事実が、
「送るひまがないから、自分達で薬草を取ってきてね」
ということになってしまったとか。
聞いてて、うわぁ………な話です。