一種の自家発電システムになるのかな?
お久しぶりです。修羅場中の現実逃避です。労働基準法って何?
竜は人跡未踏の地にいるといいましたが、一人(一匹?)だけ「え゛?なんでそんなとこに………」な所にいる方がいます。
金茶色の竜、カシュリールさんです。
びっくりの、大都市の真下、地下遺跡の広間です。
因みに、人間も気づいています。
降りていく場所がないらしく、上から拝んでいるようです。
つまり、信仰の対象になっているようです。
ご挨拶をしたら、薄目を開けて、鼻先でチョンと返事をしてくれました。
なんでこんな所(都市の真下) で寝てるのか聞いてみたら、遺跡の下にある空洞で寝てたら、いつの間にかその上に都市ができていた………とか。
御歳2000年超えな方でした。
移動したくならないのか、という問いに、
「儂が移動すると、人間が困るからのぅ」
というお返事でした。
なんでも、竜の魔素循環というお仕事を利用して、上の都市では、ライフラインや都市機能を動かしているようで、つまりカシュリールさんは、発電機扱いのようです。
………信仰の対象を発電機扱いって………と思ったのですが、カシュリールさん曰く、多分人間は、ここは魔素が噴き出している地で、だからカシュリールさんがここにいるのだと思っているよう……だとか。
無知ってすごい!人間ってたくましい!……と感心してしまいました。
竜退治とか来なかったの?………な疑問には、やっぱり来たみたいですが、世界の理たる竜に攻撃なんて届くはずもなく、それどころか攻撃しようとすると、周りの精霊達が攻撃者をポーンと弾く上、彼らと契約しているはずの精霊達が怒りを爆発させる為、竜を攻撃しようとする者がいなくなったのだとか。
かわりに周りに精霊があふれ、その精霊達に敬愛されている姿が、信仰の引き金になったようで、気づいたら現状になっていたそうです。
カシュリールさん、以外と人間好きみたいなようで、人間の想いがいろいろ見えるこの地が好きなようで、
「ここは飽きなくてよい。」
とおっしゃってました。
………私以外にも好奇心の多い竜がいるじゃないか……と思ったのは、ここだけの秘密。
ライフライン、都市機能、人間が吐き出す魔素の元を、竜が魔素に変換。
ここだけで循環サイクルが出来ている。
……ということです。