1-1草食系
俺は今年の春に高校2年生になる鈴山聖也。身長は162cmで世間的にはどちらかといえば小さい方である。部活は剣道部に所属で、趣味はスポーツ観戦や漫画を読むことぐらい。彼女は今まで一度もいない。
別に彼女が欲しいってことでもなく今まで生きてきた。部活に青春を注ぎ込み、暇さえあればスポーツ観戦に行っていた。自分の好きなことをしていれば幸せで、いわゆるスポーツバカである。友達はどちらかといえば男が多いけど、別に女こと普段おしゃべりしたりする。特別に女の子としゃべれないということではない。
ある日テレビを見ていると、草食系男子が増えてきているという情報が流れてきた。草食系?なんだそれ・・・
「ねぇ姉貴、草食系って何?」一緒にテレビを見ていた2つ年上の姉に聞いてみた。
「あんた、そんなことも知らないの?いわゆる女の子に対して 積極的じゃないってことだよ。」と飽きれた感じに言った。
何だそういうことか、まあ俺には関係ないことだなと思っていると、「あんただって、その一人じゃん。」と一言。
「えっ!?・・・・・」
俺はその夜ふと考えてみた。そういえば俺って彼女いないもんな。でも俺って草食系なのか?別に女の子に対して積極的ではないが、必ずしも消極的ではないはずだ。俺の周りのやっつて彼女いるのかな?あんまりそんな話したことないなぁ。明日、学校で聞いてみるかな。
机の明かりを消して、漫画を机の上に出したままベットに入り込んだ。