第七話 二人の仲?
「あっ!お前たち帰った帰った!下校時刻だ!」
近藤はそう言って、廊下で騒いでいる、生徒たちを家に帰らせた。
「ほらお前たちも帰らないと…」
涼達にも言ってきた。
「帰る…?」
「あっそうだよね、ずっと眠ってたもんね」
涼が眠ってる間に始業式も終わってしまったらしい。
杏が詳しく説明してくれた。
「そういや~お前今日から転入する奴だったな。さっきはいきなり倒れたんでビックリしたぞ!」
「はい…すいません」
涼は情けなさそうに落ち込んでいた。
「そういや~お前名前は?」
「鈴原涼です!」
何だかさっき感じた、怖い感じも、何故か消えていた。
きっと杏のおかげだろう…。
そのおかげですんなりと話せた。
「んっと鈴原涼ね~?お!B組俺のクラスじゃね~か!」
「ホントに!私と一緒!」
「お前も俺のクラスかよ!てかお前さっき蹴りやがって…!」
「そんな昔のこと気にしない!」
「って気ににしないって…お前な…」
近藤が担任ってのは嫌な気もしたが、杏と一緒だったので、内心ホットした。
それにこの二人の会話を聞いていると、面白かった。
「よろしくな!」
「はい!よろしくお願いします」
少し頭を下げて言った。
「そういや~お前どうやって鈴原(杏)を落としたんだ?」
「落とした?」
だいたい何を言っているのか分かったが、なんて答えたらいいか分からなかった」
「違う~~!」
杏が思いっきり割り込んできた。
「いやだってお前とこい付き合」
「ってな~い!」
近藤が言い切る前に杏が否定する。
「先生落ち着いて考えてみて、私たちの名字!」
「名字?お前らの…何で?」
「い!い!か!ら!」
杏が強く言うと近藤も仕方なく考えた。
「あ!鈴原に鈴原!」
「お前ら…名字一緒か…?」
「先生バカですか…?」
二人の言葉が重なった。