第五話 お兄ちゃん
初めての人は初回から読んでください。
読んで、気になったところとか、感想とかよかったらよろしく。
「ここは…」
目を覚ました涼の視界に、真っ白な天井が映った。
真っ白なベッドの上にねていた。
保健室だろうか、何だか頭が痛い…。
涼は混乱している頭の中を整理した。
だが近藤という教師に会ったことまでは思い出せるのだが、
その先がなかなか見えてこない。
「「ん~~?」
必死に思い出そうと、記憶をたどっていく。
「あ~~~!!」
涼は全て思い出し、勢いあまって、ベッドから思いっきり飛び起きた。
「うあっ!…ビックリした~」
涼の前にさっきの女子生徒がいた。
それに保健室のドアの外には大勢の生徒達がいて、こちらを覗いている。
いきなり涼が飛び起きたので、皆かなりビックリしている。
「きっ君は…?」
涼はポカーンっとした顔をしながら聞いた。
「さっきはビックリしちゃった。いきなり倒れるから」
「大丈夫なの…お兄ちゃん?」
その女性は涼に向かってお兄ちゃんと言っているのだろうか…。
「僕が…お兄ちゃん…?」
涼は信じれず、一応聞いてみた。
「そう!お兄ちゃん」
!!!まさかこの女性が杏なのだろうか?。
こんなに綺麗な人が…でも面影は少しある。
「まだ疑ってんの?!」
「さっきお母さんから電話があって聞いたよ!、涼が学校行ったからよろしくって」
まだ完全には信じれずにいたが、知らない間に目に涙が溜まっていた。
「杏……鈴原杏…」
無意識に口から言葉が出ていた。
「お兄ちゃん!!」
「杏…うわっ」
杏は思いっきり涼に抱きついた。
涼も強く強く抱きしめた。
周りの視線など気にもせず…。