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1章第4話 止めろ!世界の運命を賭けた爆弾を!(前編)

前回のあらすじ

無事、学校に襲撃したクライトを全て倒したクロ達!

中学校の生徒を全員守りきり、皆が悔いのないエンドを迎えたはずだが、またしても謎の狐神に「サイクロングリーンバッジ」を奪われてしまった・・・

――――――――――――――

(1章第2話よりも前の時間)

「よかった。うまくサイクロングリーンバッジを手に入れた。」

小さな狐神が、ホッとしたように言った。

「いや〜、正直ちょっと迷ったんだよね。」

手の中のバッジをくるっと回す。

「だってさ、マスター神様からもらったリトライマジックバッジ。

あれ、かなり危ないじゃん。」

少しだけ、声が低くなった。

「目的を達成できなかったら、

リトライする前の時間と、した後の時間の間……

つまり、どこにもない場所に、ずっと閉じ込められるんだよ?」

「下手したら、狐神1匹とレイドバッジ1個、まとめて消えるところだった。」

……でも。

「ま、やってくれるって信じてたけどね。」

ニヤッと笑う。

作業台の上で、ガチャガチャと何かを組み立て始める。

「あと7つか。」

独り言を言う

「クライトを次の段階に進められる。」

カチッ。

「よし、完成。」

できあがった装置を持ち上げて、首をかしげる。

「さて、どこに設置しようかな〜。」

少し考えて、

「……うん。やっぱ、あそこがいいや。」

そう言って、狐神の姿はタイムホールの中に消えた。

早く・・・僕を、解放して。

――――――――――――――

「あー!もう!」

1人の狐神がそう叫んだ。クロだ。

「どうしたんですか、クロ君?」

「バッジを見つけているのに、毎回謎の狐神に奪われるよ!」

「まぁでも、レイドバッジに関しては今のところ回収よりも被害を出さないことの方が重要視されているからいいのではないでしょうか?」

「んー。でも!」

「大丈夫です。まだ僕もソフィアもレイドバッジについてわかっていないことだらけですから。」

「そうなの?」

「はい。それに本来はSランク帯の能力は全ての能力の中でも格のレベルがずば抜けて高いはずです。もう少ししたらきっとレイドバッジを必ず回収できるようになるはずです。」

「そっか・・・。そういえばソフィアさんって多分マジック系の能力を複数持っているんだろうけど何種類持っているの?」

「ソフィアはマジック系の能力全てを持っているんですよ。また、それ以上に新しいマジック系能力を生み出すこともできます。君のマジック系能力の「洗脳」ももともとはソフィアが編み出したもので、その能力が君を選んだんでしょうね。」

「そっか・・・。というかマジック系の能力を全て使えるなら使えば勝てたんじゃないの!?」

「あー。多分勝てたと思いますが、今はとある事情で僕とソフィアの能力が一部制限されているんですよ。」

「とある事情?」

「はい。まぁ、のちに話しますよ。」

「そっか、」

その時、また1人の狐神が走り出す。

「大変じゃー!」

「どうしたんですか?ソフィア?」

はぁはぁと息を荒げている。

「20xx年のつつみ町に「絶対に切れない爆弾」によって地域の多くの人が亡くなったらしいぞ!?」

「えぇっ!?」

「でも、ちょっとそれはクライトと関係ないような・・・?」

「違う!おかしいのは「亡くなった理由」じゃ!」

「?」

「なぜ、亡くなったのですか?」

「聞いて驚け!なんと1人の5歳くらいの子供が赤い線と青い線を両方切ったから爆発して多くの人が亡くなったんじゃ!」

「え!?絶対に切れない爆弾なんじゃないの!?」

「そもそも、なぜ、絶対に切れないなんて言いきれるのですか?」

「それはだな・・・、」

ソフィアさんが黙り始めた

「それは・・・」

「それは?」

「あやつに調査してもらったからじゃ。」

「あやつ?」

「入ってこい!」

「・・・はぁ、Aランク帯よりも上のランクに呼ばれたから昇進かな?って期待してたんだけど?」

「ふっ。わらわのやくにたてて光栄であろう?」

「さぁね。」

「ソフィアさん、その人は?」

「あぁ、こやつの紹介がまだだったな。こやつの名はヤマテ。天界の中でも1番の刃を持つBランク狐神じゃ。本当ならパワー系特化のSランクがいたんじゃが・・・。」

「・・・よろしく。」

「こやつはさっきも言ったが、パワー、マジック、グリーンの順番で、「シザー」「透明」「リカバリープラント」じゃ。」

「ヤマテ君っていったよね?ちょっと失礼な事聞くけど・・・「リカバリープラント」ってなに?」

「・・・できる。」

「え?」

「枯れた植物を回復できる能力だよっ!」

「いいじゃん!」

「どこがだよっ!?戦闘にはなんにも役に立たないし、」

「世の中、戦闘だけじゃないと思うけどな・・・」

「話を戻すぞ。わらわはこやつと一緒に現場に向かったのじゃが、赤と青の線どっちかわからなかったから爆弾に詳しいこやつに聞いて「片方の線」を切ろうとしてもやっぱりわらわの力じゃ切れなくて、こやつにもやらせてみたが、「シザー」の能力だけだとまだパワーが足りなかったそうなんじゃ。」

「うん。もう少し力があれば切れたと思う。」

「そこでわらわは考えた。これは狐神の仕業であろうと。」

「なんで?だって切ったのは少年・・・!?」

「そうじゃ、あの例の狐神じゃ。」

「あやつが「シザーパワーバッジ」ともう一つの何かのバッジを使って爆破させたに違いがない。」

「で、結局何が言いたいの?」

「皆でバッジを回収するぞ!」

「あの、そろそろ俺、帰ってもいいっすか?」

「何を言う?もちろん貴様も一緒に行くぞ?」

「え?」

「貴様の能力がないと爆弾は止められないんじゃ。」

「いや、「シザーパワーバッジ」を使えば済む話じゃないですか!」

「バッジがそう簡単に見つかるわけでもない。そんな時に頼れるのは貴様しかいないんじゃ。」

「えぇ〜。」

「ていうか、ずっと気になってたんだけど、なんでソフィアさんはこの事件を解決したいと思うの?」

「なんじゃ?悪いか?」

「いや、そういうことではないけど。今回はクライトが関わっているわけではないから狐神のやることではない気がするな〜って思って。」

「わらわは、人が死ぬのは嫌いじゃ。だから、できることなら全ての者の死因を「寿命」にしたいと思っておる。だが、それは無謀な願いじゃ。だが、今回の事件は狐神が関わっている可能性が高い。だから、本来死ぬことがなかった者達を救いたいと思ったのじゃ。」

「そっか・・・。」

その時、ソフィアのサポーターが来た。

「ソフィア様、本部から連絡がありました。20xx年のつつみ町でレイドバッジの反応があり、反応がいつもより強いため人間がバッジに触れた、または持ち歩いている可能性が高いとのことです。」

「ありがとう。助かる。」

「では、失礼しました。」

「では行くか。20xx年のつつみ町に」

ソフィアは静かにタイムホールを作り、その中へ入っていった。

だが、クロは少し胸騒ぎを覚えていた・・・

(前編終わり)

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