自然の摂理
大学生な日々 #1【自然の摂理】
昨日までの雨が嘘のように今朝から柔らかな日がさし、気分は天気と同じ。もうなんかスキップなんてやっちゃうよ。自転車だけどさ。
しかしこれまた不思議な物で、あれだけ出かけは心地よかった日差しも、通学半分もしないうちに暴力に変わっていた。なにせ、暑い。学校についた頃には胸の前に大きく跡を残していた。
更に不思議なことに、教室では更なる暴力が行われていた。なにせ、寒い。なんでこんなにクーラーをきかせにゃならんのだ。服が乾く前に体は冷え、汗をすっかりしみ込んだ服が更に追い打ちをかける。残念だが、これじゃ勉強どころじゃない。
ひとまず教室をでた。瞬間、むっとする暑さが襲ってくるがそれがむしろ心地いい。はぁ。生き返るよ、ホント。やっぱ人間自然の流れに逆らっちゃいけないね。暑いときは暑い、寒いときは寒い、それに逆らって温度を操るなんて、人間ってヤツぁ業が深いねぇ。
「三谷、さぼりかー?」
12号館の前でぼーっとしていると、冴島がやってきた。
「おお、サメ、お前こそ社長出勤かね?」
「サ・エ・ジマだ、俺は。いや、一限は辛くてね」
「もっと寝てたいよな」
「ホント。でも俺の弟なんて六時頃には起きて虫取りに行ってたぞ」
「あららぁ、早起きなこって」
「だいたいさ、なにが楽しいんだろうな、虫取り」
「そうさなぁ。。。。あれだな、証明したいのさ」
「?なにを?」
「人間の業の深さ、ってやつをさ」ふっ。
「・・・何言ってんだ、お前。だいじょぶか〜?」
「うっせ。お前もモラトリアムのわからんやつじゃ」
「??お前それ使い方間違ってね?」
しるか。とりあえず俺はのびをする。んーーーー。ふぅ。ほわぁ〜〜。眠い。猫は伸びをすると一瞬で目が覚めるとかっていうけど、人間の場合関係ないな。眠いときはいつでも眠い。そうか。
「暑いときは暑い、寒いときは寒い、眠いときは眠い、だ!」
「は?」
「だから、食いたいときは食えば良いんだよ!!」
「。。。つまり、腹へったの?」
「そそ。学食行こうぜ〜」