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プロローグ
そこに、美少年が立っている。
大きく深い青色の潤んだ猫のような目に、長くきれいなまつげ。
ちょっと上がった整った眉に、形のいい鼻。
桜色のくちびるに、透き通るような白い肌。
そして、艶やかな、細く繊細な薄茶っぽい色の髪の毛。
細身の身体を包む黒のちょっと大きく半袖の長いパーカーに、
中は灰色の長袖の薄着で着合わせ、下は長い脚を強調するジーンズをはき、
腰にはスティックを入れる小さい鞘のようなものをつけている。
今までにあなたが見たこともないような美少年。
この小説は、この13歳の少年、「真琴」の視点から描かれます。