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80.ナウルside

「俺は、呑気にメイドの仕事をしている場合か?」


ピッチャーの果汁が入った水に手を近づければ器はすぐに汗をかきだした。中身は…丁度良さそうな冷たさだ。


触れ温度を確認してからトレーに移動し注ぐ器とメイドや侍女達から半ば強引に渡された軽食も追加して外へ出た。


「裏切りか…」


自分は、最初、そこまで深く考えていなかったのだ。だが、あの異世界人の言葉は間違っていない。


「副団長、久しぶりに本気だったな」


折れてないところをみると加減はしてくれたんだろう。明日には顔半分が酷い姿になっていそうだ。


「いや、俺に明日があるのか?」


俺に向けられた副団長のラジウス様の視線は、殺気は本気だった。


いっそ。


「拷問されるなら副団長にいっきに殺ってもらったほうが楽だな」


こうなってしまっては、無事に過ごせるなんて思ってはいない。俺のこの状況とは裏腹に天気が良いせいか日差しがあたる背中が暖かい。


「あ、ナウル君! マート君来ちゃったからカップ追加あるー? ついでにキンキンに冷えてるー?」


「はい。カップは多めに用意しました」


この緊張感のない声の主の予測がつかないすぎるユラのかけてきた言葉に普通に返事を返す俺も俺だなと自分に呆れた。



「よし、じゃあ手短に話すわ」

「はい」


これから俺の最後の道が決まる。




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