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四神相応  作者: 夢藤 叶見
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第7話 神が語る真実

青邦が扉の先に進むとそこは黒い壁に囲まれた8畳ほどの小さな部屋だった。その部屋の中央には部屋の面積の半分ほどの広さの鳥籠がある。

(・・・何だ?あの鳥籠は)

よく見ると鳥籠の中には人が居て、その人物は青邦が助けたいと願っていた人間だった。

「夢藤!」

叶見は鉄格子に寄り掛かって目を閉じていたが、青邦の声を聞くとゆっくり目を開いた。

「・・・周?どうしてここに?」

「お前を迎えに来た。俺と一緒に帰ろう」

青邦の言葉に叶見は首を横に振った。

「・・・私は、もう帰らない。帰れるわけない。大事な人との約束も守れない、大好きな人を守るために強くなる事も出来ない私はいらない存在だから」

青邦は牢屋に近づき、鉄格子を両手で掴むと引っ張り始めた。

「いらない存在なわけないだろう!もしお前がいらない存在なら俺たちはこんな帰れる保証もない場所には来ない!お前が大事だから俺たちはここに来たんだ!!」

叶見はそれでも顔を俯けたまま動こうとしない。青邦は手を止めてきいた。

「・・・お前、ずっと1人で悩み続けてきたんだろう?思い描いていた強さを手に入れられなくて苦しかったんだろう?」

叶見はその言葉を聞いて少し顔を上げた。青邦は続けた。

「お前の師匠に全て聞いた。お前が何で俺の気持ちに答えられないと言ったのかもわかった。かけがえのない人を失った時の喪失感は俺も知っている。でも、それは1人で抱えるものじゃないだろう?」

「・・・だめなんだ。私は強くならなきゃ・・・そうじゃないと、この世に生まれてきた意味がなくなるから・・・私は白虎の憑依主だから・・・」

青邦は翔也が言っていたことを思いだした。「白虎はひたすら強さを求めていて叶見も一緒だった」と。青邦は叶見にきいた。

「夢藤、何故お前はそこまで強さを求めるんだ?・・・お前の師匠は俺にそこまでは教えてくれなかったから、お前も師匠には内緒にしていたのだろう?その理由を教えてほしい」

叶見はそれでも強さを求める理由を教えるのを戸惑っているように見えた。青邦は叶見と同じ目線までしゃがんだ。

「俺や明宮たちもお前と同じだ。理由は違えど、運命に抗うために強くなってきた。だが、1人の力では限界がある事を俺に教えてくれたのはお前だった。だから俺たちはこんな危険な場所まで来たんだ」

叶見は青邦の目をじっと見つめた。青邦は叶見から目を逸らそうとしない。叶見はその目を見て、自分の事を本気で思って言ってくれているのだとわかると小さく口を開いた。

「・・・私、自分がどこで生まれてお父さんとお母さんが誰なのか知らないんだ」

青邦はその言葉に驚いた。叶見はその反応を見て小さく笑った。

「驚いたでしょ?施設の園長先生と園長先生の息子のゆきひらしか知らない事だから。それに、今は優しい里親に出会えて可愛い弟と妹がいるし、毎日が幸せなんだ」

叶見は家族や大切な人の顔を思い出しながらそう言ったが、再び顔を俯けた。

「でも、たまに1人になると考えちゃうんだ。何で私は両親に捨てられたんだろう、私が両親にとっていらない子だった理由は何なんだろうって。・・・すると、いつも考え付く理由は『私が普通の人間じゃないのに弱かったから』」

「・・・そうか。お前が強さを求めたのは、『白虎の憑依主としての自分はいらない存在じゃない』と確認するためだったのか」

「・・・うん。だから強くない私はここにずっといなきゃいけないの。もう誰も傷つけたくないし、誰も守れない自分はもういらないの」

青邦は鉄格子の間から腕を入れ、再び弱音を吐きながら俯いた叶見の頭を撫でた。

「周?」

「・・・俺がお前を好きになったのはお前が強かったからじゃない。お前が、俺の弱さや悩みに気づいてくれた存在だったからだ。確かにこの世で最強であれば白虎の憑依主としてのお前は価値ある者となれるかもしれない。しかし、そんな奴が本当に悩んだり苦しんだりしている奴に手を差し伸べる優しさを持てると思うか?お前の師匠は言っていた、白虎は何百年も様々な人間に憑依してきて要約、ひたすら強さを求めるのは間違いだとわかったからお前を選んだんじゃないか、ってな。白虎だってお前に最強を求めているわけではないと俺は思う」

叶見はその言葉を聞くと目を潤ませて青邦を見た。

「っ本当は、苦しかった・・・強くならなきゃ自分には価値が無いって思い続けるのは・・・つらかったっ・・・」

「・・・ああ」

「・・・っ白虎は・・・弱かった私に・・・力を・・・生きる意味を与えてくれた存在だったのにっ・・・それが余計に、苦痛で・・・そんな白虎を嫌悪している自分が・・・嫌いでっ・・・消したくて・・・仕方なかったの・・・」

「お前の望みを教えてくれ。俺は、俺たちは弱音を吐くお前を見捨てない」

叶見は涙を拭うと青邦の目を見て言った。

「ここを出て、白虎に謝りたい。そして、皆の所に帰りたい」

その瞬間、牢屋の鉄格子が音を立てて崩れ始め、黒い部屋は一瞬にして崩壊し、2人は白い光に包まれた。


気が付くと2人はキトラの洋館の客室のベッドに寝転がっていた。叶見は青邦の手をずっと握っていたことを思いだし、手を離そうとしたが、青邦は叶見の手を引き、叶見を抱きしめた。

「あああああの、し、周!?」

「・・・良かった。戻ってきてくれて」

青邦の言葉を聞き、叶見は青邦を抱きしめ返した。

「・・・うん、ありがとう・・・せ、青邦」

青邦は自分の名前を呼ばれ、驚きの表情で叶見を見た。叶見は顔を真っ赤にしながら続けた。

「な、何!?私があなたの事、名前で呼んじゃ悪い!?」

「ああ、いや、その、ちょっと驚いて・・・じゃあ、俺もお前の事は叶見って名前で呼んでいいか?」

叶見はクスッと笑うと「いいよ」と言った。

「・・・あの、僕たちの前でいちゃいちゃするのやめてくれませんか?」

その言葉に2人はベッドから起き上がり、部屋の入り口を向いた。そこには瑛太と琉王が立っていた。叶見は明るい顔になった。

「瑛太、琉!」

叶見は2人に抱き着いた。

「かなさん、良かった。元に戻ったんですね」

「・・・えっ、元に?それに、さっきまで気が付かなかったけど、ここ何処?」

叶見は部屋の中をキョロキョロ見渡した。瑛太は、叶見が何も分からない状態でここに連れて来られた事を思い出し、説明した。すると、叶見はうーんと考えだした。

「そうか・・・それにしても、宮古先輩は何で私をここに連れてきたんだろう。私が女性の憑依主だからって、ここに連れてくる意味が分からない」

「そんなの決まってるじゃないか」

4人が部屋の入り口を振り向くと、そこにはキトラが立っていた。青邦が叶見を庇い、瑛太と琉王は身構えた。キトラはいつも通り笑顔を浮かべたまま続けた。

「叶見さんは四神の憑依主で初めての女性なんだ。僕が興味を示すのは当然だろ?」

「・・・本当にそうなの?」

琉王の呟きにその場にいた全員が一斉に振り向いた。

「アンっていう女の子と戦った時、彼女の記憶が見えた。その記憶の中でスザクはアンの事を『私たちが憑依して初めての女の憑依主』だって言ってた。じゃあカナは初めての女性の憑依主じゃないはずだ」

キトラはその言葉を聞くと初めて少し動揺を見せた。瑛太はその様子を見るときいた。

「あなたがかなさんを手に入れようとしたのは別の理由があるようですね」

キトラは大きなため息をつくと口を開いた。

「どうやら、もう誤魔化す事は出来ないようだね」

「・・・宮古先輩、もしかしてその理由って私の出生に関わる事ですか?」

キトラはその言葉に少し驚きの表情になった。

「意識を失う前、言ってましたよね。私が白虎の憑依主だってわかってからずっと私を見ていたって。じゃあ、私の出生の秘密も知ってるはずですよね?もし、知っているなら教えてください」

「・・・知っても後悔しないのかい?」

叶見は決心した顔で頷いた。キトラは話し始めた。

「君を初めて見た時、君はまだ赤ん坊だった。でも、その時点ではまだ赤ん坊だった君に興味は湧いていなかったし、君を見つけたのはただの偶然だった」

「偶然?」

「僕が最初に興味が湧いたのは君の両親の方だったんだ。それはとても興味深い2人だったから」

叶見は意を決して、キトラにきいた。

「私の両親は誰なんですか?」

「君のお父さんの名前は飯合翔也。・・・知っているだろう?君の剣の師匠だよ」

叶見はその言葉に動揺を隠せなかった。青邦は、叶見の心の中に入った時に出会ったつかみどころのない青年を思い浮かべ、「確かに掴みどころないように小さく笑う時の顔は、あの暗闇の中で自虐的に小さく笑った叶見に似ていたかもしれない」と思った。叶見は動揺しながらもキトラにきいた。

「・・・それで、あなたと先生の関係は?」

キトラはさびしそうに笑いながら呟いた。

「彼と僕は、同じ父母から生まれた存在。・・・つまり、兄弟だ」

「・・・そんな・・・じゃあ、先生は」

「そう、彼も不老不死の存在。つまり、君は僕たちと同じ、神の能力を持つ存在というわけだ。白虎が君に憑依したのは偶然だったんだろう」

叶見は脳が受け入れる許容量を超えて混乱している。キトラは全てを話し終えたような顔をすると4人に向き直った。

「さて、これで僕からの話は終わり。それで、全てを知って君たちはどうする?ここから逃げる事は出来ない。それに青邦、杏朱はどうするつもり?彼女は君の事を覚えていない。連れ戻す事は出来ないよ」

その瞬間、キトラの後ろから杏朱が出てきて、魔法道具のナイフで4人に襲い掛かってきた。青邦は叶見と後ろに下がり、瑛太と琉王が杏朱の両腕をそれぞれ受け止めた。琉王は杏朱のナイフを手套で落とし、杏朱の両腕を拘束した。杏朱は相変わらず機械的な表情で言った。

「離してください」

「アン、スザクが君に話したいことがあるそうだよ」

琉王はそう呟くと杏朱の額に自分の額を当てた。すると、琉王の中に居た朱雀が出てきて、杏朱の体に入り込んだ。杏朱は急に朱雀の魂が入り込んできて驚いたのか、琉王の腕の中で気絶した。琉王は呟いた。

「・・・これで借りは返したよ、スザク」

その場にいた人々は唖然としていたが、我に返った青邦は琉王にきいた。

「明宮、妹に何をしたんだ?」

「オレの中にいるスザクの魂をアンの中に送り込んだ。大丈夫、スザクならアンを元に戻してくれる」

その時、キトラは杏朱が落とした魔法道具のナイフを手に取り、青邦に襲い掛かった。青邦はキトラのナイフを持った腕を掴み、手套でナイフを落とすと奪った。

「さすがだね、青邦」

「キトラ、お前、本当に俺たちの事を消そうとしたのか?」

「・・・そうだよ。君たちがいるといつ僕の脅威になるかわからないからね」

そう呟いたキトラの表情は何処か寂しそうだった。青邦はそのキトラの表情を見て要約キトラの考えが分かった。

「・・・そうか、お前が本当に望んでいたものは『自分を見てくれる人』だったんだな」


キトラは驚きの表情で青邦を見た。

「叶見をここに連れてきたのも不老不死の人間の血を引く叶見なら、自分自身を見てくれる。そう思って」

「君たちにはわからないよ!」

初めて聞くキトラの大声にその場にいた人々は沈黙した。

「僕だって、好きでこんな体になったわけじゃない!この体の所為で僕はこの先、誰かを好きになるどころか人を大切に思う事だって出来ないんだ!誰かを好きになったり、大切にしたところで皆、僕の目の前からすぐいなくなってしまう!この先の未来に希望を持つ事なんて出来ない!」

キトラは、目の前にいる人々がさっきまで敵だったことも忘れて本音を漏らし続けた。

「・・・っ怖い!・・・怖いんだ!誰も僕を必要としないこの世界で生き永らえなきゃいけない事が、っ怖くて、仕方ないんだっ!」

キトラは数百年ぶりの涙を流していた。その時、叶見が前に進み出て、青邦はそれを止めようとしたが、叶見は青邦の腕を取って首を横に振った。青邦は、叶見の思いがわかり、結構簡単に引き下がった。叶見は、膝をついて本音を漏らし続けるキトラを抱きしめた。キトラはその行動に驚いて口を止めた。

「・・・叶見さん?」

「確かにあなたの抱える苦しみはまだ20年しか生きていない私にはわからない。でも、誰かに側にいてほしい気持ちはわかるよ。・・・私もそうだったから」

キトラは顔を上げた。

叶見は生まれた時から確かなつながりのない世界で生きてきた。今は色々な人と交流を持ち、たくさんのつながりを作ってきたが、幼い頃は違った。誰の子供かもわからない自分自身に意味を見出せないため、園長と雪衡以外とは誰とも話そうとせず、時には叶見の才能を妬んで悪口を言う子供たちと喧嘩をしては園長を困らせるような子供だった。そんな時に翔也と出会い、全てが変わった。翔也は叶見に剣術を教え、生きる意味を与えてくれた。

「剣はただの道具だ。それに意味を与えるのが君の役割だよ」

それが翔也の口癖だった。キトラは呟いた。

「君は強いね。もしかしたら君は、父親の不老不死の血の影響で皆と違う時間を生きる事になるかもしれないのに、まだ僕を慰める事が出来るんだから」

「・・・勿論、私だって怖いよ。何より皆と一緒にいられなくなっても生きるなんて想像もできないし。それでも私は今まで築いてきた皆とのつながりを信じたい」

叶見の言葉にキトラは小さく頷いた。

「皆とのつながりか・・・もしかしたら僕はそれを無意識のうちに作りたいと思っていたのかもしれないな。青邦が杏朱の居場所を掴むために自分の側にいる事に気づいていた。それでも、青邦を側に置いていたのはそのためだろうな」

キトラは青邦の前に来ると背伸びして青邦の頭を撫でた。

「ありがとう、青邦。こんな僕と一緒にいてくれて。そして、ごめんね。僕は自分を見てもらいたいがために君たち双子を離れ離れにしてしまった」

「何言ってんだ。礼を言わなきゃいけないのはこっちの方だ。あの日、引き離されるはずだった俺たちを助けてくれたのはお前だ。たとえ、気まぐれだったとしてもお前には感謝している」

キトラがその青邦の言葉に微笑んだその時、緊急事態が発生した。急に部屋の明かりが消え、屋敷全体が揺れ始めたのだ。叶見は青邦に支えられながら辺りを見渡した。

「な、何!?何が起きてるの!!?」

「おい、キトラ!」

「僕にもわからない!こんな事、この世界を造ってから初めてだ!」

琉王はこの事態に心当たりがあった。

「まさか、星崩しの術が発動してる!?」

「星崩し?」

「ガルダが言っていた魔術師が命と引き換えにパラレルの世界に掛ける呪いだ!多分オレがガルダを倒す直前に呪いを掛けたんだ」

琉王は揺れている部屋を見渡した。

「もしそうなら、もうすぐこの世界は崩れて消滅する!その前に元の世界に戻らないと!」

それを聞いた青邦は青龍の能力を発動したが、大きな力に弾き返された。

「駄目だ!時空の歪みが激しすぎる!無理矢理青龍の能力を発動すれば時空の渦の影響で全員バラバラの世界に飛ばされてしまう!」

「そんな!じゃあ、私達どうやって元の世界に戻ればいいの!?」

その時、キトラがため息をつきながら呟いた。

「・・・仕方ない、これも運命か」

「キトラ?」

青邦が首を傾げたその時、キトラは部屋の壁に手をかざした。すると時空の渦が姿を現した。

「万が一、この屋敷が敵に襲われた時に脱出するために作った時空ホールだ。行き先を君たちの元いた世界にしてある。ここを通れば帰れるよ」

時空の歪みはどんどん大きくなっている。

「さあ、早く!」

最初に瑛太、次に琉王が杏朱を抱えて時空ホールに飛び込み、青邦と叶見はキトラに振り向いた。

「キトラ!お前も早く!」

「・・・ごめん、僕はこの世界に残るよ」

「何言ってんだ!ここはこれから消滅する世界だぞ!このままここに残ればお前も」

「知ってるよ。でも、僕はここから動けないんだ」

キトラは着ている黒いハイネックの襟元を引っ張った。よく見るとキトラの首元に五芒星が浮かび上がっている。

「それは?」

「パラレルの世界を創造するにはそれなりの代償が必要なんだ。僕がこの一人きりの世界を造るために払った代償は『自分自身』。要するにこの世界が消滅する時は『僕が要約人生の最後を飾る時』って事」

その時、天井が崩れて青邦と叶見に襲い掛かった。キトラは空間停止の能力を使い、瓦礫を止めた。

「さあ、僕が時間を止めているうちに早く元の世界に戻るんだ」

キトラはそう言うと2人の背中を押した。2人は時空ホールに飲み込まれる。

「キトラ!」「宮古先輩!」

時空ホールに飲み込まれてワープする直前の2人のキトラを呼ぶ声はキトラに届いた。キトラは2人に振り向くとにっこり笑った。

「・・・またね、青邦、叶見さん」

2人がそれに答える間もなく、2人の姿は時空ホールの向こうに消えた。キトラが空間停止を解くと再び世界の崩壊が始まった。崩壊していく世界を眺めながらキトラは呟いた。

「・・・誰かを守って消える、か・・・不老不死で孤独な僕にしては上出来な結末だね」

そして、世界の完全崩壊の直前、最期にキトラは囁くように言った。

「生まれ変われるなら、今度こそ、君たちの本当の仲間に・・・」

その呟きをかき消すほど大きな音を立て、キトラが創造した世界は崩壊した。後には音も無く光も無い、混沌とした闇だけが残っていた。


時空ホールを抜けた青邦と叶見は先に戻っていた3人にキトラの世界の崩壊の結末を語った。キトラに生き返らせてもらい、キトラの事をただ慕っていた杏朱は話を聞くとその場に泣き崩れた。他の2人もあまりにも残酷な結末に言葉を失った。結局その日は皆、あの世界での出来事を語る気力が出ず、各々家に帰る事にした。

そして、叶見はとうとう自分の出生の秘密の全容を知る事になる。

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