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足が止まる

作者: 尚文産商堂

ふと、いなくなった人のことを思い出してしまう。

帰ってこないのに、戻ってくることはもうないのに、それでも考える。

あの人は今、何をしていて、何を思って、何を考えているのだろう。

空の向こう、はるか遠くに旅立ってしまったとしても、まだまだ私は思い続けている。


誰かに言われたことがある。

もう、次の一歩を踏み出す時期なんじゃないって。

でも、私にはまだできそうにない。

私は、今も彼のことを思っているから。

彼以上の好きな人なんて、きっと現れない。

そう思っていて、まだ足踏み中だ。

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