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New Origin On-line 【ニューオリジン・オンライン】  作者: ShirukumA
序章 暇つぶしのゲーム選び
3/4

キャラメイキングなどをしていこう

なんか予想より長くなりました(苦笑)説明回?になっております。

 自室に戻った俺は、早速ソフトを初代VR機器「クライム」にインストールし、クライムを頭に被りゲームにログインする。

 ログインと言っても正式サービスは明日だ、まぁキャラメイキングなどいろいろ時間がかかるかもしれないしな。早めにやっておくほうがいいだろ。



 ログインした俺が最初に見たのは床が白色で、ドーム状の天井が黒色の少し広めの空間だった。

 少し呆然としながらその空間を眺めていると、不意に後ろから声がかかった。


「この度は《New Origin On-line》をご購入いただきましてありがとうございます。私はアシスタントAIのアインスと言います。以後お見知り置きを。」


 どうやらアシスタントAIのアインスと言うらしい。容姿は黒髪ロングの髪に黒目、モデル顔負けのプロポーションの如何にも黒髪美人といった感じのAIさんだ。

 

「先ずは貴方のプレイヤー名をお決めします。他のプレイヤーの方との重複は出来ませんのでご了承ください。」


 アインスが早速説明をしてくれている。AIなのに、ここまで流暢に話せるというのは科学の進歩を感じるな。

 プレイヤー名は最初から決めていた名前があるので迷う必要はないな。まぁ今までのゲームで使っていた名前なんだがな。


「俺のプレイヤー名はShiruku(シルク)だ」


「はい、了解いたしました。Shiruku(シルク)様ですね。今、重複していないか検索しているので少々お待ちを。」


その名前を聞いてアインスが重複していないか検索を始める。


「はい、こちらの名前は重複していませんでしたので、使用可能です。では、プレイヤー名をShiruku(シルク)で決定いたします。」


「次に容姿の変更をお願いいたします。標準のままでは、クライムの機能でスキャンした現実の容姿が、ゲームでの容姿となります。容姿の変更と言っても、変更できる部位は目の色や髪の長さ、色などに限られますのでご了承ください。それ以外の部分の変更、例えば体格や身長などの部位の変更は出来ない仕様になっておりますので、それを踏まえて容姿の変更をお願い致します。」


 なるほど……つまり身バレを防ぐための最低限の処置のようなものか……まぁ、俺は目がもともと赤いので、そのままでも目の色を変えたプレイヤーってことになるだろう。それに変える必要性もあまり感じないしな。そのままでいいか。


「変更は必要ないので次の設定に移ってくれ」


「はい、了解いたしました。次は武器スキルの設定、いわゆる使う武器の選択です。この「NOO」では、かなりの数の武器を使用することができます。しかし、この設定で決めた武器は今後一切変更することは出来ませんのでお気をつけください。この選択は、今後のゲームの進行にあたり、重要だと判断いたしましたので、貴方が選んだ武器スキル三つを試しに装備し、初級モンスターと戦ってみることができます。この経験を生かして、武器スキルを選択していただきます。それでは先ず、武器スキルを三つ選択してください。」


 俺の声に反応し、アインスは流暢に説明をしてくれた。

 なるほど、武器スキルは変更できないのか。そのための試し装備システム……よく考えてあるが、三つしか選択できないようにしているのがいやらしいな。まぁ三つ選択肢があれば気にいる武器が一つくらい見つかるだろう。

 そう思い、早速俺は空間に表示されたウィンドウから武器を選んでいく。


 そうだなぁ……先ずは定番の片手剣と、銃? 銃なんかもあるのか……じゃあこれだな、後は……お! 糸なんてもんもあるのか! 面白い、これに決めた!


 一通り決め終わり、アインスに報告する。


「アインス、武器スキルは、《片手剣スキル》《銃スキル》《糸スキル》に決めた」


「はい、わかりました。それでは貴方にその三つのスキルを渡しますので、モンスターをスキル一つにつき一体ずつ倒してください。」


 アインスが驚きの事実を言ってきた……まさかスキル一つにつき一体ずつなんて……そんなのほぼ分からないんじゃないか? まぁやらないよりはやったほうがましか……

 じゃあ、先ずは片手剣スキルから試してみるか。


「それではモンスターを出現させます。準備はいいですね? それでは一体目スタート。」


 アインスの声によりゴブリンのようなモンスターが一体出現し、俺の手にも片手剣が一本出現した。

 片手剣なので先ずは距離を詰めて斬りかかるのが普通なんだが、俺はカウンターの方が好きなので待ちに徹することにした。

 

 少し待っていると、しびれを切らしたゴブリン(仮)が手に持ったショートソードを振り上げながら勢いよく走ってくる。


 俺は左肩から斜めに切りかかってくるゴブリン(仮)のショートソードを、左足を軸にして180度程回転して避け、裏拳の要領でそのままさらに180度程回転しながら、右手に持つ片手剣で斜め後ろに見えるゴブリンの首を刎ねた。


 モンスターの強さはかなり弱めだな、片手剣の使い心地は……まぁ可もなく不可もなくって感じか? 要するに普通ってことだな。次は銃スキルを試してみるか。


「今度は銃スキルを試すので、次のモンスターを頼む」


「はい、了解いたしました。それではモンスターを出現させます。準備はいいですね? それでは二体目スタート。」


 アインスの声により、またもやゴブリン(仮)が出現し、俺の右手には江戸時代ぐらいに使われた火縄銃に似たものが出現した。

 どうやって殺すか考えものだが、普通にヘッドショットを狙って殺するか。


 適当に試し射ちすると、どうやらこの火縄銃(仮)は本物のように火をつけなくとも、引き金を引くだけで玉が発射されるようだ。

 おれは銃口をゴブリン(仮)へと向け、しっかりと頭を狙ってから引き金を引いた。ズガン! という銃声がした後には、頭に穴を開けられて倒れ伏しているゴブリン(仮)が見えるだけだった。


 まぁ銃スキルも使い方によっては強いかな? ぐらいの感想だな。


 最後は糸スキルか……てか、まず攻撃方法がわかんないんだよなこの武器って……アインスに聞いたら答えてくれんのか?


「アインス、糸スキルってどう使って攻撃すればいいんだ?」


「はい、そのご質問には受け答えが可能です。糸スキルは左右の手に5本ずつ、計10本の糸が使用できます。糸の操作方法は、糸一本ずつに自分が考えているイメージを念じればそのとうりに糸が動いてくれます。ただし一度に10本の糸全てを操作なされるのはかなりの技術を要求されます。」


 なるほどね、一応質問すれば答えてくれると……でもあの言い方だと答えられない質問もあるのか……今のところは関係なさそうだし置いておいて、早速糸スキルを試してみるか。


「準備ができたので、次のモンスターを頼む」


「はい、了解いたしました。それではモンスターを出現させます。準備はいいですね? それでは三体目スタート。」


 アインスの声により、三度目のゴブリンの(仮)が出現し、俺の両手には黒塗りの皮の手袋が出現……というよりはめられていた。

 手袋……? 武器は糸なのに? とにかくやるだけやってみるか。先ずは人差し指に糸があると仮定して、一本だけ操作してみる。


 しかし動かすのに集中しては、攻撃された時などに体を動かせないので、俺は思考を分割し同時に物事を考えられるようにした。


 そして、前方に三メートル程糸が伸びるイメージを念じてみる。すると人差し指から糸が伸び始めていき、前方三メートル程の位置で止まった。

 次に人差し指の糸を自分がイメージした通りに空中で乱舞するよう念じる。すると糸は全く同じ軌道を描き、凄まじいスピードで空中で乱舞する。


 これは……かなり面白いな。次は十本の全てを使ってあのゴブリン(仮)に攻撃してみるか。

 先ずは思考をさらに分割し十一個にする。そのうちの十個の思考で左右の全ての糸をイメージし、操作する。全ての糸を五メートル程まで伸ばし、そこから一気にゴブリン(仮)の首元まで一気に糸を伸ばす。十本全てを首に巻きつけ、糸の長さを調整して首を絞めた。すると、ゴブリン(仮)は数秒ほどで動かなくなり、そのまま前方に倒れた。

 

 なるほど……これはかなり面白い使い方ができそうだな……しかも俺にかなり合ってるようだし、武器スキルは糸に決定だな。


「アインス、武器スキルは今使った「糸スキル」に決めた。」


「了解いたしました。それでは次に、今決めた武器をサポートするサポートスキルを二つ、選択していただきます。サポートスキルは選んだ武器スキルによって選択できる種類が違います。Shiruku(シルク)様が選んだ武器スキルで選択できるのは、この三種類になります。」


 アインスがそう言った直後、おれの目の前にウィンドウが現れ、選択できるという三種類のサポートスキルが表示された。そのスキルの内容は以下の通りだ。


《糸作成スキル》

・モンスターの素材から糸を作成する事ができるようになるスキル。ノーマルスキルの《裁縫スキル》《調合スキル》が内包されている。レベルによって、作れる糸の細さが変わる。


《糸強化スキル》

・字を読んでの如く、糸を強化するスキル。耐久値、攻撃力、防御力などがスキルレベルによって上昇する。


《鉤爪スキル》

・両手に鉤爪を装備する事が可能になるスキル。糸スキルを持っていることで、鉤爪の中に糸を収容することが可能になる。


 というわけだ、まぁ糸作成は確実に取るとして……残りの一つをどうするかだな……糸強化も魅力的だが、ここはあえて冒険してみるか。


「サポートスキルは《糸作成スキル》と《鉤爪スキル》に決めた」


「了解いたしました。それでは次にノーマルスキルを五つ選択していただきます。このスキルは全てのプレイヤーが平等に選べるスキルです。それではこの中から選択してください。」


 そう言われた直後、目の前にまたもやウィンドウが現れ、三十種類程のスキルが表示された。

 この中から選ぶのか……中々時間がかかりそうだな……




 あれから三十分ほどたって、ようやくノーマルスキルを五つ決めることができた。

 早速アインスにどのスキルを選んだのかを言おう。


「ノーマルスキルは《付与スキル》《振動スキル》《索敵スキル》《隠密スキル》《防具作成スキル》に決めた」


「了解いたしました。最後にステータスポイントを割り振ってください。初期ステータスは全プレイヤーが同じですが、そこに今から百ポイントをHP以外の好きなステータスに割り振っていただきます。それでは、こちらが現在のあなたのステータスです。」


 その言葉の後先ほどのウィンドウを見ていると画面が切り替わり俺のステータスらしきものが表示された。その初期ステータスこのようになっている。



Name Shiruku

Lv 1

HP 1000

STR 100

DEX 100

VIT 100

AGI 100


 という感じだ。ここにどう十ポイントを振り分けようか……やはりここは鉤爪を使うためのSTRと糸を使うためのDEXを中心でいきたいな……ということでだ、結果的にこんな風にポイントを割り振った。



Name Shiruku

Lv 1

HP 1000

STR 140

DEX 140

VIT 110

AGI 110


 STRとDEXを中心に他のステータスも少しだけあげた感じだな。ポイントの割り振りも終わったことだし、もう設定は終了か?


「ステータスポイントの割り振りが終わった、まだやることはあるのか?」


「いえ、ステータスポイントの割り振りが最後の設定です。なのでキャラクター設定はこれで全てとなります。お疲れ様でした。それでは良いVR体験を……」


 アインスはそう言った後、ゆっくりとデータの粒子になり消えていった。俺はこの場所では、もう何もすることがないのでコマンドウィンドウを表示し、ログアウトボタンを押す。


 現実に戻ってきた俺は、ご飯を作って食べ、風呂に入り、寝る準備をしてさっさと寝ることにした。明日は正式サービス開始日……かなり楽しみだ。そう思いながら俺は深い眠りについていった。

4話もあるんじゃないかなー?

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