物語の始まり始まりー
なんとなく小説書いてみたので投稿してみますねー、文章ぐちゃぐちゃだと思うのでそこらへんはご了承ください。
また新しいVRMMOが発売するらしい。
VRMMOとは、2025年にVRシステムが完成し、世界中を震撼させたのち、5年の月日を得て2030年に世界で初めて発売された新感覚MMORPGだ。
小説やアニメの中にしか実現しなかったその世界が現実になるという事で、世界中がその作品に注目していたが、プレイしてみた側からすると酷いものだった。
建物や風景のグラフィックは全くリアリティを感じなく、武器はなんの質感もなくダンボールを使っているようで、NPCは決まった言葉しか話さず昔のRPGのようだった。
ゲーマー達はこの結果に、私も含め全員ががっかりした。
そんなゲームの発売から2年後の現在、また新しいVRMMOが発売されるらしい。
販売会社は違ったが、前回の事があるのでほとんどの人は期待すらしていなかったが、徐々に公開される情報やPVを見て、このゲームはもしかしたら期待に応えてくれるのでは……?という気持ちが高まっていった。
PVでは、『もう1つの新しい世界が君を待っている!異世界にいるような自由度、現実と大差ないリアリティを君も体感しろ!』と、言うどうにも胡散臭いセリフだが、どうやら本当らしい。
その理由というのが、このVRMMOには『技スキル』が存在しないらしい。
簡単に言えば小説などの主人公が、普通に敵と剣を交えた後、必殺技として『エクスカリバー』などの技名を言って攻撃するシーンがあるだろ?つまりそういうものが存在しないということだ。
あるのは自分の武器の腕だけ、ゲームの中でも自分の技量というものは成長するので自分で技を開発できるかもしれないが、それはほんの一握りの人だけだろう。
ほとんどの人は武器の扱い方に四苦八苦しながらモンスターを倒すので精一杯な奴がほとんどだろう。
初期技なんてものも存在しないのだから、当然といえば当然だがな。
要するに本当に自分の実力一つでどこまでもいける異世界に行ってしまったようになるのだ。
技スキルはないが、武器スキルや、サポートスキルなどが存在するらしい。
片手剣スキルや、槍スキルなどもあるらしいのだが、全て武器の装備を可能にするだけで、そのスキルを取得したからといって扱いが上達するわけではないようだ。
グラフィックも先日体験会が開催され、嘘ではないことを参加した人物達がネットに書き込んでいる。
このことからこのゲームは前回のような駄作にはならないのではないかと思い、私は購入することに決めた。
この記事が2032年10月30日発売の New Origin On-line 【ニューオリジン・オンライン】購入を検討する皆様の参考になればと思う。
===============
「ふぅん……ニューオリジン・オンラインねぇ……」
俺はこの記事を見ながらそんなことをつぶやいていた。
俺、西條茜はゲーマーと言えるほどではなく、ただ暇つぶしに色々なゲームをするぐらいの人間だ。
暇つぶしといっても、一度始めたゲームはそのゲームの頂点に立つか、やることがなくなるまでは辞める気になれないので、やってるゲームの数はほんの数作しかない。
この間までやっていたゲームは、世界共通の論争ゲームだ。
やり方は簡単、音声チャットで相手が出したお題に対して自分の意見をぶつけ合い、相手が降参するか、20秒以上沈黙すれば勝ちだ。
途中退場防止のために、途中退場した場合ランキングが大幅に下がる仕組みにもなっているのでそのような心配はいらない。
自分がお題を出して対戦者を募集することもできるが、俺は一度もやったことがない。
面倒なのもあるが、自分が有利な条件で戦うなんてつまらないじゃないか。
このゲームは半年ほどやっていて、つい先日約300万人いる世界ランキングで1位になったので、新しいゲームを探していたところだったのだ。
そこで先程ネットサーフィンをして見つけたのがこのニューオリジン・オンラインだ。
MMORPGは全くやったことないが、自分自身がゲームの中に入って行動できるのならいいかもしれないと思った。
戦闘ももちろんあるだろうが、現実の体なわけではないし、大丈夫だろう。
そうと決まれば早速注文しなければ……VR機器は4年前に暇つぶし用のゲームをやるために購入しているので、必要なのはソフトだけだ。
売り切れてないといいが……
確認してみると、ソフトは最近予約を受け付け始めたばかりだったようなので即注文、届くのは発売日の10月30日で、今日から1ヶ月後のようだ。
もう一本、暇つぶしとVR世界に慣れるために何か買っておくか……この格闘系のソフトが良いかもな……これに決めた。
注文を終えた俺は、その日は直ぐに布団に潜り、次の日に届いた格闘系VRゲームを世界ランキング1位になるまでやりこむのだった。
二話目を書くかは気分次第なのですが、もし書いた場合は三話目も期待してくれていいのです。まぁ誰も期待なんぞしないと思いますが……気軽に感想待ってます。