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3

 ―――――――――――――――


 名前:セイ

 種族:人間 Lv1

 ジョブ:刀士 Lv1

 サブジョブ:なし


 HP:80

 MP:40


 STR:14

 ATK:18

 DEF:12

 INT:8

 MGR:7

 AGI:20

 DEX:16

 LUK:15


 ―――――――――――――――


 レベルが1なのは当たり前として、ジョブは選択した通りちゃんと刀士になっている。

 MPや魔法関連のステータス値が低いのは俺が刀士だからなのだろう。逆に素早さや攻撃力は数値が高い。ということはステータス値はジョブに影響されるのだと考えられる。

 多分ジョブだけじゃなく種族もステータス値に影響があるはずだ。例えばエルフにすると魔法攻撃が高いとか。人間は平均的って言ってたし。


 さて、ステータスを確認したことだし、初めての魔物討伐といきますか。


 俺は腰に下げていた剣を手に取った。

 ジョブは刀士だが初期の選択できる武器には刀がなかったから剣しか持っていない。

 武器はどのジョブでも装備できるが、補正もないしスキルも使えない。

 だから剣で戦闘をするとジョブの刀士による補正はないが、まあ初心者フィールドだし大丈夫だろ。


 チュートリアルが終わったらその報酬で刀を買おう。

 できれば防具や回復アイテムも買いたいところだが値段が分からないからなんともいえないな。

 まあ自分の中では武器が優先なんだけど。


 少し歩くとすぐにプチスライムに遭遇した。

 プチスライムはこのゲームで初心者のために用意された最弱の魔物だと言われている。

 遭遇してもこちらに攻撃することもなく、プレイヤーが攻撃しても反撃しない。

 しかも逃げるのも遅く、簡単に倒すことのできる魔物だ。


 しかし、プチスライム以外のスライムは様々な種類がいてどれも手強いから要注意だとギルドの資料には書いてあった。


 まあ今はプチスライムだ。

 例え弱いとはいえ、これが初めての討伐なので少しは緊張する。


 プチスライムに剣を突き刺すといつの間にか出現していたHPバーが3分の2削れたので、また二回突き刺すとそれだけで倒すことができた。


 《「チュートリアル3、戦闘をしてみよう」をクリアしました。報酬1000リルを獲得しました。》


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 チュートリアル

 1、冒険者ギルドで登録しよう。 クリア!

 2、依頼を受けてみよう。

 3、戦闘をしてみよう。クリア!

 4、神殿でジョブを獲得しよう。


 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 うん、やっぱり弱いな。

 レベルも上がってないようだし。


 倒したプチスライムにプレイヤー全員に配られる売却不可の剥ぎ取りナイフを突き刺すと、スライムの死体が消えてプチスライムの核というアイテムを取得できた。

 なにに使うかは分からないが、魔物の素材はギルドなどで売却できるから資金源になる。


 依頼は討伐だったのでアイテムは納品しなくていいはずなので、依頼料とは別に売ればさらにお金をゲットできるだろう。


 アイテムをインベントリにしまいプチスライムを探す。

 いきなり二匹見つけたがプチスライムなら二匹同時でも大丈夫だろう。


 サクサクと二匹倒してあと二匹もすぐに見つかったので依頼はさほど時間もかからずに達成できた。

 アイテムも獲得できたので上々の滑り出し。


 次は薬草の採取だ。

 薬草もこの初心者フィールドで採れるらしいから薬草の生えていそうな木の根もらへんを探してみる。

 薬草のことは簡単に調べてきたのであれば分かるはず。


 なかなか見つからないんじゃないかと心配したが、意外と結構どこそこに生えている。

 まあここにある薬草は品質が低いためどんなに綺麗にとっても品質は低いものばかりになるそうで、ギルドのFランクの依頼以外ではとる機会がないらしい。

 初心者用のフィールドだしそれもそうか。


 それにしてもなんだか久しぶりに草むしりでもしたような気分だな。ゲームで草むしりってのも変な話だが。いや、農場系のゲームならありなのか?


 少しして薬草の採取を終えると依頼達成の報告のためにギルドへと向かう。

 ギルドの中は先ほどとは違ってプレイヤーがたくさんいるようだった。

 とはいってもギルドは凄く広いし、プレイヤーはギルドの依頼よりもレベル上げや新しいフィールドの開拓の方が人気があったりするので思ったよりも狭いとは感じない。

 それに他の町にもギルドはあるだろうし。


 適当に受付に並んで順番がくるとこの列はさっきの受付嬢のところだったらしい。


「こんにちは!あ、先ほどの方ですね。依頼の達成ですか?」


「ああ。」


「かしこまりました。それではギルドカードを提出してください。」


 言われたとおりにギルドカードを提出すると、それを受け取った受付嬢はギルドカードをパネルにかざしたようだった。


「はい。無事依頼の達成ですね。報酬は100リルですので確認してくださいね。」


 《「チュートリアル2、依頼を受けてみよう」をクリアしました。報酬1000リルを獲得しました。》


 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 チュートリアル

 1、冒険者ギルドで登録しよう。 クリア!

 2、依頼を受けてみよう。クリア!

 3、戦闘をしてみよう。クリア!

 4、神殿でジョブを獲得しよう。


 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 このゲームの世界ではコインがないわけではないが仮想通貨が主流だ。

 プレイヤーはギルドカードが財布代わりになる。

 ギルドで現金を引き出すこともできるらしいけど。


 ところどころ日本よりハイテクなんじゃないかと思うところもあってちぐはぐな感じだが、まあゲームだから仕方ないか。


 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 セイ


 職業 : 刀士

 所属 : 中立都市イニーツィオ


 冒険者ギルド:F


 所持金:3100リル


 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


 返されたギルドカードを確認するとたしかに報酬が貰えたようで所持金が増えていた。


「ありがとう。また来るよ。」


「はい。お疲れ様でした。」


 ギルドを後にすると武器を買いにいこうと思ったが結構時間がたっていたのでいったんログアウトすることにする。


 ログアウトはどこでもできるが、次にログインしたときはセーブスポットからのスタートになるらしい。

 この町でいうと最初の噴水のところだな。


 宿やテントを利用したり、ホームを設定したりすればそこでログインできるらしいが、まだゲームを始めたばかりの俺には必要ないだろう。


 ログアウトして用事を済ませすぐにログインした。


 結構遊んでいたと思ったんだが現実世界では全然時間が過ぎていなかった。

 そういえばゲームと現実では時間の流れが違って、ゲームの時間は加速しているんだっけ。

 これならたくさん遊べるけどゲームに対して凄い技術だな。

 俺としては嬉しい限りだけど。


 これからのゲームの予定としては新しいジョブの獲得と刀の入手だな。

 はやくチュートリアルは終わらせたいし、刀士なのだから刀は必需品だ。


 さて、どちらを先にするか。


「・・・神殿に行くか。」


 ジョブの獲得に戦闘はないから刀を買いにいくのは後回しにした。

 それに新しいジョブによって相性のいい武器というのもあるだろうし。

 まあ、刀にすることは変わりないのだが。

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