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体質が変わったので 改め 御崎兄弟のおもひで献立  作者: JUN


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チビッ子編 サンタクロース大作戦(4)プレゼント

 仕方がない。司は怜を連れてリビングに戻った。

「今日はクリスマスだからな。特別だぞ」

 言って、ジュースを飲ませ、家族4人でババ抜きや七並べをし、みかんを食べさせる。

 するとしばらくして、怜がトイレに立つ。

 と、にこにこと見送った父が素早く立ち上がり、母は押し入れの上の天袋からリボンのかかった包みを下ろし、それを抱えて父は怜の部屋へ静かに素早く走って行く。

 司は不測の事態に備えて、トイレの前で待機だ。

 と、トイレから怜が出て来る。

 チラッと振り返ると、母がOKサインを出している。

「さあて。そろそろ布団に入ろうか。風邪を引いたら、冬休みなのにつまらないだろ?」

「うん」

 怜は素直に、歯を磨き直し、リビングの窓の鍵が開いているか確認し、部屋へ行った。

 そして、喜んでプレゼントの包みを抱えて飛び出して来る。

「サンタさん、僕の部屋に来てた!」

「そうか。良かったな。

 でも、開けるのは明日にするんだぞ」

「はあい」

 素直に怜は部屋へ入り、司達はホッと息をついた。

「お疲れ」

「はあ」

「司もありがとう。

 ほら」

 父が笑って、疲労回復ドリンクを差し出す。

「ん?こんなの飲んでたっけ?」

 それに父は笑って、メモを開いて見せた。

 幼いながらも丁寧な文字で


     サンタさん ありがとう

     かろうに ちゅういしてください

     らいねんも きてね

     それと にいちゃんも いいこです


と書いてあった。

「サンタさんにプレゼントらしい」

「直君のお父さんが、これ飲んで年末の決算期を乗り切るとか言ってたのを聞いたらしくてね。CMでファイト一発を見る度に欲しがってたのよ。それで、渡しても飲まないし。

 こういう事だったのね」

 母は笑った。

 司は3つのコップに分けて入れると、3人で静かにコップをぶつけた。

「メリークリスマス」





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