出会い
「かごめかごめって呪われた童謡らしいよ。」
バカバカしい…昔からある童謡だけどさ…。
クラスメイトの会話が耳に入る。
この街の高校生徒の少数が「童村」と言う、村から学校に通っていた。
昔から童謡の伝わる村で特に「かごめかごめ」が人気だった。
そして村には秘密があったらしい。
それは「不老不死の子供が居た。」と言う。
でも、真相は解明されないまま調査は終わったらしい。
何故なら、調査団が行方不明のまま死体で発見されたからだ。
その日の夕暮れ私は悲劇の寸前に立っていた。
私は夜刀神紅音。
学校でも独りで居た。
(カーカー)
紫色の空が広がっていた。
「気味が…悪い…。紫の空なんて珍しいな。」
独りで駅を出て村まで歩いていた時。
いきなり目の前が真っ暗になった。
あまりにも突然の出来事で考えてる時間なんてなかった。
頭が重たくて痛い。
どうやら気絶したらしい。
この村で誘拐?
なのに、車の音がしない…。
ただ独りで居るみたい。
音もない。暗い。
「っ…痛いっ…此処はどこ?」
辺りを見渡すと見た事もない屋敷に居た。
外からは夕暮が見えた。
『あ、気づいた?君は誰何だ?』
知らない人だ。
村の人なら分かるけど…。
名前…分からない…。思い出せない…。
「思い出せない…名前が…。」
『俺は須賀海斗。俺も目が覚めたら此処にいてさ。そしたら血まみれの子供が追いかけてこの部屋に逃げていて、そしたら君が倒れてるから。』
「童村の人?違うよね?」
『童村?なんだ、その村は。』
「私が住んでいる村…。」
その日は私は名前失い、屋敷からの脱出劇が始まって行った。