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第22話 初めてのダンジョン

 ギルドの外に出ると早速玲音が口を開く。


「今からダンジョンに潜りに行かねえか?せっかく冒険者になったんだからよ、早く探索してみたいぜ」


 玲音はどうやら早くダンジョンに行きたくてウズウズしているようだ。


「僕も賛成かな。まだ解散するには早い時間だし、経験を積むという意味でも今からダンジョンに行くのはいいんじゃない?」


 瞬もダンジョンに行くのは賛成のようだ。


「確かにな。俺もダンジョンには興味があるし、今から行く事には賛成だ」


 俺も特に反対する理由は無いので2人の意見に賛成の意思を示しておく。


「んじゃ、早速出発すっか!」


 玲音のその号令に合わせて俺たちはG級のダンジョンに向かうのだった。


 ダンジョンには3つの種類があり、突然洞窟の入り口が町中に出現する洞窟型ダンジョン、家の中などに出現する建物型ダンジョン、そして突如として高い塔が街中に出現する塔型ダンジョンが存在する。


 洞窟型ダンジョンはG〜E級の低級ダンジョンに多く、下に向かって階段を降りてくのが一般的だ。


 このダンジョンは比較的単純でまさに冒険者の初心者向けというわけだ。


 建物型ダンジョンはD〜C級の中級ダンジョンに多く、建物の扉を開けると先の見えない道が続いているらしい。


 洞窟型ダンジョンや塔型ダンジョンに比べてギミックも多く、迷ってしまえばそこで人生終了してしまう。


 また普通に歩いていても分かれ道が沢山あるため、ダンジョンのボスに到達する事も難しいと前に読んだ本に書いてあった気がする。


 そして最後の塔型ダンジョン。


 これは遠くから見ても分かるほどに高く、雲の上へとそびえ立っている塔の形をしたB級からS級を対象としたダンジョンだ。


 基本的に塔型のダンジョンは外からてっぺんを見る事はできない。


 そして洞窟型は初心者向け、建物型はギミックが多いのに対して塔型は単純に魔物が段違いに強い。


 初級ダンジョンや中級ダンジョンのボス級の魔物がそこら辺にうじゃうじゃいるらしい。


 もしG級が間違って入ろうものなら瞬殺されてしまうだろう。


 それぐらいレベルが全然違うダンジョンなのだ。


 そうこうしている間に俺たちはどうやらG級の洞窟型ダンジョンに着いたようだ。


 ダンジョンの前には2人の警備員っぽい人が立っている。


 俺たち三人は迷わずにその警備員の人たちに先ほどギルドで貰ったカードを提示してダンジョンの中へと足を踏み入れる。


「ここがダンジョンか⋯⋯」


 玲音がキョロキョロしながら辺りを見回している。


 瞬は何も言わないが興味深そうに辺りを見回している。

 

 俺も玲音と瞬に続く形でダンジョンに入って辺りを見回す。


 ここはG級ダンジョンの『小鬼の住処(すみか)』と言い、小鬼、つまりゴブリンばっかがいる初心者向けのダンジョンだ。


 ゴブリンとは全身が緑色で耳は尖っており、口からは鋭い牙が生えている見た目からして気持ちが悪い悪鬼の事である。


 基本的にゴブリンは低級ダンジョンにしか存在しないが、冒険者になりたての初心者が舐めてかかると男は酷い殺され方をし、女は無理やり犯されるという事もあるらしい。


 ゴブリンについてのそういう情報は子供でも知っている常識であり、初心者がゴブリンと戦うのは命懸けな事でもある為全員が一言も喋らず緊張した面持ちで前へと歩を進める。


 少し歩き続けると三体のゴブリンがこっちに向かって歩いて来ているのを見つけた。


 ダンジョン内は暗かった為最初は分からなかったがゴブリンの全貌が明らかになるとその醜い姿が露わになった。


 玲音は落ち着いて状況を分析してから拳を構えるが瞬は顔を引き攣って体が動かないようだ。


 瞬は普段落ち着いているが、命のかかった戦闘となると状況も変わるようだ。


 ゴブリンもこちらに気づいてから襲いかかってくる。


 先頭に立っていた玲音に向かってゴブリン達は手に持っている棍棒を振るうが玲音はそれらを華麗に避けてから一体に向けて肘を突き出す。


 玲音の肘で攻撃されたゴブリンは少しよろけてから距離を取る。


 他の二体は玲音に攻撃を避けられてから攻撃対象を俺と瞬にしたようで勢いそのまま襲いかかってくる。


 瞬はさっきまでは体も硬直していたようだが気を取り直したのか異能を使いゴブリンの攻撃を避けて背後からゴブリンの頭に綺麗な踵落としを決めていた。


 あの様子だとゴブリンは気絶しただろうしあとは止めを刺すだけだ。


 ちなみに俺はというとさっきから襲いかかってきているゴブリンの攻撃を身軽に避けている。


 ゴブリンも体力を消耗しすぎたのか息を切らしながらこちらを睨みつけてくる。


 俺は瞬がゴブリンに懐にしまってあったナイフで止めを刺すのを見届けてから一瞬で相対するゴブリンに距離を詰めてからゴブリンの後ろに回り込み首に向かって手刀を叩き込む。


 ゴブリンは白目を向いて気絶してから地面に倒れていく。


 俺も瞬と同じようにナイフを取り出してから首を掻っ切る。


 ちなみに玲音は既にゴブリンを倒していたようでゴブリンから素材を剥ぎ取っている。


 瞬も玲音も初めての戦闘だったからか他人を気にしている余裕はないようで俺の戦闘は見ていなかったようだ。


 俺の戦い方は見られて困るものではないが、戦い慣れていると思われると色々面倒な事になりそうなので見られていなくて良かったと思う。


 俺は二人の素材を剥ぎ取る様子を眺めながら自分の倒したゴブリンから素材をはぎ取るのだった。

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