ソード様、冒険者を目指す!
けたたましいアラームの音が聞こえる。
眠気まなこをこすりながら時刻を確認すると7時だった。
おかしい、今日は休日だから9時にセットしていたハズだが、どういう訳か2時間も早く設定されていた。
とりあえずアラームの音がうるさいのと設定ミスに苛立った俺は時計を窓から投げ捨て、再び寝ることにした。
その時、下から声が聞こえてくる。
ソード様〜!もう準備出来ましたか〜?
準備?なんの事だかさっぱり分からないのと昨日飲みすぎたこともあり、早々に二度寝しようとしたがその瞬間、ドアが開けられ俺の使えない奴隷であるヒルスが顔を覗かせた。
ソード様〜?起きてますか?
チッ…うるさいなぁ…今日は特になんの予定も無かったハズだろ?早くどっか行けよな、俺はまだ寝てるから。
えっ!?今日はギルドに行って冒険者登録をして、その後一緒にお買い物に行ったりするって言ってたじゃないですか!?
そうだっけ?じゃあお前が代わりに行ってこいよ、俺は寝てるから。
と言い俺がベットの中に潜り込むと、ヒルスは勢いよく掛け布団を引っ剥がした。
酷いですよソード様!今日はデ、デートもしてくれるって約束してたのに…グスン…ひどいですよ…グスン…
あーうるさい!分かったからグズるな!準備するから下で待ってろ!
本当ですね!?また寝てたらベット壊しますよ!
壊されてたまるか!これ10台目だぞ!
流石にベットを壊される訳にも行かないので、俺は仕方なく出掛ける準備をする事にした。
とりあえず今日は冒険者登録するので一応それらしい格好をして、1階に向かった。
わぁ!ソード様!すっごくお似合いですよ!その石の剣とか!奮発した甲斐がありましたね!
石の剣が似合うってなんだ!もういい、さっさと行くぞ!
あっ、待ってくださいソード様〜!
とりあえずまずは冒険者登録だからギルドに向かうか。
はい!ソード様!
こうして、俺の冒険者としての旅が始まろうとしていた。