【あらすじ・設定】(初見の人はスルーしてください)
〈『キジンの復活』編 梗概〉
『キジンの復活』編(stage,22まで)のあらすじです。
結末まで全部書いてあるので、完全にネタバレです。
先にstage,22まで読んでいただければネタバレはありません。
ネタバレ回避のため、ここは読まずにstage,1から読み進めていただければ幸いです。
***
【あらすじ】
ゲーム世界の主人公とコミュニケーションを深めてクリアを目指すRPG『エンター・クロス・ファンタジー』──通称ExPを始めた日本の東京に住む女子大生の『アスカ』。
一方、ドミリュー王国の辺境の村で、女神とともに魔族を倒した英雄の伝説の剣を守る一族の一人、『ガウル』。
ガウルが魔族に襲われたその時、女神として彼の前に現れたのはアスカだった。
そんな彼女からガウルの世界はゲームの中の世界だと知らされ、ガウルは衝撃を受ける。そんな自覚はどこにもなかったからだ。
新たな英雄としてアスカが遊ぶゲームの主人公となったガウルは、ゲームのキャラとしてアスカに体を操作されることになってしまった。
二人羽織のようにアスカとガウルの息は全く合わなかったが、なんとか魔族を倒すことはできた。
しかし、自分の体を勝手に操られることに不快感を覚えたガウルはアスカのことを全く信用せず、仲もギクシャクしてしまい……
仕方なく、英雄として世界を救うべく村を旅立ったガウルは、道中で召喚士の『シェルティ』とくのいち忍者の『リゼ』、そして王国聖騎士の『サアル』と出会い、王都を目指した。
その間、襲い来るトラブルに、なんとかアスカとコミュニケーションをとって乗り越えていくうちに、次第に仲を深めていくガウルとアスカ。
王都にて、魔族の中でも凶悪な種族、『鬼人』の存在を知る。かつての英雄に倒された魔王は他ならぬ鬼人だというのだ。
今は封印されていて鬼人の存在は確認されていないが、復活の兆しが見られてガウル達は調査に向かう。
絶対に『鬼人の復活』を阻止せねばならないと──
調査に向かった先でガウル達はうっかり『オージン』という鬼人を目覚めさせてしまった。しかも彼はなぜかアスカの秘密を知っていた。
その理由を語る前にオージンが封印していた『機人』が復活してしまう。
実は機人こそが魔王をも超える凶悪な存在で、阻止すべきは機人の復活だったのだ。
オージンの協力もあって、ガウル達は機人を退けることに成功するが、旅はそこで終わりそうもなかった。
こうしてガウルとアスカは機人から世界を守るすべを探すことになった──
って、シリアスそうにあらすじ書き連ねてるが……この物語って、ほとんど最初から最後までギャグばっかりじゃねぇか! しかも主役であるはずの英雄が不憫すぎるってどんな罰ゲームだよッ!──とガウルは申しております。
《アピールポイント》
現実世界とゲームの仮想世界の人間が交流を深めて世界を救う物語。
でも、実際は仮想世界の主人公が不憫コメディ……でいいと思います。
《世界観設定・用語集》
・『エンター・クロス・ファンタジー』
略称は『ExP』。日本で発売されたゲーム。ゲームの中のキャラがリアルすぎて異世界交流ツールのようだと評判だ。
本当に異世界と繋がってる……かもしれないが、真相は謎である。
・『剣と魔法の世界』
主人公アスカが選んだゲーム世界。もう一人の主人公ガウルが住んでいる世界。文字通り剣と魔法中心文化の世界だが、銃とかも普通に出てきてアスカは名前詐欺だと言っている。
ガウル達は「自分達の世界」とか「この世界」としか言わないが、一応、キフォウ・ヴォートルという名がある。
・『戦女神』
ガウル達の世界の伝説。魔族が復活して世界が滅びそうになった時、自身が見定めた英雄と共に世界を救う。
実はゲームプレイヤーのことであり、アスカのことである(プレイヤーの性別を男にすると戦神に名前が変わる)。
戦女神は英雄以外に姿も見えず声も聞こえない。
・『戦女神の英雄』
戦女神に見定められた人間。『英雄剣』という神剣を授けられ、常人を超える力を得る。
実はゲームの主人公のことであり、ガウルのことである。英雄剣を抜いた時だけプレイヤーに体を操作される。ガウルにとっては体を乗っ取られた状態。
・『戦女神と英雄の関係性』
お互いにコミュニケーションで絆を深めて世界を救う旅に出る。しかし、英雄もただの操り人形になるわけではないので揉めることもあるだろう。アスカとガウルはボケとツッコミだが、普通に仲良くなることだってできる。
・種族『人間』
ガウルを含む、普通の人。寿命など日本人のアスカと何ら変わらない。ただ、魔法を使える者は存在する。髪の色も鮮やか。
・種族『魔族』
魔力に長けた人ならざる者。人間達は人間ではない種族を全てこう呼ぶ。いわゆる総称。
・種族『魔人』
青い肌、羊のように巻いた角、コウモリのような翼を持つ魔族の一種。空も飛べる。
人間達がイメージする魔族は魔人のこと。魔族は魔人しかいないと思っている人間の方が多い。
自分達が魔族の長だという意識が高く、他種族を見下している者がほとんど。実際は鬼人に大きく劣る能力しかない。
大昔は鬼人に支配されていた時代もあり、鬼人に対しても敵対心が強い。
・種族『鬼人』
赤褐色の肌、頭に牛のような二本の角、虎柄の尻尾を持つ魔族の一種。歴史に埋もれていて人間達に存在を覚えられていなかった。
明らかに魔人よりも強力な魔力を持っているが、隠れているのか封印されているのか存在を確認できていない。
魔人達を力で支配していた時代がある。
・種族『機界人』
金属の体と人間の倍以上の巨体を持つ無機物生命体。厳密には魔族ではない。彼らも歴史に埋もれていて人間達に存在を忘れられていた。
正式名称は『機人』だが、鬼人と同じ読みなので便宜的に機界人と呼ぶ。
彼らは全ての生き物──有機的な生命体の存在を世界から消し去ろうとしている。そのため、人間だけでなく魔人や鬼人に対しても敵である。
倒すと大陸ひとつは簡単に吹き飛ばすほどの自爆をするので封印するしか手段がない。
・地名『ドミリュー王国』
ガウルが住む王国。一番広いドミリュー大陸全土を統べる国。王都は『ドミル・サントロウ』。普通は王国と呼ばれている。
文明の発展も進んでおり、人口も通常軍備も魔法軍備も人間の国では一番だ。
外国との戦争や内乱などもなく長らく平和が続いていたが、近年は魔人達の襲撃を受けるようになった。
『王国聖騎士団』というエリート騎士団もあり、騎士が権力を持つ国である。
お金の単位は1オル。
・地名『セイオヴェスト首長国』
セイオヴェスト諸島の五つの島に五人の首長をおいて国を形成している。王国の西側に位置する国。
島の名前はイチューノ、サントレ、チンク・エイツ、ニドゥーエ、クワット・ロッシという。
大昔は王国の領地だったため、文化は王国とほぼ変わらない。一番王国に近いイチューノ島は五〇キロほどしか離れておらず、昔から今でも交流は深い。
魔法使いが多く住み、その地位も高い魔法大国。ただ魔法軍事力よりも文明発展に力を注いでいる。
お金の単位は1オーロ。
・地名『ナンスッド森使国』
『森使』という存在を君主におく緑豊かな森林の国。王国とは文化が異なり、言語も違う。文字は現実世界で言う『漢字』を使う。
自然を愛し、自然と共に生きようと考える者が多く、王国とはかけ離れた独特の文化と技術を持つ。
王国の南方にあるが距離が離れている上に、南方海域では大嵐が起こるので交流は少なかった。近年では魔法文明が発達して魔法で嵐を制御できるようになったので、定期的に船が出ている。
お金の単位は1キヌ。
・地名『トウノール大陸』
鬼人の国があったとされる大陸。王国の北東部、ほど近い海上にあったようだが、今では存在していない。
鬼人みずから魔法で消えたのか、他の勢力に封印されたのか、はたまた機界人に破壊されて海に沈んだのか定かではない。
・地名『ホクロイワン大陸』
世界の北の果てにある大陸。極寒の地。
大昔、一体の機界人が自爆して滅ぼしたとされている。一切の生命体が消えた滅びの大地でもある。
今現在は密かに魔人達の拠点があるのでは、とされているが、魔法をも跳ね返す吹雪に阻まれて人間達では近付けないので、現状を知るものはいない。
・スキル
就いている職業や持っている武器によって覚える技の総称。英雄特有、魔族特有のものも多い。魔法もスキルの一つである。
攻撃だけでなく、回復や防御など効果はさまざま。常時発動しているものや、一回使うともう一度使えるようになるまで時間がかかるものもある。
・魔法『四大元素魔法』
炎、水、風、大地の四種類の魔法の総称。生まれつきの素質にも左右されるが、専門の学校で勉強・特訓すれば、誰でもある程度は習得可能。ほとんど攻撃魔法しかない。
魔法使い自身や味方は認証することでダメージを与えなくなる。逆を言えば認証しなければ自爆も可能。
魔族がもたらした技術として、『魔族の遺産』などとも呼ばれている。『魔族の(攻撃・戦闘)法』の略称で魔法と呼ばれている。
上の句と下の句に分かれる呪文を唱えるが作中ではでてきていない(stage,22現在)。
炎なら赤、水なら青、風なら緑、大地なら黄色に魔力が輝く。二種類以上の属性が混ざった魔法もある。
・魔法『召喚魔法』
四大元素魔法の全ての属性を使えるようになると同時に操れるようになる『時空魔法』の一種。離れた場所の物の瞬間移動や想像上の物を実体化できたりする。
・魔法『時空魔法』
召喚魔法、封印魔法などが属する高位の魔法の総称。
時空魔法には、暗殺者の瞬間移動能力なども含まれているため、定義が広い。
しかし、魔族しか使えない本来の魔法『オリジナル魔法』である場合が多い。
・魔法『光魔法』
四大元素魔法に属さない魔法。別名、神聖魔法。人間しか使えないとされている。
魔族の遺産と呼ばれて忌み嫌われていた歴史を持つ四大元素魔法とは違い、こちらは人間達の神がもたらしたものとされている。魔族の法の略称である魔法があてられたのは反魔法使い勢力のせいだが、その勢力が鎮圧された現在では便宜的に光魔法と呼ばれるようになり、『光を放ち、魔を滅する法』などと強引にこじつけている。
人間が使える魔法の中では最も強力だが、生まれつきの素質に大きく左右されるため、使える者は一番少ない。
光を放つだけでなく雷も操る魔法だが、味方認証しなくても味方に危害を加えることは少ない便利な魔法。
・魔法『回復魔法』
分類は光魔法だがオリジナル魔法でもあるので魔族も使える。女神のスキルにも似たようなものが存在する。
傷を癒やす他に身体能力を高めたり状態異常を治す魔法もこちらの分類。
たとえオリジナル魔法であっても死者を蘇らせる魔法は存在しない。
・武器『剣』
英雄剣以外の普通の剣。騎士達が使う『細剣』、暗殺者が使う『短剣』など種類がある。
技は職業によって様々。メインキャラではリゼが主に扱う武器。
・武器『杖』
魔法使い系の職業に就く者が扱う武器。四大元素魔法向けの『長杖』、回復魔法向けの『短杖』などの種類がある。警棒も短杖の一種。
魔力を高めるための武器であり、殴っても大したダメージは与えられない。一応、警棒が一番攻撃力がある。
警棒以外は大抵、先端には宝石が施されており、魔力の属性によって輝く。
メインキャラではシェルティ、オージンが扱う。
・武器『銃』
火薬ではなく魔力で弾を発射する武器。どうやって作られた物かわかっておらず、人間の間ではロストテクノロジー扱い。『古代の遺産』と呼ばれている。
数に限りがあるため、王国のエリート騎士にしか与えられていない。
金属の実弾と魔力をこめた弾がある。魔力弾は魔法に近い。
離れた場所から攻撃できるが、威力は総じて低め。メインキャラではサアルが扱う。
『キジンの復活』編のメインキャラ詳細やスキル詳細は第24~25部分にあります。そちらをご覧ください。