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memory-真編その3

僕たちは本当はもう死んでいる。


そう言った加藤の言葉は俺が考えていたこととほとんど、いや、全く同じものだった。


「やっぱりか・・・・・・・」


俺の顔を見て加藤はそう呟く。


「君は自分が、いや、ここにいる皆がもう死んでいることにもう気づいていた・・・・・・・・・どうやって気づいたか教えてもらってもいいかい?」


俺はうなずき話し始めた。俺が取り戻した二つ目の記憶を・・・・・




「あっ・・・・・・・あぁぁぁ。」


俺は倒れている女の子・・・・・・・カナを抱きしめながら泣いていた。カナの頭からは血が溢れだしとても助かるようには見えなかった。


「カナっ・・・・・・・カナぁ・・・・・・・・・」


俺はカナのことを揺さぶりながら声をかけたがその瞳が開くことはなく、胸が上下することもなく、ただ俺の揺さぶりによって力無く体が揺れ動くのみだった。




「なるほどな・・・・・・カナちゃんが死んでいる場面の記憶を取り戻すことで推測出来たと言うことか・・・・・」


俺は無言でうなずく。


「それなら君はどうしたいんだい?」


「どういうことだ?」


いきなりの質問に思わず疑問で返してしまう。


「君はどうなりたいのか・・・・・ということだよ・・・・・」


「俺は・・・・・・・」


正直まだどうしたいのかわからなかった。


「まだ、決めきれないならそれでいい・・・記憶を取り戻してからでな。」


そういうと俺の目の前にいくつもの「記憶の鍵」を置いた。


「さぁ、記憶の世界へいってらっしゃい。」


俺はその言葉に頷くと「記憶の鍵」に手を伸ばした。

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