目覚めて
僕は誰なのだろう?
そして、ここはどこなのだろう
一つだけわかっていることは・・・・・・・僕は自分を探すためにここにいるということだけだ。
30分前
「ここはどこだ?」
僕の目が覚めた時の第一声はそれだった。
他にも突っ込むべき所はあったはずなのだ。自分の記憶が全くといって良いほど無いこととか他に人がいないこととかその他もろもろ。
今いるところはどうやら体育館?みたいな場所のようだ。
「マイクテスマイクテス。只今マイクのテスト中只今マイクのテスト中本日は豪雨なり本日は豪雨なり。」
そこって普通晴天じゃ無いか?そう突っ込む暇もなかった。
「今、そこは晴天じゃ無いか?とか思ったやつは突っ込みの才能が皆無です。」
「うっせぇよ!ほっとけ!!」
「えー・・・・・・今から自分探しのルールを説明します。」
自分探し?
「今からあなた方には自分の記憶を探してもらいます。」
あなた・・・がた?
「一つの場所には一人しかいませんが、この放送は皆さんに聞いて頂いております。参加人数などはお話しすることはできませんので、悪しからず。」
どういうことだ?
「続きましてルールの説明をします。この校舎内にはあなた方の記憶の鍵となるものが存在しております。その鍵に触れることで記憶がアンロックされることになります。しかし、さいごの記憶の鍵だけはこの校舎内にはありません。」
結局それを探せば良いのか?
「また、校舎内から出ることはできません。校舎内で探してください。」
「鍵は一人につき20個あります。そして、皆さんの最後の鍵は私の手元にあります。20個目の鍵は19個の鍵を全て見つけた人にその人の鍵を渡します。」
つまり鍵は19個集めれば良いっていうことか?
「制限時間はありません。また、校舎内でのケガや病気は直ぐに治るようになっております。その点はご心配なく。また、質問は一切受け付けません。それではいってらっしゃいませ。」
その声と同時に放送が切れた。
「さてと・・・・・どうするかな?」
正直このままここにいてもやることなんてなにもない。
「まぁ、じゃあこの自分探しってのをやってみますか。」
こうして僕は体育館を後にしたのだった。