表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クレイジーフルムーン  作者: もやし騎士ヴェーゼ
第一章 魔神姫の乱
6/39

第五話「友情の一撃」

 薄暗い森の中、レンガで鋪装された地面が広がる場所に、俺達の目指していた遺跡があった。

 ここはかつて、繁栄を極めた地下帝国だったと昔見た本に書かれていた。

 しかし、崩れた外壁に蔦や苔が生い茂り、そうだったとは思えないほどに荒廃しきっていた。

「酷い有り様だな、滅亡した後はほとんど手をつけられてないみたいだし」

 俺は身長ほどの長さがある草を、剣で切りながら先に進んでいく。

 その俺が切り分けた道を、ゲルニカがついてきている。

「火山の噴火と、地震の影響で復興が不可能だと判断されて、皆ここから、離れていったらしいです。そして今や、誰も寄り付かない遺跡となったわけです」

 ゲルニカは周囲を見回しながらそう言った。

 おそらく、どこから来るかもわからないコントネットに警戒しているのだろう。

 俺も少し緊張を強めて、先に進んでいった。


 俺達は三十分ほどかけて外側を探したが、コントネットの手がかりは全く見付からなかった。

「……とりあえず外には居ないようだな。残るは地下迷宮、この遺跡の本体だけだ」

 俺はそう言って、地下へと続く長い階段を覗く。

 その中は真っ暗な闇が広がり、凄まじい威圧感が漂っていた。

 俺達はその階段を踏み外さぬように、ゆっくりと降りていった。

 すると、ゲルニカが階段の途中で、思い出したかのようにポケットに手を入れる。

「……やはり暗いですね、こういうときは――」

 そう呟いたゲルニカがポケットから何かを取り出す。

 薄暗くて見にくいが、二つの宝石みたいな物のようだ。

 俺には、その宝石のところがぼんやりと光っているように見えた。

「これは光石といって、闇を取り込んで光に変換する宝石です。二つあるので、一つはハルトさんにあげます」

 ゲルニカがそう説明して、光石を一つ差し出してきた。

「ありがとよ、これで安全に降りられるかな」

 俺はそう言って、光石を受け取り、手のひらの中に入れる。

 すると、俺の指の隙間から眩しいほどの光が放たれる。

「……くっ、何だ!?」

 俺は目を細めて、閉じていた手を開く。

 それと同時に、光はどんどん弱まり、ぼんやりと輝く程度になっていった。

「おそらく、手を握った時にできた影を吸収しただけでしょう、大丈夫ですよ」

 ゲルニカが冷静にそう言って、笑いながら階段を降り続ける。

 やっと階段の一番下が見えてきたようだ。

 光石は周囲の闇を吸収して、より強く輝きを放つ。

 俺は最後の二段ほどをジャンプで一気に降り、周りを見渡す。

 所々に固まった溶岩が地面に残る、ひび割れた通路が長く続いているようだ。

「溶岩が流れこんだせいで滅びたはずだが、中は普通に通れるみたいだな」

 俺はそう言って、近くにあった黒い溶岩を剣で軽く叩く。

 すると鉄を打つような、いい音が返ってきた。

 どうやら、既にしっかりと固まっているようだ。

「ええ、幸い溶岩はなめらかだったらしく、そのまま一番深いところに流れていったらしいので、この辺りに残ってるのは少ないですよ。とりあえず、この迷宮の構造を確認しましょうか。周りへの注意は任せましたよ」

 そう言ったゲルニカが赤い染料を取り出して、地面に丸い魔方陣を描く。

 俺はその間、コントネットが来ないか通路の奥を見て、警戒に入った。

「――炎よ、全てを見通し進むべき道を指し示せ!」

 ゲルニカの呪文に反応し、染料が炎を上げる。

 しかし、前回とは違い、茶色く染まっていき、細く長い炎となっていく。

 それは曲がりくねり、枝分かれして、迷路のようになる。

 伸びるのが終わると、一番下の部分から赤く染まりはじめる。

 その赤い線は、まるで道案内をするかのように、一つの先端まで一本に伸びる。

 ゲルニカは、それを素早く手帳に記してゆく。

 そしてペンをくるりと回し、ポケットに入れると、その炎は縮んで消えていった。

「……はい、書き終わりましたよ。それではコントネットを探しましょうかね」

 ゲルニカが光石を前に突き出して、通路の先へと進んでゆく。

「了解した、じゃあ手早く終わらせようぜ」

 俺は気楽にそう言って、ゲルニカの後を追う。

 俺達は光石の薄明かりの中、周りの気配を探りながら進んでいった。


 幾度も通路を曲がり、目の前に十字路が見えてくる。

 そこで何かが軋む音、それに複数の足音も聞こえる。

 それは十字路の先、右側の通路からゆっくりと近づいてきている。

 こんなところに一般人がいるのはおかしい、おそらくコントネットだろう。

 俺は剣を構えて戦闘の準備を整え、角をじっと睨みつける。

「誰だ、人間か!?」

 俺は念のため、角に向かい大声で呼び掛ける。

 しかし返答は無く、淡々と近づいてくる足音がするのみだった。

 すると足音がぴたりと止み、コントネットがぬっと顔を出した。

「――侵入者を発見、戦闘意志確認、排除します」

 淡々と台本を読むような声で、コントネットは誰に向けるわけでもなく言った。

 それと同時に、ゲルニカがポケットから呪文の書かれた紙を取り出し、コントネットに向かって飛ばす。

「一撃で仕留める、食らえっ――デストロイフレイム!」

 ゲルニカが呪文を唱え、すぐ後ろに引き下がる。

 俺は剣で受け身の構えを作り、目を細めた。

 すると宙を舞っていた紙が閃光を放ち、周囲を白昼のように照らした。

 その直後に、紙から真っ赤な炎が上がり、広がっていく。

「危機確認、回避し――」

 コントネットの声を遮るように、爆発音が鳴り響く。

 不意に発生した凄まじい火柱と爆発は、コントネットに抵抗する暇すらも与えずに飲み込んでいった。

 爆発は、十数秒ほど続き、地面から瓦礫を引き剥がしていった。

 煙で視界が悪い中、俺は飛んでくるその瓦礫を、剣で叩き落としていく。

 そうしている内に、ゆっくりと煙が引いてくる。

 するとそこには、焦げ跡と地面に残る窪みだけが残っていた。

「……ついにやりました、任務完了です!」

 ゲルニカはガッツポーズをして、嬉しそうに叫んだ。

 俺も目標を達成できた喜びに、柄にも無く微笑んでしまう。

「よくやったな! これでお前の目的は達成できたわけだな」

 俺はゲルニカの肩を軽く叩き、剣を鞘に納める。

 そして、コントネットの居た場所を見ると、窪みの中に八つの何かで削り取られたような跡が見えた。

 それはまるで、コントネットがここに衝撃を加えたかのような……

「――標的を再確認、攻撃モードに移行します」

 俺達の後ろから、コントネットの声が冷たく響く。

 その瞬間俺は、回り込まれたことを理解した。

 そして振り向く間も与えずに放たれる鋭い攻撃。

 ゲルニカは完全に隙を突かれ、右腕にコントネットの爪が食い込む。

「がぁっ!!」

 悲鳴をあげながら、ゲルニカは勢い良く通路を転がっていく。

 あまりのことに、俺はあっけに取られてしまっていた。

 やばい、このままでは二人ともやられる。

 そう思った俺は必死に考えを巡らせる。

 ゲルニカと共に退却する時間を、少しでも稼ぐことができれば……

 ゆらゆらとこちらに向かってくるコントネットに剣を向けつつ、ゲルニカの方に目を移す。

 ゲルニカは顔を歪めて、片腕で立ち上がろうとしていた。

「……ハルトさん、早く逃げてください!」

 ゲルニカはそう言うが、自分だけでは帰るのすら困難だろう。

 左手で頬の汗を拭い、肺の中に溜まった二酸化炭素を一気に吐き出す。

 瞬間、手の中からぼんやりとした光が目に入ってきた。

 この窮地を脱するには、この方法しかない。

 そう思った瞬間、俺は素早く前に飛び上がっていた。

 そして、コントネットの目に向かい、全力で剣を振り下ろした。

 しかしコントネットはそれに反応して、瞼を閉じてガードをする。

 鉄を打つ音が鳴り響き、手に小刻みな振動が伝わってくる。

「……固い、流石最強だ、この程度では効かないよな」

 俺は剣の反動を使い、ゲルニカの方に飛ぶ。

 地面を滑りながら移動し、剣を地面に突き立ててブレーキをかける。

 賭けにはなるが、これしか手は無い、さあ瞼を開けろコントネット!

「標的、認識中です、確認しま――」

 コントネットが瞼を開いてこちらに向き、俺達を見つける。

 それに合わせて俺は、手の中の光石を一気に握り締める。

 覚悟してやった俺自身も目を背けるほどの閃光が、十字路を真っ白に染め上げる。

 その時、コントネットは腕を目の前で交差させて、光から目を守ろうとした。

 俺達が視界から消えたその瞬間を見逃さず、俺は行動を開始する。

 俺はその間にゲルニカを担いで、入り組んだ道を走り出した。

「……標的、見失いました。探索モードに移行します」

 コントネットの無機質な声が、後ろから聞こえてくる。

 とりあえず隠れる場所を見つけなければ。

 きょろきょろと周りを見て、手頃な場所を探し出そうとする。

 すると、横にはコントネットが通れそうにない程度の大きさの亀裂が見つかった。

 そこにゲルニカを先に滑り込ませて押し込み、俺もその中へと入る。

 その先には壁が崩れ落ちてできた手頃な穴があった。

 俺は壁の穴にゲルニカを優しく寝転ばせた。

「とりあえずは撒けたと思う。回復魔法でなんとかなりそうか?」

 俺はゲルニカに問う。

 ゲルニカは自分の腕の傷を確かめて、顔を歪める。

「くっ、骨が折れてしまっています、これではさすがに治せません……」

 涙目になりながら、ゲルニカが言う。

 ゲルニカの魔力ですら治せないのか、これでは移動するのは難しいか……

 俺は顔を落として、何か手を考え出そうとする。

 その時、腰に下げた剣が目に入ってきた。

「……いやまだわからんぞ、ミラジウムがあるじゃねえか。試してみてくれ」

 俺はミラジウムのことを思い出し、剣を鞘から引き抜く。

 そしてゲルニカの、負傷していない方の手に渡す。

 ゲルニカは剣の装飾を傷口の近くに当てて、回復魔法を唱えはじめる。

 しかし、傷が塞がることすらなかった。

「駄目です、ミラジウムを使っても治りません……」

 ゲルニカが一つため息をついてそう言った。

 傷口が相当痛むはずなのに、冷静なのは変わってはいなかった。

「ミラジウムでも駄目だとなると、どうすればいいんだよ……」

 俺は通路の先を睨みながら呟く。

 こうしている間にも、コントネットはどんどん近づいているだろう。

 そうなれば、一巻の終わり、俺もゲルニカもここで死ぬことになってしまう。

 そんなのは嫌だ、俺は国の皆を救わなくてはいけないんだ。

 ゲルニカだって、コントネットを倒して師匠の元に帰るんだ。

 そのために必死で奴の行動を思い出す、弱点は何かないのか。

 光石を使えば一時的に怯ませることはできる、だが確実に倒せるダメージを入れられるわけがない。

 現れたならば、小細工をする暇すら無いほど素早く襲いかかってくるだろう。

 あれ、そこまで早いのならば、いくら固くても関節が劣化しているんじゃないのか?

 いや、そうだとしても、その素早く動く関節に当てらるほどの正確さは、俺には無い。

 これは非常時の最終手段レベル、他に何かないのか。

 必死に考え込み、頭を掻き回して虚空を睨む。

 その時、俺の耳に再び何かの軋む音が微かに聞こえた。

 暗闇で見えないが、もうここまで来てしまったのか……

「……ゲルニカ、奴が来た。剣を返してくれ」

 俺はゲルニカにぼそりと呼び掛ける。

 しかし、返事は返ってこなかった。

 心配した俺は、ゲルニカの口元に手をかざす。

 小さな寝息を立てている、生きてはいるようだ。

「どうやら、気絶してしまったのか。 仕方ない、俺一人だけだが、ここで食い止める!」

 俺はゲルニカの手から、ゆっくりと剣を回収する。

 通路の先の暗闇から、止めどない足音が聞こえる。

 俺は剣を構えて、光石を使いやすい位置のポケットにしまう。

 いつでも戦える、絶対にここで奴を倒す。

 その刹那、コントネットが俺の目の前にいた。

 途中から全く気配を感じなかった、まるで瞬間移動したかのようだった。

「――標的、確認しました、攻撃モードに移行します」

 コントネットが無機質な声を出しながら、こちらを向く。

 やばい、攻撃が来る、だが逆に最終手段を行うチャンスでもある。

 俺は最大の力を込めて、コントネットの足に向かって剣をぶち入れる。

 剣は関節を叩き割って、足を三本吹っ飛ばした。

 その飛んだ足の一本は右腕の爪に当たり、へし折っていった。

 そしてバランスを崩したコントネットは、大きな音を立てて横向きに倒れた。

 俺は首をぶった切って、止めを刺すために顔に向かい走り込む。

「――攻撃しますッ!」

 コントネットは腕を地面に叩き付け、一気に起き上がると、俺に右の拳を叩き込む。

 それは腹にめり込み、壁に向かって俺をぶっ飛ばした。

 そして俺は壁に背中からぶつかって地面に転がり落ちる。

「……かっ、はあ、ぐぅ……」

 爪が無かったとはいえ、息ができないほど苦しい。

 段々と目の前が真っ白になっていく、俺はこのまま死んでしまうのか?

 死にたくない、皆を、ゲルニカを助けないといけないのに――


 ――息苦しさがだんだん消えてゆくのを感じる。

 ゆっくりと起き上がり、目を開けて状況を確認しようとする。

 しかしそこには、真っ白で何も無い空間が広がっていた。

 俺は死んでしまったのだろうか、それすらもわからない。

 目を擦って周りを見渡すと、真っ白な空間の中に一人の少年がぽつんと立っていた。

 無表情でこちらを見ている少年の手には俺の、ミラジウムの剣が握られていた。

「……お前はあいつを倒せるほどの力がほしいか?」

 その少年はゆっくりと口を開き、俺に向かって話し掛けてくる。

「ああ、奴を倒したい、そして皆を、ゲルニカを救う、たとえ俺がどうなろうとも!」

 俺は少年に向かい、声を荒げて叫んだ。

 それを聞いて、少年が笑いながら手に持っていた剣を離す。

 地面に突き刺さった剣は鋭く尖り、刃を赤く染め上げていった。

「行け、ハルトよ。我が与えたるは友情の力、ゲルニカとの絆の力だ」

 その少年は地面を蹴って横に退き、すうっと消えていった。

 少年の言葉の意味を無意識に察した俺は、走りながら剣を掴んで一気に引き抜く。

 その瞬間、白い空間が掻き消え、目の前が遺跡の中に変わる。

 コントネットは相変わらず、そこに凄まじい威圧感を放ちながら立っていた。

「――異常発生、標的の生存を確認、攻撃を再開します」

 コントネットは無機質な声を少し振るわせながらそう言った。

 俺は右手で握っている剣を両手に構え、コントネットに向ける。

 すると、その刃から炎が吹き出てきて、より鋭く長くなる。

 その炎は俺の全身にも巻き付いていていく、まるで俺を守るかのように。

「……そうか、これがゲルニカとの絆の力!」

 俺はそれを信じ、一気にコントネットの懐に滑り込む。

 そして下からコントネットへ目掛け、剣を振り上げる。

「標的、見失ギッ!」

 コントネットはその体格からは考えられないほど吹っ飛んで、天井にぶつかる。

 そして落下してくるのを狙い、横に向かって薙ぎ払う。

 すると右腕が吹き飛び、胴体までもひしゃげていく。

「――理解フノヴゥゥアアア!!!」

 コントネットは壊れたかのように叫び、残った足で横に飛び退く。

 そして渾身の力で爪を、俺に振り立てようとする。

 しかし、それも俺を守る炎により、一瞬で消し炭と化してしまう。

「……止めの一突きだ、喰らええぇぇぇ!!!」

 俺は凄まじい勢いで突きを放ち、コントネットに食らわす。

 コントネットの胴体を貫いた剣は、コントネットをまっすぐに吹き飛ばしていく。

 その炎はどんどん伸びてゆき、壁を破壊し突き抜けてゆく。

 するとコントネットの身体が光り、闇の中に消えていった。

「自爆装置作動――」

 見えないほど遠くでそう聞こえたかと思うと、爆音が鳴り響く。

 やった、これで今度こそ完全に倒すことができた。

 剣に目をやると、元々俺が持っていた姿に戻っていた。

 俺の身体の周りに渦巻いていた炎も消え去っていた。

 剣を鞘に戻して、周りに転がる瓦礫の山を見渡す。

「今の力は何だったんだ……それより、ゲルニカは無事か!」

 俺はゲルニカの居る壁の穴に駆け寄る。

 そして、前と同じように寝息を立てているゲルニカを揺り起こす。

 閉じた瞼にぎゅっと力を込めて、眠たそうなゲルニカが起き上がる。

「……あれ、ハルトさん? ここは一体、コントネットは?」

 状況が理解できていないゲルニカは、俺に状況を問いかけてくる。

 俺は笑いかけて、壁を突き抜けている焦げ跡を見せる。

「ああ、ぶっ倒してやったさ、俺達の力でな」

 そう言って、ゲルニカの傷に目をやった。

 服の裂け目から、綺麗な肌が覗いている。

 しかし、傷口はどこにも見当たらなかった。

「おい、傷口が塞がっているじゃねえか。」

 俺はそれに驚いて、指を差して叫んだ。

 ゲルニカもそれを見て、驚いた顔を見せる。

「あれ、治ってる! もしかしたら、ミラジウムが効いたんですかね」

 ゲルニカがそう言って、無邪気な笑顔に変わっていく。

 そして壁の穴の縁から出て、ゆっくりと背伸びをした。

「まあ、細かいことはいいじゃないかよ、無事に終わったんだしさ」

 俺は横目で焦げ跡を辿っていくと、その先に階段が見えた。

「おや、どうやらこれは好都合、ゴールまで道ができたみたいですね」

 ゲルニカがそちらを向きながら、指を差して言った。

 俺もそれを見て、微笑みながら頭を掻いて欠伸を噛み殺した。

 階段の先には、夕日の光が覗いているのが見えた。

 鬼の角まであと3日ぐらいだろうか、皆待っててくれよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ