表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます  作者: なみゆき


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/42

12

(中身アラフィフ、外見7歳もうすぐ8歳になる予定)

 初めてのお茶会で、彼女は優雅な立ち振る舞いの中、私にそっと微笑みかけてくれた。


「私はイザベラ・ド・リュミエールよ。…でも、そんな堅苦しくなくていいわ」


その言葉に、私は驚いた。

高位貴族の令嬢が、私のような身分の娘に、こんなふうに優しく接してくれるなんて。


「セレナさん、今日のドレスとても素敵。でも、裾が少し折れているから、直してあげるわ」


(自分より身分が低い娘の足元を気遣い、自ら動いてくれるなんて…なんて心が優しい女の子なの)


イザベラは、銀髪に紫の瞳を持つ、同世代の中でも最も高位の侯爵令嬢。

プライドが高く、素直になれないところもあるけれど、人に対しては公平で、芯のある少女だった。


「私、将来は…誰かの後ろじゃなくて、自分の足で立てる女性になりたいの。だから、誰かに何かしてもらうよりも、自分で動きたいの」


その言葉に、私は胸が熱くなった。

彼女の言葉は、前世の私の心にそっと触れた。


(私も、弱さを見せられなかった。誰にも頼れなかった。きちんとしていなきゃ、迷惑をかけちゃいけない――そう思って、ずっと一人で頑張ってた)


イザベラもまた、侯爵令嬢として“きちんとしなくては”という空気の中で生きてきたのだろう。

だからこそ、彼女の「自分の足で立ちたい」という言葉が、私には痛いほど響いた。


それから、イザベラとはよく遊ぶようになった。

カイルやグレイを交えた時間は、身分の垣根を越えた小さな冒険のようだった。


ドレスではなくパンツスタイルで剣を振るうイザベルは、まるで物語の中の騎士姫のよう。高貴で誇り高く、でも誰よりも人間らしい温かさを持っていた。


「セレナ、構えが甘いわ。こう、もっと腰を落として」


「うう…イザベラ、やっぱり強いね」


「ふふ、女の子だって、守られるだけじゃつまらないでしょう?」


その言葉に、カイルもグレイも目を細めて笑った。

彼らもまた、イザベラの芯の強さと優しさに惹かれていたのだと思う。



「私、誰かの守られて、いつも後ろにいるだけの人間になりたくない…。誰かに危険なことを押し付けて、自分はおびえているだけの存在にはなりたくない。」


「私は、自分の足で立ち、問題に向き合いたいの。だから、こうして剣を持つのも、私にとっては大切なことなの」



(前世で、こんな風に考えられる人が私の家族、職場で居たならば、私はきっとあそこまで疲弊しなかったはず…おばちゃんだけど、この凛々しくて可愛いイザベラと友だちになれて幸せだわ。)



彼女の強さは、誰かに見せるためのものではなく、自分自身を支えるためのものだった。


私はイザベラの言葉に、静かに誓った。



(イザベラ…あなたがどんな運命に巻き込まれても、私は絶対に味方でいる。あなたが自分を信じられなくなった時は、私が信じるから)



だからこそ、私は、今世では自分らしく生きて、彼女の隣に立ちたいと思った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ