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7 異常気象は誰のせい?

津波の不思議現象は近年の異常気象のせいにされた。

葵は皆を騒がせてしまった事に申し訳なさを感じた。せめて、今この国が困っていることを解決してから帰ろう。少しは良心の呵責が和らぐだろう。

でも、異常気象を直すには、どういう風に想像すれば良いか分らない。環境をいじれば、伝播して他に悪影響が出てしまいそうだ。大本を探し当てて、それを直せば良いのだが。

葵は何時からこの国の異常気象が起こったのかを、聞いて廻った。

どうやらここ10年以内の事らしい。

他の国は全く異常は無いのに、この国だけが変な気候変動をするようになって仕舞ったという。

葵は、若しかして魔法使いがこの状況を作っているのでは?と考えた。

葵のように想像することが得意な夢見がちな子供か、心に闇を抱えた大人か。

魔力が大きくないと実現しないだろう。子供では無理だ、大人が関係していそうだ。

魔法使いが学校を卒業するのは大体十五歳頃だ。

年齢を低く見積もっても二十五歳以下と言う事は無いだろう。

その年齢の力ある魔法使いは各領地に散らばっていて、調べるには時間が掛かりそうだ。


まずはこの異常気象の本当の原因を調べなければ成らない。

「この頃の異常気象は何処で起こっていますか。」

気象を担当している神官に聞いて見る。

「総ての領地で起こっています。北の辺境伯が納めて居る土地は、以前は雪に埋もれていたのですが、この頃の異常気象で、万年氷が溶けて洪水の被害が多発したり、南の王領は干ばつが起きたり西と東の領地の気温が著しく低くなったりと、めまぐるしく気象が変わっています。」

万年氷か。氷河のような物かな。全体に気温が上がって居るのなら、地球の温室化効果ガスの影響と似ている様だけど、この国限定なのだから全く違う。

この国だけで、他の国には影響が無いらしいのだ。やはり魔法が関係していそうだ。

「北には魔法使いがいますか?」

「勿論居ります。辺境伯ご自身が魔法使いですし、ご子息も少し魔法が使えたはずです。」

「ご子息は何歳ですか?」

「二十六歳だったと記憶しております。余り魔法が得意では無いようですが学校は卒業できたようです。」

二十六歳とは、葵の予想の年齢だけど、魔法が不得意なら当てはまらない。

親の方かしら?何かの悪意があってそうさせているのかも知れない。

西と東には対応するために魔法使いが大量に出張っていると言う。南は王都がある此処の場所。

範囲が広すぎて全く分らない。もうどうしようも無い。

例え魔法使いが原因だとしても、探し出すのは困難だ。

このまま投げ出して自分の世界に帰りたいけど、葵にはそれが出来なかった。



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