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絶望の底から  作者: 夜桜るーな
第1章 新しい風
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ep.2 じゃあ西園寺さんの席は〜

[西園寺 美来と言います。仲良くしてくれると嬉しいです、よろしくお願いします─]


俺の教室に西園寺という美少女転校生がやってきた。一番後ろの席の俺はクラス全体の様子を見てみる─


[あの子めちゃくちゃ可愛くね?]


[それな〜俺らのクラスの女子って正直レベル低いじゃん?w]


[ちょっと何よその言い方!]


西園寺さんの登場で喜びのあまり他の女子をけなす男子とそんな男子に文句を言ったり西園寺さんに向けて嫉妬の視線を浴びせる女子といったまずい雰囲気へとなってしまった。美剣先生もそれを感じたのか


[はいはーい!喧嘩はそこまで!これ以上揉めると大熊先生呼んじゃうぞ〜?]


大熊先生という名前が出た瞬間、クラスメイトたちの顔が一気に青ざめる。


大熊 正信(おおくま まさのぶ)先生、俺たち一年生の学年主任で空手・柔道の腕前はプロ顔負けだとか言われてる。他にも犯罪組織を一人で壊滅させたり、熊2匹同時に相手して完封しているとか疑惑の噂が流れている。しかも、最も恐ろしいのは全てが拳だけでの撃退だという。


そのせいであのレスリング個人206連勝の霊長類最強と呼ばれる女性と同等の実力を持つとも言われている...。


(何でこんな伝説ある人が担任やってるんだろう...)


多分、この学校の人ならみんな一度は考えることだろう。いくら神童と言われ体術を修めている俺でも大熊先生の片手で即死だろうと変なことを考える...。


[じゃあ西園寺さんの席は...あっ!早瀬くんの隣が空いてるからそこにしようか!]


[は?]


美剣先生の放った言葉により俺の意識は現実に戻されると同時に変な声まで出てしまう。


[分かりました]


そう言って美剣先生に軽く頭を下げた西園寺さんはスタスタと俺の隣の席まで歩いてくる。歩いてる姿も絵になるな...流石美少女...


[よろしくね西園寺さん]


[よろしくお願いします早瀬さん]


と言って軽くお辞儀する彼女。なんというか律儀すぎる!同級生なのに敬語だし、一つ一つの動作に無駄がない...お嬢様かなと思考めぐらせる中...


[やっとあなたに会えた...]


西園寺さんが何かを呟いたが小さすぎて何にも聞こえなかった。


[どうしたの?]


[いえ、なんでも...お気になさらず...]


軽く手を振って笑顔を見せる彼女を見て俺は前を向き直す。まあ、転校生が来たとしても俺の日常には何も関係ないしな...


そんな翔をよそに西園寺 美来の中に巡る思いは...


(これからは私のことだけを考えさせてあげるねっ()くん♡)

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