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ユートピア・オンライン〜ゲーム初心者の私が世界最大級のオンラインゲームに誘われたら〜  作者: 森の番人
第二章「Welcome, Gathering Place」

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閑話1

 今日の営業は終わりで従業員も既に退勤し店の掃除も終わったのでこの後やってくる友人のために軽く摘めるものをテーブルに用意をしつつ閉店の札をお店の前に出す。

 私、響が経営をしている古着屋は駅から徒歩10分ちょいのところにある商店街のお店の一店舗で平日は客足は少なく土日は常連客を中心にそれなりにやってくるので儲けとしては悪くは無い。

 明日は定休日であるので準備などはほとんどする必要はないので日課のオンラインゲームに没頭できるがそれ以上に優先することがあるので我慢をする。

 やることが済んで暇になったのでお店の気になるところを掃除をしていると。


「おっす!あいも変わらず掃除熱心だな響は。」


「掃除をしておかないとお店の印象が悪くなっちゃうでしょ。それに汚れが気になってお酒どころじゃなくなるからね。それと、いらっしゃい陽音(はると)この前の大会では活躍してたわね。」


 『Close』と掲げられたお店の扉からは金髪のツンツン頭で私より頭一つ分身長が低い中性的な顔立ちの男が入ってきた。

 背格好にしてはぶかぶかの上着を脱いで私の向かいにある椅子に被せて手荷物を机にどさっと置いた。


「ま、日本のプロゲーマーTop3に入る俺にかかればアメリカ相手だってどうってことはない!」


「その割には前半はフルボッコにされていたのは常連さんと笑って見ていたわ。」


「勤務時間中に常連さんとサボらず仕事をしろよ!」


 机に置いた袋から酒を取り出して盛大に飲み干してツッコミをしてきたけど、一気飲みは感心しないわね。おつまみの袋も開けちゃって。1人で勝手に始めちゃう先走りは昔と変わらない。


「試合がカッコよかったから、お店にあったあなたのチームのジャンバーを買っていってくれたわよ。今日も着てきてたわ。」


「古着屋あるってことは誰かが売ったということだけど、それを買ってくれたという怒りと嬉しさが入り混じって複雑な気持ちになるな。」


「そんなことはどうでもいいけど、今日は何か用事があるとか言っていなかったかしら。」


「ファンに喜んでもらうために俺がデザインしたジャンバーが、、、まぁいいか。そう、用事っていうのは俺って格闘ゲームメインのプロゲーマーじゃん。で、この前の大きな大会が終わったからしばらく暇な


「(プシュッ)能書きにはいいから結論をさっさと述べてちょうだい。酒が不味くなるわ。」


「人が買ってきた酒を断りもなく開けておいて酷いな⁉︎いつも通りだな俺の前だと。」


「それで暇人は私に何を話に来たの?」


「ええと俺もそろそろ格ゲーだけじゃなくて他のゲームにも手を出してみようと思ってな。それでお前がやっているゲームなんだっけ?」


 この男の記憶力の無さも相変わらずだ。


「『ユートピア・オンライン』よ。日本で1番プレイしている人口が多い神ゲー。」


「そうユートピアに参加しようと思うんだけど響はそれなりにやりこんでいるんでしょ?俺が参戦するから一緒にギルド作って遊ぼうよ。」


「無理よ、既に別の仲間とギルド結成してしまったから。あ、このお酒意外に美味しいわね。期間限定でコンビニとかスーパーにも見たことないから地域によっては売られていないのかしら?」


 珍しいお酒が美味しかったものだからどこのものかラベルを確認しようとしたら、陽音が目をぱちくりさせて口をハニワみたいに開けた滑稽な姿はここ最近の中でも最高に面白い。


「学生時代から人の面倒見はいいけどどこかのグループに属することがないだけじゃなくて、仕事も会社が嫌だからって個人経営を始めたあのお前がか。何か弱みでも握られたとか?」


「そんなわけないでしょ。ゲームで知り合った子がこの先面白いことをやらかしそうな子でね、一緒にいて混ぜてもらおうと思っているの。」


「へぇ、お前が面白いというってことは余程変わったやつなんだろうな。」


「ええ、変わった子よ。真っ直ぐな子で計画性のない行動とかゲームにも詳しくないはずなのに面白い人が集まっていくのよ。それに戦闘面でもあなたと戦えばいい線いくぐらいよ。」


「それは面白い冗談だな。なら、ギルドのリーダーのお前に許可をもらえればボコボコに出来るってわけだな。」


「何を言っているの?私じゃないわよリーダーは。」


本当にこいつは日本のトッププレイヤーなのか怪しいと思てしまう。

ただ、実際に何度か格ゲーとかを一緒にプレイして実力は本物であることは間違いはないのだけど、ゲーム以外のことになると残念なところがある。

昔はこの残念さに何度も大変な目に合わされて一度だけ真剣に怒ったことはある。それからは、多少マシな日常生活を送ってくれるようにはなった。

けど、今日は朝に「今日店じまい後に顔を出すから」の一言だけ送って本当に来るのだから困った男。


「それじゃ、その面白い奴がリーダーだっていうのか?」


「そうよ、私はリーダーなんて役職全く似合わないでしょ。」


「よし、明日さっそくやるから1週間後にはそいつと戦えるように舞台を整えてくれ。」


「あの子の予定によるわね。一応学生っぽいから土日なら空いているとは思うけど。聞くだけ聞いてみるわ。」


 それからは、陽音が持ってきたお酒とおつまみが底を尽きるまでお互いに最近のことを話しながら楽しく朝まで飲み明かした。

 明日、いや今日から始めるとは言っているけど泥酔して二日酔いでまともにゲームできないと思うのだけど大丈夫かしら。

 私は全く酔わないから全然大丈夫だけどね。

他の作品のURL

・Dear Labyrinth_親愛なる迷宮_漆黒の影と神の使徒

https://ncode.syosetu.com/n8193fh/

・少女は魔法を夢見る

https://ncode.syosetu.com/n9741iq/

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