第五十四話
「さて、皆の衆。明日はついにイベントという事で準備は出来てるか?」
「「「は~い」」」
ギルドリーダーとして少し言葉を選んで発言すると、みんなから返ってきた声が緊張感がない腑抜けた声であり、こちらが気を遣おうとした私が馬鹿らしい。
「で、ヒビキちゃんとソフィアは順調にレベルは上がったの?」
「ええ、レベルについては問題はないわ。ソフィアちゃんもレベルが30になって職業を解放して少し強くなったわ。」
「え、どんな職業のクエストに連れて行かれたの?」
「連れて行かれたなんてそんなことないですよ。レベルが上がってアイテム補給に街に寄ったら顔をベールで隠している女性NPCが現れたんです。その人からクエストを受注してクリアすると『魔道騎士』っていうよくわからない職業になりました。」
「魔道士なの?騎士なの?どっち?」
「そ、そうなりますよね。。。一応、魔法と武器による効果が上昇補正があるみたいです。」
魔法と武器の効果を上げると言っても魔道士とか騎士とかの方が上がり幅が大きそうなイメージがある。どちらも本職には及ばないぐらいものだとすると微妙、器用貧乏という一言で終わりそう。
「サイレントちゃん、考えていることが顔に出てるわよ。」
「ついつい、うっかりうっかり。けど、実際に器用貧乏になりそうだけど実際にどうなの?」
「説明を読んでみる感じでは魔力が上がることで魔法による攻撃力と防御力が向上するとのことらしいです。レベルによって取得できるポイントを魔力に割り当てることで強くなれそうですね。」
なるほど、下手にステータスを力に振るか耐久に振るかを悩むのなら魔力に割り当てることが最善になるということだろう。まぁこのギルドに魔法職がいないし、今後のプレイスタイルの方針もわかりやすいのでいいと思う。
こっちの忍者なんてスピード特化なのか程よく分散させればいいのかとか悩んでいる。
「リーダーはともかくルイスの方は大丈夫かしら?アイテムの作成とかちゃんとおわっているの?」
「必要数は作成済みですぞ。あとはイベント中にアイテム作成するための素材が少々いるぐらいですぞ。」
ルイスがちゃんと仕事をしているなんて偉いな。あとで褒めてあげよう。
「えーごほん。これで必要最低限の準備は完了しているということだよね。みんなお疲れ。あとは明日に向けてルイス以外はゆっくりと休むこといいね。」
「「はーい」」
「えっ拙者は休む暇はないのですか?」
「ルイスには作って欲しいものがあるからね。」
「素材集めもそれなりに時間いっぱいなんですぞ。。。」
ルイスが項垂れて不満たらたらでこちらを見てきて今日まで大変だったこと伺える。それを知っていてこき使うのは流石に気が引ける。
「作ってもらう代わりに素材集めは手伝ってあげるから気を落とさないでよ。」
「それでは早速行きましょうぞ。」
ルイスは意気揚々と私の手首を掴んで店を出ようとするので手で解散とソフィアとヒビキちゃんに伝えてイベントに備えることに。
しばらくはルイスに付き合っていると珍しくレアなアイテムが出てからかテンションが上がっていて少し不気味だった。




