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ユートピア・オンライン〜ゲーム初心者の私が世界最大級のオンラインゲームに誘われたら〜  作者: 森の番人
第二章「Welcome, Gathering Place」

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第五十話

「いや、本当にボス部屋の前が落ち着くなんておかしい話よな。」


 第一層でLv2の毒を貰っただけで特段苦労することなく第二層に到達した。

 ピラミッドのようなダンジョンであり、ミイラや蝙蝠には遭遇をしたのだが、幽霊とかにはまだ会っていないなとルンルンで進んでいった。

 その道中で廊下の隅っこで体格に合わない長剣を抱きしめるように怯えている黒髪長髪でボロボロの鎧を身に着けた子供?らしき人が座っていた。

 ゲーム内でモンスターと出会ったら、モンスターとわかるようなアイコンとHPバーが表示される。

 その人を見た時はモンスターと最初は思ったが、そうであるという表示がなくダンジョンも他のプレイヤーとかち合うことないダンジョンなのでNPCかと思い声をかけた。


「お姉ちゃんは冒険者?」


 そう質問をされたので素直に肯定をした。

 すると、髪で隠された顔から鋭い赤い目が見えたのでただのNPCではないなと思うのと何か危ないのかもと思ったので半歩ほど退くと先程首があったところに何かが通り過ぎていった。

 目の前の女は細身でありながら抱きかかえていた長剣をこちらにめがけて振り回した後であった。

 そこでようやくこの女の頭上にモンスターであるアイコンが表示された。


 『墓守の童の思念体』


 まだ小さい女の子の体で、何かにぶら下がっているかのように足をだらんとさせながら少し宙に浮いて剣も両手で慣れない手つきで持っている。

 そして、浮いている状態で繰り出される剣のスキルが四方から襲い掛かってきて下手な毒持ちのモンスターよりも質が悪い。あと、


「我らが主の墓を無断で入り込む冒険者は抹殺。抹殺。」


 何かしら命令を受けたプログラミングされた機械かのように同じことを恨みを込めながら繰り返しこちらに向けて呪怨を振りまいてくる。

 初撃を運よく躱してから仮面の効果を『呪い』耐性に切り替えておいたのが幸いして、彼女が振りまく呪怨じみた言葉に『呪い』が含まれていたのか

『呪い攻撃を妨害しました。』

と出たので功を奏した。

 そして、少し時間がかかったが被弾も少なく倒すことに成功はした。経験値も悪くはないのだが、下手したら簡単に死んでしまいそうだから一回潜ることに一体だけでいいと思う。

 そう考えてから第三層にあるボス部屋を目指そうと分かれ道を右に曲がると先程の亡霊が5体も道端で座っているのを目撃してすぐさまもう一つの分かれ道に向かって回れ右をした。

 忍者のスキルを駆使して呪怨を振りまきながらこちらにもう突進してくるのを何とか振り切った時にはボス部屋の目の前に辿り着いていた。


「まったく恐ろしいモンスターだし、ピラミッドには全く合わない和風の亡霊は意外にマッチして怖いし。この先のボス部屋にはあんな数の亡霊はいないはず。いないよね?」


 ボス部屋の扉を開けると大きな広場の中央に黄金に輝く大きな棺が立てられた状態で鎮座していた。

 これを見るだけでなんとなくどういったモンスターであるのかを予想することができる。

 足を踏み入れて少し進むと棺の蓋がゆっくりと開いていき中にいるモンスターの姿が徐々に露わになっていく。


「頭以外のところは包帯でぐるぐる巻きになっていて、頭は何か金属製の仮面をつけて。両手を前でクロス、、、なんか後ろにも手が2つない?」


 そうクロスしている両手には刃の部分が湾曲しているシャムシールを携えていて、背中から生えている手にはこちらからではよく見えないが何かしら装飾を施されている短剣を。

 前の手は接近戦、後ろの手は何やら遠距離戦として行動をしてきそうだ。


「『裁きの神官長』って王様ではなかったけど、亡霊少女よりも厄介そうなんだけど。」


 ボス部屋にはしっかりと侵入しているためボスは躊躇いもなくこちらに攻撃を仕掛けてくる。

 近くで見るとそれなりに大きな体をしていることと腕がその体に似合わないぐらい腕の長さをしているので攻撃範囲を少し見誤り回避が遅れて胸のあたりを掠めてしまった。

 ボスの攻撃もそれだけで終わるわけがなく後ろの手が握っている短剣に火が灯る。


「やべ、『変貌しろ』」


 すぐさま身につけているユニークの仮面の能力を使用して火耐性を上げるように変更するや否やボスが振るった短剣から放たれた炎に直撃してしまう。HPは耐性のおかげでそれほど多く減らされることはなく済んだ。

 相手の追撃を逃れるために少し距離を取ってから腰からハイポーションを取り出して一気に飲み干して回復したところで瓶を投げ捨てる。


「下手に避けて距離を中途半端に取ると短剣の魔法攻撃の餌食になるから近距離でまだあの変な形の剣と向き合う方が幾分かマシってことだよね。ソロだとかなり難しい相手だけどパーティならまだ役割分担決めれば楽に出来そうだな。」


 今の職業の『忍者』で持っているスキルは逃げたり移動するのに便利で中距離からの消費アイテムの攻撃だけどこのボスには悪手だから、結局剣と向き合う必要があるということだ。


「ま、頑張りますかね。」

他の作品のURL

・Dear Labyrinth_親愛なる迷宮_漆黒の影と神の使徒

https://ncode.syosetu.com/n8193fh/

・少女は魔法を夢見る

https://ncode.syosetu.com/n9741iq/

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