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ユートピア・オンライン〜ゲーム初心者の私が世界最大級のオンラインゲームに誘われたら〜  作者: 森の番人
第一章「Welcome, New World!!」

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第二十三話

 数は少ないもののツーマンセルでゴブリンは巡回をしていた。

 それを隠れて過ごしたり、影に連れ込んだりして暗殺じみた行動をして目的の場所までゆっくりと進んでいった。

 ヒビキちゃんはガタイもでかいので今のような隠れての行動には向かないし、ゲームの中なのに変なオーラが出ているように思えてしまうので私とルイスで道中の対処をしている。


「。。。ショックバインド」


 ルイスが私たちが進みたい方で進路を妨害しているゴブリンに向けて痺れさせる魔法を発動をして身動きどころか声すら上げさせないようにする。

 そこで私が動けなくなったものの息の根を止めることで他のゴブリン達にバレることなく進んでいく。

 ヒビキちゃんはスキルで先にいるモンスターを探知出来るようなのでそれでサーチをして、ルイスが敵を拘束、私が息の根を止めるという3段階の構成で次々と進んでいく。

 ここにいるゴブリンは私のようなレベルが低いものでも倒すことができるので、あまり強くはないらしい。

 そんなこんなで少し時間はかかったものの目的の場所まで辿り着くことが出来た。


「ここまであんなにゴブちゃんが出てくると思わなかった、、、。イベントのポイントを稼ぐにはよかったけど。」


「あら、イベントのトップはたくさんのモンスターと相手するか、強いモンスターと相手をするかしているのよ。これはまだ序の口よ。私もトップ層の人たちに混じった時にはあれやこれや大変だったわ。」


「へぇ、ヒビキ殿でも大変なんですな。拙者はトップ層のものが肌が合わないですから一緒にはパーティーを組みたくはないですぞ。(2、3人会いたくなくても積極的に絡んでくる人もいるわけですが。)」


 ルイスは最後まで話すと遠くを見て別の世界に入り込んだようにボーッとしている。嫌な人を思い浮かべているのだろうか?

 2人ともトップ層の人たちと一緒にパーティを組んだことがあるなんて羨ましいな。

 そう思いながら、ゆっくりと先に進んでいく。

 このまま進むと道は途切れていてゴブリンたちが集まって何かをしている中心部に落ちてしまうので注意して覗かないといけない。


「ここに辿り着いて気がついたけど、あの紫の光ってこの天井についている大きな石から出ているものだったんだね。」


「これは見たことがない石ですぞ。いい武器が作れそうですが、何やら不気味ですぞ。」


 そんな石の下で何をしているのかをこっそりと覗くとゴブリンたちが円陣を組むように中央にある祭壇に向かって大きく手を伸ばしながら何度もお辞儀をするような動作を繰り返している。

 その中央の祭壇には他のゴブリンより身長の高く装飾を施している一匹のゴブリンが何やら怪しげな言葉で儀式を行っていた。


「あの馬鹿も裏で私がこのような行動をしているだなんて知らないでしょうね。生まれ変わって1日も経たない内に私の支配下に置かれるのだから。」


 少し透明感のある声が下から聞こえてきたのだが、その声の主人が祭壇にいるゴブリンからであり驚いてしまう。


『ゴブリン・クイーン』・・・

ゴブリンの中で珍しい個体である。ゴブリンはオスばかりであるが稀にメスが生まれることがあり、特殊な力を持ち合わせる。その力は大臣クラス未満の階級のゴブリンを支配する能力である。さらに、魔法の力が強く戦闘面でもそれなりには強い。


「クイーンってエンペラーだけではないのね。2匹でセットの登場するのかな。」


「エンペラーはクエストで話で聞いたことはあるけどクイーンは初めて聞いたわね。私たち3人だけでどうにか倒してイベントポイントを稼ぎたいところだけど厳しいわね。」


「そうなの?ヒビキちゃん。」


「ええ、クイーンとかエンペラーとかの名前がつくようなモンスターはこのゲームだとかなり強いのよ。あの取り巻きの数と強いボス級のモンスターとを相手するのは流石にねってことよ。」


 確かにあれでは数の暴力でやられてしまうし、他の誰かと共闘となってもこちらが得るポイントの量も減ってしまうのでそれもしたくはないどうしたものか。

 洞窟を見渡してみると色々と頑張って掘り進めた感じで穴や柱がまばらにありいつか崩壊しても遅くはない感じである。柱を壊して埋めてしまうのもありかもしれないが意外と数が多いので3人でとなるとかなり難しい。

 耳を澄ませてみるとゴブリンの汚い声に紛れて水が流れている音が聞こえてくる。これはここまで来るまでに流れていた海に繋がっている水路の音だろう。


「うん、何も思いつかない。ルイス何か考えて、君なら出来る!」


 こういった時には、色々と考えていそうなオタクのルイスに考えてもらうのが1番だと思う。

 ルイスは片眉をあげて困った顔を見せるが息を吐いて何やらウインドウの操作を始め出した。その操作の途中で時々この高地から体を少し乗り出して何かを観察しているようだ。


「拙者としては現状では無理と考えますぞ。一旦引き返してしっかりと準備をしてから挑むことになりそうですぞ。」


「あなた何か思いついたようだけど何をすればいいのかしら?」


 ルイスはローブを靡かせるように手で払いのけて、


「まずはここから安全に帰りますぞ!2日目は素材収集に行って3日目でドカンとクイーンを撃破しますぞ!」


((うるせぇ!!!))


 ルイスはいいアイデアを思いついたからと言ってテンションが上がり、潜伏中のことを忘れて下にいるモンスターに聞こえてしまいそうな声を出すので急いで地面に叩きつけて黙らせる。

 何を考えているんだこいつは!?


 下で何やらゴブリンたちが慌ただしくなってきているのが聞こえてくるのでヒビキちゃんがルイスを担いで急いできた道を全力疾走で引き返す。大量のゴブリンを相手にするには無謀だ!

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